アイボリー
<
2007年10月21日(日)
16の私。
車で坂を下っていたら、
制服を着た女の子が
自転車を押して坂を上がっているのが見えた。

制服姿の女の子を見ると、
昔の自分を思い出して痛々しい気持ちになる。
何に傷ついてる?
何に感動してる?
たくさんのことを聞いてみたい気持ちになる。

16歳の頃。
あの頃の私は、毎日が衝撃の連続だった。

高校に入学して、毎朝電車で一時間近くかけて通った。
馴染みの無い場所で、
お互いのことを何も知らない人たちと出会っていくことで、
私は私として、完全に一人の人になった気がした。
世界が無限に広がったと感じたし、
その分、孤独を知っていったんだと思う。

過剰なほどに敏感で、脆くて、傷つきやすくて、
いつしかぎゅっと目を閉じて過ごしていた。
忘れる努力をいっぱいしたし、
感度を鈍らせてたのかな、何も感じないように努めてた。

もったいなかったな、いけなかったかなって思うけど、
あの時の私は一生懸命に生きていたと思う。

今もたくさんの衝撃的なことがあるけれど、
あの頃のように、ぐらぐらと揺れるほどの大きなものはない。

すべてが、想像できる範囲とそう遠くはないんだ。

気がついたら、
私はもうこんなところまで来てたんだなぁ。
SKIN by YUKIE