ニッキ?

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2004年03月28日(日) 花見散策

いい天気に何もしないのはもったいない。
さりとて行くあてもなし。
そうだ、たまには近所を散歩してみよう。
町内の公園を巡って、ちょっとした花見散策。
花はちょうど見頃で、のんびりといい時間を過ごせた。


思えばずっと、家から駅の往復ばかり。
久々に行く道には、オシャレなデザインの家が建ち、
雑木林の保護運動があり、
マンション建設反対ののぼりが林立していた。
ううーん、知らなかった。
寝て暮らす場と、日常の活動する場が、かけ離れているのだなあ。
それは「いいこと」でも「悪いこと」でもないのだけれど。
と、排気ガスと土ぼこりの匂いを嗅ぎながら思った。
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2004年03月16日(火) 傷つくことと、傷を知ることと、成長することと (裏庭)

梨木香歩『裏庭』再読。
この作品を読むには、勇気がいる。
人それぞれ、自分の中に「傷」を持っていること。
その傷に気づかないふりをして、「なんでもない」日常を過ごしていること。
でも、本当は傷に向き合って、大切にしていかなくちゃってこと。
成長するって、そういうことなの?

前回よりも、少しは梨木さんの言いたいことに近づけたかな。
結末のシーンが、前回よりも辛い気分にならなかったから。
でも、やっぱりこの作品は難解で、痛くて、辛い。
ひっかかりを覚える部分も、ままある。
好きなんだけどもね。


2004年03月14日(日) コロボックルの歴史と後日談(小さな人のむかしの話)

佐藤さとる『小さな人のむかしの話』読了。
以前、なぜか読みかけだったので、改めて最初から読んでみた。
シリーズ本編は、5巻で完結したけれど、
あとは自由に想像をふくらませて、それぞれに楽しんでごらん、
というお手本のような話の数々。
わたしも今夜、寝ながらひとつ考えてみようかしら、なんて思ったり。

でも実は、ファンにとっては「あとがき」がたまらない。
佐藤さんが、どんな風にコロボックルのことを考え、愛しているのか、
ひしひしと伝わってくるから。


2004年03月09日(火) 思い出は、思い出だけに

ついに「田舎」をなくした。
祖母が独りで暮らしてきた家を、とうとう、明け渡すことになったのだ。
(注:祖母自身は、叔父たちと同居して健在)
木と、土と、水と、暗闇の匂いのする、茅葺きの平屋。
そして、祖母が丹精してきた畑。
思えば、祖父が亡くなってからずっと、私の心には、
いつかココとつながりがなくなってしまうことへの恐怖があった。
どんなに暑い日でも、この家に一歩足を踏み入れると、
ひやりとした空気が肌をなで、一瞬目の前が闇になる。
まるでそこが異界への入り口のような、不思議な感触。
その家に、もうわたしは入ることがない。

梨木香歩の作品を読むとき、
いつもわたしはあの田舎の家を思い浮かべていた。
『西の魔女が死んだ』でいちごを採るのは、あの辺り、
『からくりからくさ』で与希子が昼寝をしていた木は、あの辺りに、
みんなが食事をした部屋と、旗を織っていたのはこんな部屋で
最後に燃えてしまった家を見送るのは、こんな景色で……

さよならするのは、淋しいけれど
そういう場所を持てたことを、今とても感謝している。


2004年03月06日(土) 指輪その3あれこれ

「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」を観てきた。
どうも、ストーリーを語るので精いっぱいな印象が……
原作を先に読んだから?
でも原作を先に読んでたから、何がどうなったのか、よく分かった。

個人的に、今回の最大の関心事は、ラストどこまでやるか。
これはうまくやったな、って思った。
へたすると、指輪戦争終了、
おめでとー、わーい、って終わっちゃうかと心配だったけど。

でも、アラゴルンのあっさり都入りには拍子抜け。
あと、レゴラスのアクロバティックな見せ場は、絶対に変!
他にも不満はあるけど、もちろん良かったとこもたくさんある。
例えば、エオウィン&メリー一世一代の大勝負とかね。

中でも、やっぱりサムがよかった、うん。
あの、けなげな泣き顔(しょっちゅう泣いてる)、たまりません。
彼をかりたてるものはなんだろうね?
欲を言うと、蜘蛛にやられたあと、自分はどうしたらいい?
って葛藤が観たかったよー。

前2部はまだ良かったけど、
「王の帰還」は、舞台があまりに散在していて、
それで映像化した結果も散漫なんじゃないかしら。
それぞれを語りきれない感じ。
これはもう、文章と映像という表現手段の違いで仕方ないのかも。
アカデミー賞11部門受賞は、だから3部作の合わせ技だと思うね。


鳥乃 |MAILHomePage

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