ありさかニキ
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2004年12月12日(日) ニホンの未来は危ないかもね。


どうも。
バイト明け深夜過ぎに有坂あさぎです。

居酒屋で働いてるとよく気が付くのですが、お客さんはみんなお酒入ってるから一重にも二重にも心はオープンになっていて、つまりわたしたち従業員の存在なんてまるで蚊帳の外にしているものだから、逆にわたしたちはお客さんの本質というか、よくいえば人間的な明るさとか楽しさ、悪く言えば普段は人目をはばかって押し隠すような人間的な意地汚さとかズル賢さとか、そういうのが本当に直に、リアルに伝わってくるんですよね。
わたしが小説を書く上での基盤のひとつを確実に担っていると思われるいくつかの項目がありますが、その中のひとつとして、わたしは気付くと「人間観察」みたいなことをよくしているのですね。むしろ気付くとウェイトレスとか居酒屋とかサービス基本の接客業をバイトに選んでるとこからしてもそれは明らかなのですが。

いいこともわるいこともたくさん。

お客さんとは基本的に一期一会だから、どんなに話をしても基本的にイイ話しかしない。それでその人とはそれきりだから、結局人のイイ部分にだけ触れていられるから、それがどうにも楽しくてスキ。
じじいに手とかを触られるのも、みんなはキモイって言うけど、わたしはそういうのは大丈夫だし。やめろよ変態って言って向こうもこっちも嫌な気分になるよりはずっといいしね。向こうが触ってちょっとでも気持ちよくなってイイ気分になって、それでもっとお酒を呑んでくれるならお店側としてもうれしい事だし、手さわるくらいで笑顔になってくれるならお安いゴ用で。



なんだか話したい主旨と大幅にズレてきていますが。。



うちの店にはよく小さい子供達が来るのですが、もともと小さい子好きだし、幸運にも小さい子にも好かれるタチらしく、店に来た子供の相手をするのは基本的にわたしの役目になっています。たとえばおもちゃをあげにいったりとかね。
今日はそんな小さい子らを連れたヤンママたちの忘年会の日でした。
幼稚園、小学校低学年くらいの子供達が6,7人、ママたちが6,7人。このひとたちは結構な常連さんで、しかもわたしは小さい子係だから結構それなりに仲が良いんですよね。ママといってもかなりギャル入った若い人たちだから向こうもわたしも話しやすいというのもあるし。

…本当に、いいところも、わるいところも、本当にたくさんね。

簡単に言えば今ちょっとヘコんでいるのですけどね。べつに見た目で判断するわけじゃないしヤンママだからどうとか決め付けるわけじゃ決してないけど、でもやっぱりなんていうか統計的に見てもそういう確率って非常に高いっていうかうんうんうんうん、、

…ギャルママ、もうちょいしっかり子育てしろよ…。




いや、何があったかっていうとね。
うちの店っておもちゃのオマケは本来つかないものなんですよ。すごくお店が暇だったり(まあいつも暇なんだけど、笑)すごく子供がすねちゃったり泣いちゃったりしているときに、ご機嫌取りの要領で店長が用意したものなのね。あとはお子様セットを頼んだ子に限り付属品でがちゃぽんが付くんだけど。
ママたちのグループがこの前来たとき、子供たちはみんなお子様セットを頼んでいたのね。お子様セットを頼んだ子に限り付属品でがちゃぽんが付くんだけど、そこのところをママたちは何をどう誤解してしまったのか、繰り返すけどおもちゃっていうのはうちの店的には本来なくて当然なもので、暇でどうしようもない時に限り上げていたものなんだけど、加えて今日うちの店は土曜日のくせに団体続きで、バイトは少ないのにめちゃくちゃ忙しくて、なんというかちょっとアリエナイ状況だったわけなのね。
ようするにおもちゃなんてとてもじゃないけどあげていられる状況じゃなかったんだけど。

