Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 2年目のハッキネン
2006年05月22日(月)

 ど〜も、DTM(デスクトップミュージシャン)のマコ・ハッキネンです。

 元F1チャンピオンのミカ・ハッキネンが現在参戦しているのは、同じDTMでもドイツ・ツーリングカー選手権のこと。ハッキネンは昨シーズンからドイツに渡り、長年苦楽を共にしてきたメルセデスでDTMデビューを果たし、デビューシーズンから早くもポールポジション1回、優勝1回をマークし、ランキングも5位とその才能を発揮しました。昨シーズンは後半失速してしまいましたが、今年は是非ともタイトル争いを繰り広げて欲しいものですね。

 さて、今年はすでに全10戦中第3戦まで終わっているのですが、まず4月9日の開幕戦ホッケンハイムでは、若手ドライバーが多く出走する中、4度チャンピオンに輝いた経験を持つベテランのベルント・シュナイダーが2番グリッドから勝利を飾り、DTM40勝目を挙げ、タイトル争いに一歩先んじました。2位は9番グリッドから追い上げたトム・クリステンセン(アウディ)、3位にはハインツ・ハラルド・フレンツェン(アウディ)が入り、アウディでのデビュー戦を表彰台で飾りました。ハッキネンは表彰台にあと一歩届かず4位フィニッシュでした。

 第2戦は4月30日にユーロスピードウェイ・ラウジッツで行われ、ジェイミー・グリーン(メルセデス)がポールポジションを獲得しましたが、スタートで出遅れ、1コーナーで2番グリッドのミカ・ハッキネンにリードを譲ってしまいます。しかしハッキネンは2回目のピットストップでトラブルがありタイムロス、トップの座を失ってしまいます。これでベルント・シュナイダーが首位に立ち、開幕2連勝を飾りました。2位はトム・クリステンセン(アウディ)、3位にハッキネンと、ハッキネンは2戦目にして表彰台に登り、今年も出だしは順調なようです。

 第3戦オッシャースレーベンは先週末の22日に行われ、トム・クリステンセン(アウディ)がポールポジションから決勝スタート後もリードを守り、余裕の勝利を飾りました。2位はブルーノ・スペングラー(メルセデス)、3位はジェイミー・グリーン(メルセデス)で、開幕2連勝を挙げてポイントランキングトップに位置していたベルント・シュナイダーは今回のレースでは5位となり、クリステンセンがランキングトップに立つことになりました。また、ハッキネンは9位に終わりました。

 第3戦終了時点でトム・クリステンセンが26ポイントでランキング首位、ベルント・シュナイダーが24ポイントで続き、ブルーノ・スペングラーが12ポイントで3位、その後にジェイミー・グリーン、ハインツ・ハラルド・フレンツェンとミカ・ハッキネンの3人が11ポイントで4位に並んでいます。
 昨年シリーズチャンピオンに輝いたゲイリー・パフェットが今シーズンはF1でマクラーレンのテストドライバーになっているので参戦していませんが、今年はハッキネンにタイトルを獲得して欲しいです。F1ではあまりにも潔すぎる身の引き方だったので、DTMで是非とももう一花咲かせて欲しいものですな。



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 静岡のモナコ
2006年05月21日(日)

 来週には世界三大レースの一つに数えられる、伝統のF1モナコグランプリが開催されますが、今日は所用があって、僕もモナコに行って来ました。

 ……といっても僕が行ってきたのは、“静岡のモナコ”と僕が勝手に言っているだけの、「ちびまる子ちゃん」や清水エスパルスで知られる、静岡市清水区の清水港のことです。この清水港には「エスパルスドリームプラザ」と呼ばれる娯楽施設があるのですが、中には映画館を初めとして様々なお店が入っていて、毎週末は非常に来客数が多く人気の高い施設です。
 このドリームプラザのすぐ目の前には清水港があり、フェリー乗り場が近くにあるのですが、なぜ僕がこの清水港を“静岡のモナコ”と呼んでいるのかと言いますと、答えは至って単純で、この清水港にヨットハーバーがあるからです。

 いや〜、我ながらほんと、何て単純なんでしょう。ヨットハーバーがあるだけでモナコですからねえ……。ちなみに、今日は幸いにも天候に恵まれていたので、しかも最近auの高画質カメラ付き携帯に変えたばかりですから、せっかくなので写真を撮ってきました。

 これを見て、「どこがモナコじゃ!」と言われてしまうかもしれませんが、ま、なんちゃってモナコということで大目に見てくれ。



ドリプラの2階から見下ろす



黒いオブジェはかつてのクレーンの名残です



ほら!モナコっぽくね?



