1人と1匹の日常 |
2005年04月26日(火) 本屋さんでの出来事 |
先日、書店に行った時の出来事。 何とか私1人が通れる通路で、店内はわりと人が多かった。 今日は、目的のコミックコーナーだけをターゲットに、りんくうは父に預け、車椅子を進めた。 狭い通路では、りんくうと私が歩くと、りんくうがすれ違った時に、人のズボンに毛がついてしまったり、通路側に少し出ていた商品を落としてしまったり、1人と1匹分のペースが必要だ。 どうしても車椅子の私が通るのに、お客さんに横や後ろに下がっていただき、申し訳なく思う場面に出会う。 りんくうは狭い通路は、車椅子の後ろに行くように、訓練されているが、場所とその時の用件に合わせ、その日は父に預けることを判断した。 電動車椅子のレバーを押し、車椅子を前に進める。 目的のコミックコーナー目前にして、ちょうど商品棚の下部にある引き出しが開いていて、そこから前には進めなくなってしまった。 すると、本を選んでおられた方は、さっ引き出しを押して下さり、何事もなかったかのように、また選んだ本を手に。 そして、そのままレジに歩かれた。 「ありがとうございます」も、何も言えないまま、ほんとに何事もなかったかのように、突然サラリと差し出された手に、ほんのり…暖かい気持ちになった。 とある福祉先進国では、困った人を見掛ければ、何も言わず人が集まり、手伝ってもらった側も、「すみません」も「ありがとう」も、言わないそうだ。 それは、助け合うことは、ごく当たり前のことという意識があるのかもだけど、まさに私はこのことを実感したのだった。 でも、言葉の交流がないのは、何となく、さみしいものを感じる。 今度こそ、心の中の、「ありがとうございます!」という、とってもうれしくて温かい気持ちを、きちんと言葉にして伝えたいな。 |
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