前途多難と前途洋洋のはざま日記



命日にて

2004年08月04日(水)

きょう8月4日は渥美清の命日だ。
渥美清が長年にわたって演じた最高の架空人物・車寅次郎の日常からは程遠い、額に汗どころか全身汗ずくずくになりながら仕事をして、スポーツドリンク500mlほぼ一気飲みし、シャワーを浴び、一休みし、さらに一休みし、また一休みし、ご飯を食べていると同じ棟の人から電話。

「えらいことになってるで!!!」

は?
何でしょう?
どうしたんでしょう?

さすがの私も食欲減退。
えらいことになっていると聞かされてどんぶりメシをかっこめるほど肝のすわった乙女にはまだ成り得ていないようだ。

以前から問題児だったうちの棟長、あんまり仕事をしないもんだから自治会本部からバッサリ斬られたらしい。
ま、もちろん本当に斬られるわけでなく、切られたっつうか解任されたっつうかもういないものと思われたっつうかね。
でも本部の人にしてみれば腹にたまった怒り爆発、名刀振りかざしバッサリ!!ってな気分かもしれない。

めぐりめぐって食事中の私のところへ電話。
まだ半分しか食ってない食事を一時中断し急遽本日行われる会議に出席。
月に一度、自治会の本部役員と各棟の長が集まっての会議がある。それに急遽、正真正銘急遽出席。
一応私も本年度は棟の役員ですから。

会議終了後居残りを命ぜられ
「○○棟(うちの棟)の棟長、あれはナンボ言うてもアカン。」
と来たぞ。
「はいその通りでございます。私もあの女は見捨てます。」
と意見の一致を見た。

つまりはアイツを棟長として働かせるのは無理だから、他の役員で協力し合って下さいってお話。

もうアイツなんかいないものと思ってやらせて頂きます!
いや別に、公約とか改革とか、何もないんですが。
当たり障りなく町内行事が進行する手助けをするだけ。それだけ〜。
【本心の本心=近所づきあいとか町内行事とか、そんなとこと無縁のとこに行きたい。気の合う人、好きな人とだけつき合いたい】


会議と居残り終了後、爆食の続きを・・・と思ったが、間にけっこうなインターバルが入ったため本来の爆食ペース回復せず。
そうか、毎日こんなふうに緊急インターバルが入ったら尋常でない食欲も制御できるのか・・・・ってゆうても、毎日”緊急”だの”急遽”だのはやっぱり勘弁してほしい。


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話は渥美清に唐突に戻るけど、彼は何年の8月4日に他界したのか確認してみたら1996年だった。
もうそんなに経っているのね。

御前様が逝き、寅さんが逝き、タコ社長が逝き、おいちゃんが逝った。
次は諏訪博か。
前田吟を送るのは早すぎる。


翻弄される乙女

2004年08月02日(月)

いったいどうなってるんだ、メモライズ!
と、エンピツで言ってみる。

7月いっぱいで利用できなくなるんだぞ〜とさんざん言われたから移転先を探してここエンピツにたどり着いたわけだ。
メモライズの機能は気に入っていたけど、なくなっちまうもんはしょうがねえ。
メモライズを買収した先のlivedoor Blogってとこが実に利用者を無視したスットコ対応だったので、メモライズともlivedoor Blogとも完全訣別だコノヤローで移転先を懸命に探したのに。

ところが8月2日現在、普通に存在し続けているメモライズ。
日記も書けるし読めるしってどうなってんだよ。
オラオラ7月末までに出ていけよ!って言われてバカ正直に出ていったワシはなんか悲しいぞ。
なんで予告通り7月31日をもって消滅してくれなかったんだよぉ。

メモライズが、というよりlivedoor Blogがやっぱりいい加減?
くっそ〜!
livedoorって私としては印象すこぶる悪し。


どうもスッキリしない8月2日である。
が、いつまでもくっそ〜!とばかりも言ってられない。
もう私はエンピツの住人・・・・。
なんだけど、HPスペースを借りているDIONが無料のBLOGサービスを開始するとかなんとか言ってるんだよ。
DIONを利用している私はサービスを受ける権利があるらしいのだよ。

翻弄の二文字が浮かぶ。


おいちゃん安らかに

2004年07月31日(土)

なんかのCMがアダルトビデオ(海外モノ)みたいだ、なんて書いてる場合じゃなかったんだ。
だって、私の愛する日本映画『男はつらいよ』のおいちゃん役、下条正巳さんが亡くなったんだもんなあ。

おいちゃんは3人の俳優が演じており、初代は森川信、2代目は松村達夫、そして3代目にして最長おいちゃん記録保持者・下条正巳。
下条アトムのおとーちゃんであることはご存じね。

一番おいちゃん役が長かったからというわけでなく、下条正巳はおいちゃんにピッタリだったと思う。
★実直に生きる庶民
★実直に生きてきた庶民だからこそ滲み出る気品
そんなものが真っ直ぐにこちらに伝わってくるようだった。
「どうせおいらは貧乏人さ、へっ」みたいな開き直りがなく、貧しても鈍しない、さもしさがない、きれいな庶民像がおいちゃんから見える。

寅次郎に会いに”とらや”(のちに”くるまや”)を訪れるマドンナに
「きょうはどうか寅の顔を立てて、とらやの田舎料理でも召し上がって行って下さい。」と夕食に誘うおいちゃんの上品なこと!!
うちでお出しする料理は所詮田舎料理ですと言いながら、もてなすおいちゃんの気品は、うまい言葉が見つからないが市井に生きる民の気品。


森川信は元々喜劇の舞台を踏む俳優。
不肖の甥・寅次郎のことを想い
「あ、また頭痛くなってきた。まくら、さくら持ってきてくれ。」
の、寅さんファンなら知らない人はいない「まくらとさくら」の台詞は確かに面白いが、おいちゃんに喜劇性はそう必要ない。
笑いとは無縁のところにいるのに、一所懸命だんごを作り、寅次郎を心配し、毎日精一杯生きているだけなのに、そのギリギリさが端で見る者の笑いを誘ってしまう。おいちゃんの笑いはそういうところだと思うが、森川信はなまじ喜劇役者ということがいわば仇になり、”そこまでおかしいおいちゃんは要らない。笑いは渥美清だけでいいかも・・・”という感を見る側に抱かせてしまう。

松村達夫は実直に生きる庶民というより、実直清貧の孤高学究翁みたいな感じ。
柴又で毎日だんごこねているイメージじゃない。

やっぱりおいちゃんは下条正巳だったんだ。
御前様は笠智衆、タコ社長は太宰久雄、寅さんは渥美清、それ以外の配役は考えられないのと同様、おいちゃんは下条正巳だったんだ。

合掌

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