だんだん曇ってきてしまいました



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 Winユーザーはこんなに便利なものを……
2006年05月20日(土)

 このところ、当サイトで連載中のF1小説「マツダイラ」の最新作の執筆と、相変わらずVoiceの追い上げをしているんですが、最近新兵器を購入して、作業環境が飛躍的に快適になりました。その新兵器とは、ウィンドウズユーザーの間ではすでに数年前から常識になっている、スクロールホイール付の光学式マウスです。しかもウィンドウズと同じ2ボタン式。

 ご存じの方の多いかと思いますが、Apple社純正のMac用マウスは、基本的にクリックするボタンはひとつしかなく、ウィンドウズのような右クリック、左クリックは存在しません。そのため今ではボタンがなく、マウス自体がひとつの大きなクリックボタンとなっているマウスが主流となっています。
 で、数年前からウィンドウズのマウスには右クリック、左クリックの2つのボタンの他に、ウィンドウをスムーズにスクロールできるスクロールホイールと呼ばれるダイヤルがついてますが、最近までMacではそのスクロールホイールはほとんど対応していなかったんですよね。
 ところが、先日Macに対応したスクロールホイール付・2ボタン式のバッファロー社製光学式マウスを発見したので、迷わず買ってしまいました。


僕が買ったバッファロー社製マウス


 その日家に帰って、早速今まで使っていたApple純正のマウスと付け替えて使ってみることにしました。まずは自分のサイトのBarをブラウザで開き、マウスの真ん中にあるスクロールホイールをぐりぐりと動かしてみると、おお!何ともスムーズに動く動く!今まではいちいちポインタをウィンドウ右端にあるスクロールバーに持っていってスクロールしていたのが、ポインタを動かすことなく、スクロールホイールを回すだけでBarのような下に長く続くウィンドウを、するすると滑らかにスクロールさせることができました!

 この機能を使うと、Barだけでなく「マツダイラ」やVoiceなどの縦に長い文章を読むときも非常に楽で、「マツダイラ」を執筆しているテキスト編集ソフトでも、書いた後に読み返したりするときなどに非常に重宝します。また、写真を見ておわかりのように、このマウスにはウィンドウズ同様ボタンが2つ付いているのですが、こちらの機能もMacに対応していて、デフォルトでは左ボタンは普通のクリック、右ボタンでウィンドウズと同じコンテクストメニューを出すことができます。しかもこの割り当ては設定で変えることができます。

 いや〜これは便利なものを手に入れた!最近ノート型のMacを買ったので、それにこのマウスを繋げて使っていたのですが、あまりに便利なので以前から使っていたデスクトップ型のeMacのマウスも、ついでに仕事場で使っているPowerMacG4もこのマウスに付け替えてしまいました。つまり、このバッファロー社製の同じマウスを3つも買ってしまったというわけです。とはいえ、値段も1980円と非常にお買い得でしたぞ!

 ちなみに、自宅用のiBookとeMacはいずれもOSXなのに対し、仕事場で使っているPowerMacG4はOS9なのですが、バッファローのホームページから専用のドライバをダウンロードしてインストールすれば、OS9でもスクロールホイールと2ボタンの機能が使えます。



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 スーパーアグリに圧力を掛けるスポンサーとは?
2006年05月19日(金)

 今回は、できたら最後まで読んでね!