「ねーおもちゃまだ?」

いやいやいやいや、あれはもともとお子様セットを頼んだ人に限りででで。
…でもサスガにお店側としてもそんなこと言えないし。
「すいません今ちょっと忙しいので後でもっていきますから」
そのまま忘れてくれれば幸いだったんだけど、サスガにそういうことに関しては向こうもアルコールは効かなかったみたいで、本当にしつこく「おもちゃは?」「おもちゃは?」って、子供もわざわざレジまで来て聞いてくるかと思えばママたちまでいちいちピンポンで呼び出して「おもちゃは?」…いやいやいやいや。
仮におもちゃが店的に渡すのがマニュアルだったとしてもですね、そういうのってなんていうか、完全にこっち側のサービスというか善意というか、そんなじゃないですか。いやいやお前サービス業だろとかつっこまれると痛いですけど。
いやでもたとえサービスを施すのが義務だとしてもね、それをいちいち催促するのって人間的にちょっとカナリどうかと思うのですよね。こっちが親切でやっていることを「やって当然」みたいな顔されるとなんだか本当に哀しい気分になります。ていうか普通そんなこと思わないからみたいな。思ってても普通言わないからそんなこと。普通の人はね。じゃあギャルは言うのかといえばそれは偏見になってしまうけど、まあ一般にギャルにそういう人が多いってだけで、実際ギャルでなくともそういう事言う人いるけども。

まあでも本当に落ち込んでるのはそんなことではナイのですよ。それもあるけど。

もうだめだやばいうざい適当におもちゃあげてこい、って店長がキレてわたしにそう言ったのは宴会が終わる20分とか30分とか、そのくらい前だったのね。ラストオーダーを聞きに言ったときだったからうん、そんなくらいの時間でした。
だらだらだらだら書いてますけど、ようするにわたしがココでいちばん言いたかった事が何かっていうと、いやいや本当に切実に思う事なんですけど、大人の冗談は子供には通じないですよね。
通じないんですよね、本当に。

ひとりすーごいワガママちゃんな姉妹がいて、その子たちのママはやっぱりギャルママの中でもとりわけ目立つギャルの総大将みたいな人なんだけど、その人幹事も兼ねてるからわたしとも結構仲が良くて、仲が良いというか顔が利くというか、後で面倒になるのも嫌だからちょっとしたワガママくらいならわたしはいつも聞いてあげたりしているようなそんな感じの仲なんだけど(下のコンビニまでタバコ買いに行ったりポイントスタンプおまけしたり、あとはこのやっかいなギャルたちのオーダーとるのはたいていわたしなので)。
おもちゃをあげに行く時にね、「けんかになるからひとりいっこねー」というのがわたしの決まり文句なんだけど、そのときもやっぱり「ひとりいっこねー」って言ったんだけど、そのママが直後に

