二度目の愛知万博に行って来た。
今回は八十歳の我が母が同伴、前回の主人の両親同伴の万博よりも
なぜか、はるかにハードだった。
気温も人出の多さも、前回とは比較にならないほど
ヒートアップしていたからだと思うが・・・
今回は障害者専用駐車場をネット予約できなかったため、
朝五時キッカリに我が家を出発、八時過ぎに西ゲートに到着。
この時間帯だと、西ゲートだとかなり前列部分になる。
九時開門まで、シートを広げて座って待った。
意外と涼しかったので、この待ち時間は苦にならなかった。
九時過ぎに西ゲートから入場、主人は当日予約をするために
すぐに企業パビリオン地区に走った。
私は母を連れて自転車タクシーで向かうことにする。
自転車タクシーは、「私が運転を交代しましょうか」と
思わず声をかけたくなる程、のんびり運転。
イライラ・・・イライラ・・・
停車駅で飛び降りて、大急ぎで母と二人で日立館を目指すも
なにしろ八十歳の我が母が、私のTシャツの後を必死に握り締めて、
「ぶらさがっているのでは?」と疑いたくなるほど重い。
半ば母を引き摺るようにして「速く、速く!」と鬼のように急き立てる私、
しかし重い荷物を背中に背負った荷馬車状態なので、
前進するのは必死な気持ちばかりなり、体はちっとも進まない。
やっと日立館が見えてきたと思ったら、このうえなく残酷な放送。
「日立館、ただいま待ち時間4時間です」
ええっ!!! どういうこと??
今、入場したばかりなのにー
「私だけだったら、速く走れたのに〜」と背中にくっついている母を
ちょっとだけ恨めしく思ってしまう。
母は母で口を尖がらして「前回の時も、こんなんだったの?」
と、それは不服そうに尋ねる。
いえいえ、前回は主人の両親です。
お互い、そんな手荒い真似などできる筈もありません。
ゆっくり、ゆっくり、気遣いながら、ペースを合わせて歩きましたよ。
実の母娘になると、どうして、こんなに、遠慮がなくて
ワガママ(?)になってしまうのかな。
ということで、この日はけっきょく、待ち時間なしで入ったガスパビリオン、
当日予約した三井東芝館、グローバルハウスのマンモスラボ、
終了間際のワンダーサーカス館、
夜九時キッカリまで会場にいたので、外国館もたくさん訪れた。
我が母、何処でも、私のカバンかTシャツの裾にシガミついて離れない。
たしかに、携帯電話の持たない母、あの人込みの中で迷子になると大変だ。
しかし、両者の歩くペースには歴然とした差がありすぎた。
気が焦る私に常に引っ張りまわされて歩いた母。
ずっと母を後ろに引き摺って歩いた疲労困憊の私。
でも、二人とも朝から晩までよく歩き回ったと感心する。
母は「ちょっと自信ができた」なんて言っているが・・・
ランチはメキシコ館で、ディナーはチェコ館で頂いた。
どちらも少し割高感はあったが、私は満足。
冷たいビールが最高に美味しかった。
人生には山あり谷あり、決して平坦な道ばかりではない、
そんなこと、誰でも知っていること。
だから、ちょっと躓いたからといって、今までの歩んできた道を
すべて否定しないで頂きたい。
「やっぱり、○○にしておけばよかったのに」
いいえ、○○ではなく、それを選んだのは本人の強い意思。
無理やり、行きたくない道を強制したところで
彼の人生が今より良くなったとは思えない。
彼がどんな道を選んでいたとしても、途中で何かに突き当たり、
悩み苦しむ時は多々あっただろう。
また、これから先の人生の歩みの中でも、いろいろな出来事に
遭遇することだと思う。
不器用で決して要領の良いタイプではないので
きっと、悩まなければならない機会も人より多いかも知れない。
その度に、その子の親を叱責したり愚痴るのはどうかと思う。
親がいっしょに悩んだり、グっと堪えて見守っている時に。
「親がシッカリしていないから」
「やっぱり他の道を選ばせておけばよかったのに」と。
今までの彼の頑張りも喜びも、すべて否定するのですか?
なんだかんだ言っても年寄りのグチ、
上手に聞き流せる人間に成長したいと願うけれど・・・
でも、やっぱりちょっと頻繁でシツコイかと・・・
グチというよりは説教かな。
いつまでも元気でカクシャクとしているのは良いことだけれどね。
二人というのは、良くも悪くも、とにかく強い。
ただし、孫を心から心配してくれる気持ちには、素直に感謝です。
私達は、二十年後には、好好爺、好好婆になろう。
とか何とか言って、その時になれば、昔そんな決心をしたことも
すっかり忘れて、同じことを繰り返すのかしら。
さて、今日かぎりで、私のこの種のグチ日記は、お終いにしようと思う。
次からは、そよ風のようなムードで頑張ろう。(大丈夫かな?)