 井出有治をスーパーライセンス剥奪で失い、第5戦ヨーロッパグランプリから井出に代わってフランス人のフランク・モンターニュをセカンドドライバーに起用しているスーパーアグリですが、チーム代表の鈴木亜久里は「オールジャパン体制」にこだわり、いずれは23歳の山本左近を起用したいと考えているというお話を、16日のVoiceでもお話ししましたね。

 しかし実際は、鈴木亜久里自身は現在チームが置かれた厳しい状況を憂慮しており、あえて今の時期に将来のある日本人ドライバーの起用には至らないのではないかとも言われています。そして日本人ドライバーコンビを熱望しているのは、実はチームをバックアップしているスポンサーの方で、彼らが鈴木亜久里に対してプレッシャーを掛けているようです。
 スーパーアグリのような新規参入チームにとっては、貴重なチーム運営資金を援助してくれるスポンサーは神様のような存在ですから、そのスポンサーの要望は無視できないですよね。スポンサーの中には、日本人ドライバーコンビが契約の条件に含まれているという可能性も考えられ、「日本人ドライバーコンビだから契約したんだ」と言うスポンサーがあったとしたら、その契約条件が満たされなくなってしまうことになるわけですからね。チーム内部ではモンターニュの評価が高く、継続を望む声が挙がっているので、鈴木亜久里はチーム内とスポンサーとの板挟み状態と言うことになります。

 では、いったいどのスポンサーがプレッシャーを掛けているのでしょうか。

 現在スーパーアグリをサポートしている主なスポンサーは、ホンダやブリヂストンといったサプライヤーを除けば、サマンサ・キングス(服飾:プロモーショナルパートナー)、ライフカード(信販)、アデランス(理・美容)、オートバックス(自動車用品)、モバイルキャスト(テレマティクス)、セイコー(精密機械)、アサヒ飲料(飲料)、全日空(航空)、グリーンスターホンコン・リミテッド(服飾)、ENEOS(オイル)、NGK(自動車部品)、タカタ(自動車部品)の12社です。

 この中で、自動車部品やオイル、その他電子テクノロジーなどの技術的なサポートを行っているスポンサーは、特にセカンドドライバーが日本人だろうとそうでなかろうと関係ないと思われるので除外すれば、サマンサ・キングス、ライフカード、アデランス、アサヒ飲料、全日空、グリーンスターホンコンの6社が残ります。

 さらにこの中から絞り込んでいくと、まずグリーンスターホンコンは香港の会社ですから、それほど日本人コンビにこだわってはいないでしょう。ライフカードと全日空は日本の企業ですが、いずれもインターナショナルを重視した企業であるため、日本人コンビにこだわっているとは考えにくいですね。アサヒ飲料は、チームスポンサーと言うよりは佐藤琢磨のパーソナルスポンサーで、佐藤琢磨が所属しているからスーパーアグリもサポートしているという意味合いが強いですね。ですからテレビCMでも琢磨しか登場しませんし、とりあえず琢磨がファーストドライバーであれば、セカンドドライバーが日本人でなくとも関係ないでしょう。

 となると、残るはサマンサ・キングスとアデランスの2社ということになります。しかし、日本のウィッグ製品大手のアデランスがスーパーアグリのスポンサーになったのは先週末のスペイングランプリから。つまり井出がスーパーライセンスを失効して、フランク・モンターニュと交代してからスポンサーに加わったので、アデランスが日本人コンビを熱望しているというのはまずあり得ないでしょう。

 従って、スーパーアグリに対して「日本人ドライバーコンビ」を熱望しているのは、サマンサ・キングスである可能性が非常に強いということになります。特にサマンサ・キングスはスポンサーであると共にプロモーショナルパートナーという立場にもあり、他のスポンサーよりはチームの体制に口出しできる立場にあると思われます。
 サマンサ・キングスは、3月6日のVoiceでもご紹介しましたが、女性向けのブランド「サマンサタバサ」で有名なサマンサタバサジャパンリミテッドが、今秋にむけて男性向けブランド「SAMANTHA KINGZ」を立ち上げることが決まっており、それに伴ってスーパーアグリのプロモーションパートナーに就任したというもの。3月上旬にはスーパーアグリの鈴木亜久里代表とドライバーの佐藤琢磨、井出有治の両ドライバーが、東京都内で行われたプロモーションに登場したこともあり、そのターゲットは日本人男性であることから、サマンサ・キングスがスーパーアグリに日本人ドライバーコンビを望んでいるのも頷けますよね。

 しかし、その3月上旬のプロモーションでサマンサタバサの寺田代表は「われわれはプロモーショナルパートナーとして、F1チームをブランド化することが目的である」と語っていましたが、彼の言う“ブランド化”とやらが、一向に進んでいないような気がするのですが……。男性向けブランドであるサマンサ・キングスを立ち上げるのは今年の秋と言われているので、もしかして本格的にスーパーアグリのブランド化が進んでいくのは、日本グランプリ頃なのでしょうか?