「あはは。いいよーこっそり2個とかもらっちゃえ!」

とか言うわけですよ。

いやいやいやいや、ママ何いってんすかもうーなんて言って、まあ冗談だなってわかってたし、向こうもわたしが相手だから軽い気持ちでそういうこと言ったんだと思うんだけどね。
それでまあ子供らがおもちゃ選んでる間にわたしも忙しいお店手伝って、で…宴会席に戻ると、なんとワガママ姉妹の妹の方(ゆみちゃん)がスゴイ泣いてわたしを待っているわけですよ。あにゃにゃにゃにゃ。
どうしたの?って、聞いてみてもう、びっくりですね。
お姉ちゃんの方(さきちゃん)とそのお友達のふたりが、パワーパフガールズのおまけを独占してるわけ。二人でみっつ。でゆみちゃんもパワーパフのおまけが欲しかったみたいなんだけどもうなくて、それで泣いていたというわけで(まずはじめにそんなことくらいで泣くな、笑)
でも不思議な話ですよね?さきちゃんとお友達、ふたりしかいないのに、みっつあったパワーパフがもうないんだよね。原因はさきちゃんがおまけを勝手に2個取っちゃったからなんだけど、あれほど「ひとりいっこね」って言ったのにどうしてって聞いたら、「だってママが2個取っていいって言ったもん」…いやいやいやいやいや。
そして恐ろしい事にさきちゃん、この自己中きわまりない唯我独尊っぷりにまるで気付いていないんですよね…。自分がルール違反しておまけをふたつ取っちゃったなら、そのうちのいっこを欲しがってるゆみちゃんにあげれば、それで済む話なわけで。ゆみちゃんはパワーパフが欲しい、さきちゃんはパワーパフをいっこ捨てなくちゃダメ、それならどうするか誰でもわかりそうな気がするんだけど。
でもさきちゃんは「ママが2個取っていいって言ったもん」の一点張りで、ゆみちゃんのことなんて総シカトで。そうこうしてるうちにさきちゃんの友達もさきちゃんだけオマケがふたつなのに気付いて「わたしも2個欲しい」って泣きだすしね。
狭い個室で子供達が泣き喚けば当然ママたちが動くと思いきや、当のママたちはお酒呑んで話すのに夢中で、しまいには「うるさーい泣くなら外で泣けー」なんて言いだす始末。
泣いてる子供を見るのは可哀相だし、何よりお店が非常にうるさくなるので、わたしもなんとか慰めに行きたいんだけど、でも店内はあいにくどピークの真っ最中。わたしはレジ係りで入り口にいなくちゃいけないんだけど、あまりにもさきちゃんに冷たくあしらわれたゆみちゃんがわざわざレジまで来て泣くし、さきちゃんの友達も「おまけもういっこちょうだい」なんて言ってレジまで来るし、そうこうしてる間に男の子たちまでやって来ちゃって、もうレジ前大混乱で。
なんとか追い返そうとするんだけどみんなまったく聞き持たずだし、きつく言うと泣くし、ママたちは連れ戻しに来る気配すらないし…。
何より一番へこんだのが店長のこんなヒトコト。

「こんな忙しいときにいちいち子供達にかまわないでよ」




…わたしに何をどうしろと言うですか…。






ギャルママ(ていうか常識知らずママ)とその子供たちとわたしの関係っていうのはこれでいて結構深くて、いちいち気にするなってわかるんだけどそういうのってどうにも放っておけないんですよね。ギャルの思考回路を今さらどうこうしようとは思わないけれども、何がかわいそうって、そんな親に育てられてる子供達が何よりも一番かわいそうですよね。

実は。
いとこがね。
…ていうか、パパの妹さんが元ヤンでね。

うちのママが思い切りひどいかたちで裏切られて以来、そことはもうすっかり絶縁状態なんだけど、四人いるそこんちのイトコとわたしは昔からすっごい仲良くて。ていうかわたし子供好きだし。
長男はまるで頼りない放蕩息子で、中3だったときの彼に受験勉強を教えに行ったらまずHelloのスペルや「アイマイミーまいん」とかそんなレベルから教えたっていうたいしたツワモノで、商業高校に結局受かったんだか受かってないんだかっていう究極に可愛いおばかさんで。
次男はあやうく警察沙汰おこしそうになるほどの自己中でワガママな乱暴もの。サッカー部なんだけどこの「サッカー部」っていうのがまたとんだくわせもので。ね。うん。むしろコーチがね。
下ふたりはまだまだ小さい女の子たちなんだけど、長女の子はひとりよがりでワガママで、一番下は泣き虫で甘えっ子。
わたしにとってはどの子もみんなそれぞれに可愛いし、みんな問題児だけどすくなくともわたしにはなついてくれてるから、だからわたしも余計にみんなを放っておけないところがあったんだけどね。

