地川 蜜の日記
DiaryINDEX|past|will
青いゼリーを食べていて そっくりのスプーンで掬っていて ね
焦げた匂いがしてて
なんだろうって思ったけど
遅刻しかけた映画の最中
隣のRにきくことはなかった
またいつもの映画館の下のパブへ行って
ご飯を食べた
私の話をしようと何度も思ったけど
やっぱりこの人と寝るのは無理だと思って
何も言えないで終わった
その間ずっと映画の話
Rはその映画の最後に主人公が死んだ
と思わせる場面があったけど
基本的に死ぬおちは駄目だから
絶対生きてるってわかってたよ
なんていうんだけど
私は死ぬのがなんで駄目なのかわからなかった
死ねばいいのにね
死んじゃえば 全部オッケーじゃない?
ちゃんと死んでみせてよ
それは私か?
誰でも覚悟を決めればなんでもできると思うし
能力が見えあえばね
だから私だって
死ぬことはできるんだよ
煙草やめる とか思うことあるの?
と黒い羊の肉をつつきながらRが聞いた
緩慢な自殺なんだよこれは
と私はエビを口に入れる前に言った
エビのダイブ 口の中
歯で噛んで汁を出す
地川 蜜
|