 ……それともまさか……あのプロモーションの時に登場した、あの亜久里と琢磨と井出が持っていた、普通の革地にシルバーのメタルプレートで「SAMANTHA KINGZ」というロゴとカーナンバーが入った、あのカバンだけで終わり……?

 さて、先程お話ししたように、先週末のスペイングランプリから新たにアデランスがスポンサーに加わりましたが、この契約ってやはり、フランク・モンターニュがセカンドドライバーに昇格したことを受けて実現したんでしょうか。アデランスと言えばもちろん男性用カツラや育毛が有名ですが、スーパーアグリのメンバーのヘアスタイルに目を向けてみると(こらこら)、鈴木亜久里も佐藤琢磨もカツラは不要。逆にカツラや育毛が必要と思われるのは……

 ……新規加入した某フランク人……もとい、某フランス人ですからねえ。



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 エンピツを使い始めて早1年半
2006年05月18日(木)

 今皆さんにお読みいただいているVoiceは、掲示板以外での僕の私電用及び近況報告用及び覚え書き用として、2001年10月29日からスタートしました。その後途中抜けていたりするところもあり、また毎年年末年始はVoiceの空白期間とさせていただいているのですが、それ以外では基本的に名目上ほぼ毎日記されており、その頃どんなことがあったのか自分で思い返すことができます。

 で、現在のVoiceは「エンピツ」というレンタル日記サービスを利用させていただいているのですが、VoiceをオリジナルHTML版からこのエンピツに移行したのが2004年9月16日ですから、エンピツを使い始めて早1年半以上が経過したことになります。
 その後2005年1月31日に、エンピツに移行する以前の2001年10月から2004年8月までの全Voiceをエンピツに移植するという無謀なことを思いつき、それでもコツコツ移植を進め、2005年4月13日にすべてのVoiceをエンピツに移行する作業を完了しました。

 こうして2001年10月から現在までのVoiceの記事を改めて読み返してみると、この「エンピツ」というサービスが如何に優れたサービスであるかがよくわかります。最近ではブログが流行していて、誰でも手軽にブログを書いてコメントやトラックバックをもらってネットでの交流を深めることができるようになりましたが、そういった様々な種類のブログと比べても、エンピツは非常に優れたツールだと思います。

 まずエンピツのサービスには「半永久版」というものがあり、最初に3900円を払ってしまえば、エンピツのサービスが続く限りその後半永久的に有料版として利用できると言うこと、また、何年も日記の更新がなくとも削除されることがないということ、当然有料版なので広告は一切入らないというのがすごい!
 そして何と言っても、画像を自由にアップデートでき、記事やリスト表示はシンプルで見やすく、過去のログも探しやすく、記事をキーワードで検索できるというのが、僕としては非常に使いやすいです。だいたい自分の身の回りのことや自分の興味のことで何か調べようと思ったら、2001年10月以降でしたらVoiceで検索かけるのが一番手っ取り早いですからねえ。まさにエンピツ版Voiceは、僕自身の貴重なアーカイブといっても過言ではありません。

 エンピツとブログで決定的に違うのは、エンピツには記事を読んだ人からコメントをもらう「コメント機能」や記事を読んだ人が自分の記事を関連記事としてリンクさせる「トラックバック機能」などがないということ。エンピツは基本的に「日記を書き貯める」機能しかないんですよね。
 しかし、本来ブログとは、一応日記型の形態をしていますが、それ自体で1つのサイトとして成り立たせるためのサービスであり、僕の場合コメントはBarという掲示板が別にありますし、トラックバックはわけのわからん記事を勝手に貼り付けられても困りますし、エンピツの「日記を書き貯める」機能だけがあれば十分なんですよね。

 元々Voiceは自分でHTMLで作っていちいちHTMLソフトを使って書き、さらにそれをFTPソフトを使ってネット上にアップしていたので、その作業ができる場所は限られていましたし、画像を貼り付けようと思ったらさらに別のソフトも立ち上げたりと、いくつものソフトを同時に立ち上げなくてはならず、非常に面倒でした。
 そこでVoiceはBar同様レンタル日記サービスを利用しようと思い、極力シンプルで使いやすいサービスを探していたのですが、エンピツはすでにpockyさんやGUREさん、それにMaxiさんなども使用しており、とても読みやすいなあと思っていたんですよね。で、自分もエンピツを利用することにしたのですが、実際に使い始めてみると、操作性は抜群だしどこからでも更新することができますし、携帯からでも更新や閲覧ができますし、デザインもかなり自由にカスタマイズできるのでとても重宝しています。

 ブログに比べたらコメントはもらえないですし、何より日記を書くことしかできませんが、もしただ自分の日記をネット上で公開したいと思っている方は、エンピツはオススメですぞ!