でもどんなにわたしが頑張っても、やっぱり夏休みとか冬休みとかにしか会うことのないイトコの小娘ごときが人間の性格までもなんて変えられるはずなくて。

あの子達は誰よりも身近にいる母親に「人のものは盗ってもイイ」とか「勉強はしなくてもイイ」とか「自分勝手に生きればイイ」とかいうことを生まれた時から教わっていて、現にその奔放な生き方を母親みずから実践していて…だって離婚する前からサッカー部のコーチとずっと不倫してるっていうその母親は夜ゴハンもつくらなければ深夜すぎまで帰ってこないとか。
お弁当なんてつくらないし洗濯も掃除もしないっていうんだから家の中も相当ひどい有様でね。
機嫌が悪いと平気で子供たたいたりするし、うるさいと外に出したりするし、風邪ひいてるっていうのに呼び出されてコーチんちで平気でエッチしてくるようなそんな人。…そんな人と実はすこしだけ血がつながっているわたし(怖)



おじいちゃんが死んじゃった後、その人倒れちゃってね。けっこう前の話なんだけど。その時すでに離婚してたし、まだうちらとの仲もそれほど悪くはなくて、ママは心配してその家に泊まりこみで看病に行ったのね。
で。
ママに家事や部屋の掃除や洗濯や、その他もろもろ全てを押し付けて、当の本人はコーチんちに泊まりに行っていたという…それが元でママは完全に怒っちゃって、絶縁状態になったのはそれが原因だったんだけど(その他にもおじいちゃんの遺産かってに使ったりとかいろいろカナリ酷かった)そのとき一番強く言われたのがわたしだったのね。

「くれぐれもゆうたやさくら(イトコたち)に会いに行かないでね」
って。



ママの言いたい事はなんとなくわかるんだよね。
どんなに最低な女でもあの人がゆうたたちの母親なんだよね。ママはよく「あの人は子供達のことをペットみたいにしか思ってない」って言ってたけど、わたしはなんとかしてそれを助けてあげたいと思ったけど…きっとそれはしちゃいけないことなんだよね。
せめて子供たちだけはまっとうな道に進んで欲しいとせつに思う反面、こんなふうに中途半端に心配しているわたしだったら、余計に会わないべきだっていう、そのママの意見もなんとなくわかるし。
きっと心配するには時期が遅すぎたと思うんだ…。わたしはまだまだ子供の未来を担うには到底役不足すぎるほどの年齢だし、適齢期を過ぎるころにはイトコたちの性格はもう元にはもどらない。

わたしが大学で教職を取るのをやめた理由は、中学や高校の先生なんかしても意味ナイ、どうせ教えるなら幼稚園くらいの子がいいっていう意見からだけど、この考えは思えばすべてココからきているような気がします。
中学、高校に入ってからじゃダメ。
幼稚園くらいの時にどういう教育をするかで、子供の性格はかわるんだって思います。

…もっとイトコが小さい頃から積極的に深い部分まで入り込んでいればよかったなって、最近よく後悔することがあります。
今日もそうだったけど、ほんと、ワガママな子供っていうのはどうしようもないね。自己中な人とか本当に見ていてかわいそうになるくらい他人に迷惑かけまくってるし、へたしたら性格悪すぎていつか刺したり刺されたりしちゃうんじゃないかって本気で心配しちゃう。
…で。
そんな「ワガママで自己中で性格最悪」なのが四人。わたしのイトコたち。

…気が重いよなあ…。


あの子達を変えられるのは今も昔もたぶんわたしだけだと思うんだよね。
母親はあんなだし、父親は離婚→蒸発→今どこにいるのって感じだし、おじいちゃんは死んじゃったし、父方の実家とも当然音信不通みたいだし、性格がそんなんだから付き合ってる友達だって似たもの同士だし、ママやパパは無関係ノータッチ方針を今後もくずすつもりはないみたいだし。





あのころよりすこしは大人になった今、イトコたちのことが本当に気になってしょうがないです。
どんな人間になってるのか想像もしたくないけど(たぶん想像通りだろうけど)もし叶うなら…もしできるなら…やっぱり今からでもちゃんとした道を歩いていって欲しいと思うんだよね。





…無理かなあ…

ていうか会いたいけど地元の最寄り駅くらいしかわかんないや。
電話番号も知らないし。







…びみょうにめちゃくちゃ重いニキでごめんなさい(笑)


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