母と三人で愛知万博に行ってから、もう十日以上たつのか・・・
あの時、早く決心して早々に出かけてよかったと、今つくづく思う。
最近のこの猛暑の炎天下では、八十歳の母はもちろん、私達だって
おそらくあの日の半分も動きまわることができなかっただろう。
一昨日の日曜日、母の所に写真を届けに行った。
写真を見ながら万博見物の思い出話に花が咲く。
これは何処のパビリオンだった? あれは何処の国だった?
母はすこぶる機嫌が良い。
嬉しかった、嬉しかった、と何度も繰り返す。
お礼にと、主人には好物の麦焼酎を差し出し、
私には「アンタのとても好きな物を今、生協で注文してるんよ。
届いたら取りに来て!」と言う。
ニコニコとそれは嬉しそうに「アンタの大好きな物♪」と繰り返す。
私はできないけど、あんたは好きだから・・・
ということは、おそらくちょっと高級な花の苗かな?
それにしても、そんな母はずいぶん久しぶりだ。
娘に向かって「あんたの大好きな物を買った」なんて、嬉しそうに・・・
はるか昔、まだ私がこの家の子供だった頃を思い出してしまった。
四十三歳で未亡人になった母は、それ以後、娘にとっては
あまり、そういう面を見せなかったというか・・・
そういう精神的な余裕が無かったということだろう。
私達と愛知万博に行ったことが、よっぽど嬉しかったんだなあ
と、こちらも素直に感動してしまう。
そういえば、主人の両親もとても喜んでいた。
八十歳を越えた年寄りだからといって、全員が「あの混雑がイヤだから
絶対に行きたくない」と思っているとは限らないのね。
昔と全く変わり映えしない田舎の家で暮らしている親達には
良い刺激となったのだろうか。
あまり喜ぶので、秋には「USJにいっしょに行く?」と
声をかけてみようかな。
今日の私は久々の病院デーでした。
九時の予約なのに、実際に診察室に入ったのは11時過ぎ、
相変わらず市民病院は、診察待ちの人達で溢れかえっていました。
二時間以上も待たされて、診察時間はわずか5分くらい、
しかも、担当の医師からは、かなり冷たくされました。
でも、それは当然です。
今年に入ってから、エコーと血液検査と診察を二度もキャンセル、
決して、すっぽかしたのではありませんが
けっきょく、三度目もキャンセルしてしまいました。
「ほんまに、患者としてヤル気はあるの?」なんて自問したいくらいです。
必ず一週間前には電話でキャンセルしていたのですが、
こうキャンセル続きだと、かなり迷惑な患者なのでしょう。
娘の結婚式を終えてから始めることになっていた治療も
今度は息子の就職がきまってからにします、なんて
ずるずると延期ばかりしているし・・・
ほんとうに、すこぶる元気な毎日を過ごしているのに
わざわざ、その日々の生活を中断する必要はあるのか?
と、インターフェロン治療に対して、最近はかなり消極的。
C型肝炎の患者が将来肝臓癌になる確率と
煙草を吸う人が将来肺癌になる確率と、
いったいどちらが高いのだろう、なんて考えるようになりました。
「では、治療を始める決心がついたら、来てください」
「定期的な検査は、どうすればいいのですか?」
「近くの医者でやってください、こちらではフォローできません」
いつもは優しいのに、とっても冷たくて素っ気ないような・・・
無理もありません。反省してます。
不良患者が市民病院を追い出された気分。ショボン・・・
診察待ちの間に、新津きよみ著「生死不明」を読み終えました。
面白かった!
他人の過去や秘密を暴くのって、なぜこんなに面白いのだろう。
現実には起こりえない偶然が重なるのは、やっぱり小説だから。