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絵小説/皆川博子
誰か、 この夢を 解いてください。
と、帯にある。
けれども、夢は、決して他者には読み解きえないものなのだ。 そして、夢を解いてもらおうなどとは、誰も考えぬものだろう。 ほんとうのところは。
美しい言葉のかけら。 そこから絵師がイメージを描く。 絵師の描き出した世界からさらにイメージを膨らませ物語を綴る。
詩人と絵師と作家の競演。 それぞれの夢がぶつかりあい、縺れあって織りなす夢幻譚。
冬といふ字がすきだつた
むかしのゆめを 冬とよんだ
6つの物語の最初のことば
木水彌三郎 「幻冬抄」 より
皆川博子が 絵師宇野 亞喜良に託したという6つの詩のかけら どれも目眩がするほど美しい。 (木水彌三郎,多田智満子,ジャン・コクトォ,吉岡実,イヴ・ボンヌフォア,アンリ・ミショー)
そして、導かれ描かれた絵が、さらにわたしを夢に誘うので 本を手に、また今日もわたしはわたしの夢に遊ぶのだろう。
なので、まだ、せっかくの小説には手をつけられずにいる(苦笑)
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