 ちなみに僕はこのエンピツ版Voiceで、守っているルールが2つあります。1つはリスト表示にしたときに、記事のタイトルが1行で納まるようにすること、そしてもう1つは、タイトルを見ただけでだいたいどんな内容かわかるタイトルにすることです。
 前者はリスト表示にしたときに、日付がずらりときれいに揃って並ぶので見た目が美しいから、そして後者は、読む人がタイトルを見て記事を判断し、自分の興味のある記事だけを選べるようにするためです。

 ちゃんと読む人のことを考えているんですぞ!



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 モンテイロ、スーパーアグリに八つ当たり
2006年05月17日(水)

 今日も昨日に引き続きスーパーアグリの話題です。デビュー以来常にテールエンダーのスーパーアグリですが、やはり日本からの新チームであり、また何かと話題も豊富なので、メディアも注目しているんでしょうかねえ。

 スーパーアグリの当面のライバルと言えば、昨年までジョーダンとして旧ミナルディ(現トロロッソ)と最下位争いを演じていたミッドランドですが、第4戦サンマリノグランプリのオープニングラップで井出有治に突っ込まれ、あわや大惨事というアクシデントに見舞われたミッドランドのクリスチャン・アルバースは、そのレース後当然のことながら井出に対して怒りを露わにし、さらに直接当事者ではない佐藤琢磨までも批判していました。彼はその後一転して井出を擁護するコメントをしており、井出は結果的にこの一件でレギュラーシートを失うこととなりました。

 しかし、今度は同じミッドランドのティアゴ・モンテイロが、先週末に行われた第6戦スペイングランプリに関してスーパーアグリを批判しました。彼曰く「スーパーアグリはスタートでリスクを取り過ぎる。でもそんなことは意味がないことだ。なぜならレースはとても長いんだからね。モンターニュは無理に突っ込んできて、それで僕のリヤタイヤはパンクさせられたんだ。確かに彼は井出よりずっと経験あるドライバーだけれど、レースは最初のラップで勝利が決まるものではないということを知るべきだ」と、なぜか今回もモンターニュだけでなく、琢磨を含めた“スーパーアグリ”として非難していました。

 第4戦サンマリノグランプリに関しては、完全に井出に否があるので、アルバースの怒りは正当なものであると言えるでしょう。しかし、今回のモンテイロの言い分はちょっとばかり的を射ていないですね。

 状況を説明しますと、スペイングランプリのスターティンググリッドは、レッドブルのクルサードが最後尾スタートで、その前にスーパーアグリのモンターニュと佐藤琢磨さらにその前にミッドランドのアルバースとモンテイロという順でした。ところが、スタートでモンターニュが絶好のスタートを見せ、前を塞がれて行き場を失った同僚の琢磨、さらにミッドランドの2台も抜き去って見事なジャンプアップを果たしました。

 モンテイロの言い分は、単なる負け惜しみですよ。

 スーパーアグリのスタートダッシュがいいのかミッドランドのスタートが悪いのか、あるいはスーパーアグリのスタートが上手くてミッドランドのスタートが下手なのかはわかりませんが、いずれにせよ、コース上でオーバーテイクするのが非常に困難になってしまっている現代のF1で、しかもマシンの戦闘力で明らかに劣るマシンとしては、スタートで無理して前に出ようとするのは至極当たり前のことです。サンマリノでの井出有治はそのやり方に問題がありましたが、モンテイロの「スタートで無理をして前に出ようとするのは無意味だ」という発言は、本当にレーサーとしての発言なのかと耳を疑ってしまいます。モンテイロにとっては少なくともスーパーアグリに対しては、一度抜かれてもその後抜き返すのはマシン性能からして容易なことでしょうが、スーパーアグリにとっては前に出るチャンスはスタートぐらいしかないわけですからねえ。

