地川 蜜の日記
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唇に虫がついていた
光りが差す川面に輝く鳥たちを見ていて
私は今も昔も変わっていない 変われない
いつでも泣いていて
装うことだけ覚えたよ
普通に振る舞うこと
なんでもないふり
すごくいい一日だった っていうこと
元気だから大丈夫だよ
たくさんの嘘を
道が開けている
目の前には 誰もいない
朝も 昼も 夜も
誰かと一緒にいたい
君じゃなくてもいい
誰でも
ただ
私は 許す、と言ってほしかった
私は 許されたかった
汚い言葉で罵られたい
傷をつけて
瞼が閉じていく
その隙間から光りが こぼれていた
地川 蜜
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