TD病院受診 - 1987年02月02日(月) E医院で書いてもらった紹介状を持って私はTD病院に向かった。 それまでの私の中の常識では、県境を越えてまで遠い病院に行くことなどあり得ないことだった。 医者、病院の少ない地域で育った私は、病気になったらA病院、重病だったらB病院、それでダメなら命を諦める。。そんな考えで育っていたのだ。 それでも、夫の熱意、E先生のご厚情などを考え合わせると、やはりそこまで出かけて自分の病気の正体を確かめなければならないのだろうな、と思っていた。 TD病院は名前で想像した大病院のイメージからはずれた、古い病院だった。 しかし、とても混んでいた。 私は古い廊下の待合所で長い時間待たされ、紹介状の宛名「H先生」の診察を受けた。 H先生はE先生の後輩らしかった。 その意味では、夫の「先生の知り合いに診てもらえれば、NB病院のような扱いはしないだろう。」という目的は達成されたようだ。 H先生は私の舌の様子を見ると 「悪性だとは思えません。けれど細胞検査から始めるよりも、いっそのこと最初から患部を全部切り取り、その細胞を検査に回しましょう。」と言った。 私は腫瘍の切除手術兼組織細胞の検査を同時に受けることになった。 ...
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