 そう言う意味で、スーパーアグリのようにレーススピードが全チームで最も遅く、スタートで前に出ても最終的に抜き返されてまた最後尾に戻ってしまうとしても、レースをしている以上スタートで前に出ると言うことは大きな意味があるのです。少なくともスーパーアグリは、スタートだけはミッドランドに勝っているわけですからね。

 逆を言えば、グリッドが前だったにもかかわらずスタートダッシュで毎戦琢磨に抜かれ、スペインではモンターニュにごぼう抜きにされたミッドランドは、そのことをスーパーアグリのせいにする前に、自分たちのスタートを見直すべきではないでしょうか。

 スタートが下手だから並ばれる。ただそれだけのことなんですよ。

 ちなみに、ミッドランドはこの件に関してスチュワードに抗議を提出したそうですが、今回は却下されたそうです。当然ですね。単なる八つ当たりですから……。



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 スーパーアグリ新型車はシームレスシフト!
2006年05月16日(火)

 今シーズンからF1に参戦している純国産コンストラクターズチーム「スーパーアグリF1」ですが、第6戦スペイングランプリが終わったばかりの今日、非常に興味深いニュースが入ってきました。現在スーパーアグリは、4年前の旧アロウズのマシン「A23」をベースに作られたマシン「SA05」に改良を加えながら参戦すると共に、チームオリジナルの新型マシン「SA06」の開発を進めており、そのデビューは7月のフランスグランプリになると見られていますが、何と!その新型マシンSA06には、シームレスシフトを備えた最新仕様のギヤボックスがホンダエンジンに装着されるということが明らかとなったのです!

シームレスシフト・ギヤボックスとは、その名の通りギアシフトするときにシーム(seam=繋ぎ目)がないギアボックスという意味で、ギヤシフト時のタイムラグを最小限にする新システム。コースによっては1周でコンマ4秒は短縮できるという優れものです。1周でコンマ4秒ということは、単純に計算すれば10周で4秒も差が付いてしまうと言うことですね。
 いわゆる無段階変速(CVT)はF1では禁じられていますから、一応シフトチェンジはドライバーがステアリングの裏にあるパドルでおこなっているのですが、そのギアシフトの際にスムーズにギアが切り替わり、従来より加速時の速さが向上し、エンジンへの負担も軽減すると言われています。しかし実際のところこのシームレスシフトの構造は詳しくはわかっていません。

 F1ではすでにマクラーレン、ホンダ、ウィリアムズらトップチームが使用していると言われていますが、それもはっきりとはわかっていません。ただ、これらのチームがシームレスシフトを開発していたのは間違いないようで、ウィリアムズとホンダは早い時期からこのシームレスを完成させていたようです。
 さらにフェラーリは、先月25日の時点でテクニカル・ディレクターのロス・ブラウンが「ウチがシームレス・シフトを投入するのは今年半ばということになるだろうが、しかしこれがなければ太刀打ちできないというものでもない。ウチもルノーもこれを使っていないが、しかし現実問題マクラーレンやホンダらよりも速いのだからね。人々が言うほどシームレス・シフトが大きなメリットを持つというものではないんだよ」とコメントしていましたが、F1界では「使っていない」と言いながら実際は使っていたり、「交渉してない」と言いながら実際は内定していたりといった狸の化かし合いは日常茶飯事ですから、現在熾烈なトップ争いを演じているフェラーリとルノーの2強がシームレスシフトを本当に使っていないのかというのも疑問です。

 スーパーアグリのテクニカル・オフィサー、マーク・プレストンはこのシームレスシフト・ギアボックスに関して「われわれは1周あたり最低2秒から3秒短縮する必要がある。もっともそれは可能だと思っているがね」と自信のコメントをしていましたが、やはり新開発の機構であるため信頼性はまだ未知数で、おそらく導入されてからしばらくの間はトラブルが出たりして、その効果が正常に現れ始めて他のチームに浸透していくまでには、かなりの改良とテストが必要になってくると思います。

 しかし、よくよく考えてみればスーパーアグリはどのみち現状ではテールエンダーですし、7月のフランスグランプリから新型車SA06が投入されても、せいぜい最下位争いが関の山でしょう。ですから、その1年目のいわばチームの学習シーズンのうちにシームレスシフトのような新技術を投入しておけば、いずれ徐々にマシンやチームが進化してまともにレースで戦えるようになったときに、シームレスシフトも十分熟成されて信頼性もある程度確立されているのではないでしょうか。そう言う意味では、今シーズンは大して効果は出ないかもしれませんが、長い目で見れば早めに導入しておくことに意味はあると思いますね。

 スーパーアグリついでにもうひとつ、FIAが井出有治のスーパーライセンス失効を決めたことにより、第5戦ヨーロッパグランプリで急遽スーパーアグリからF1デビューを果たし、先週末に行われた第6戦スペイングランプリでも出走した28歳のフランス人、フランク・モンターニュですが、彼はモナコグランプリまではスーパーアグリで走ることが決まっているようですが、その後に関してはまだ未定のようです。
 ところが、マーク・プレストンは「彼は私の周囲では最高の男だよ。とにかく初めてわれわれのクルマに乗ったとき、その最初のインストレーションラップですら彼はエンジンとマシンのトラクション・コントロールについてフィードバックを返して寄こしたくらいさ。前に一度もそのクルマに乗ったことがないのにだよ。とにかく彼がほんとうに優れたテストドライバーであったことがそれだけでもわかったね」と手放しでモンターニュを賞賛しているというのに、チーム代表である鈴木亜久里は、山本左近の起用を視野に入れているようです。

 山本左近は昨年の終盤ジョーダン(現ミッドランド)のサードドライバーに抜擢された23歳のドライバーで、日本グランプリで金曜日のセッションを走った際には、レギュラードライバーだったナイレン・カーティケアンとティアゴ・モンテイロより速いタイムを出してその非凡さをみせつけました。しかし山本にとっては鈴鹿は走り慣れたホームコースのようなもので(まあカーティケアンもフォーミュラニッポンで参戦していたんですが)、実際テスト経験も豊富であるとは言えず、鈴木亜久里が“オールジャパン体制”にこだわってテスト経験豊富なモンターニュを切って山本を起用するというのは、あまり感心できませんね。

 しかし、実際鈴木亜久里本人も、現在チームが置かれた厳しい状況を憂慮しており、あえて今の時期に将来のある日本人ドライバーの起用には走らないのでは、との見方も強いようです。

 ……だから、とりあえず今年は琢磨とモンターニュでいいのでは?



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 Mako家に必要不可欠な食材
2006年05月15日(月)

 僕は1993年の4月からもう12年以上も独り暮らしをしているので、基本的には自炊をしているのですが、やはり1人分の食事を作るのは結構難しく、作ったおかずは1回では食べきれず、食材も余ったりしてしまいと、結構不経済です。この問題を解決するために、我が家には必要不可欠な食材がいくつかあります。その食材とは、食パン、バター(マーガリン)、牛乳、卵、ベーコン、オリーブオイル、パスタ、ニンニク、赤唐辛子、バジル、昆布つゆ、コンソメの素、カツオ節、シーチキン、マヨネーズなどです。

 こうして並べてみると、基本的に牛乳と卵以外はだいたい日持ちするものばかりで、調理に使って余ってもまったく問題のないものばかりですね。食パンは一応賞味期限がそれほど長くありませんが、僕は基本的に食パンはトーストでしか食べないので、買ってすぐに冷凍庫に入れてしまうので結構日持ちします。牛乳は日持ちしませんが、消費量が多いので問題ありません。卵は生卵で食べようと思ったら賞味期限に限界がありますが、火を通すことを前提に考えれば、結構日持ちします。

 まず食パンとバター(マーガリン)は、言わずと知れた朝食の定番「トースト」ですね。たまにご飯とみそ汁で朝食を済ますことがありますが、基本的に朝はトーストがほとんどです。で、トーストと言えばコンチネンタルブレックファースト。焼いたベーコンにスクランブルエッグもしくは目玉焼きを作るので、ベーコンと卵は欠かせないと言うわけですね。またスクランブルエッグを作る際には、といた卵に牛乳を混ぜてバター(マーガリン)で焼くので、また、僕はトーストを食べる時の飲物は牛乳がほとんどなので、牛乳とバター(マーガリン)も必須です。
 また牛乳は、眠れないときなどにホットミルクにして飲むと、リラックス効果があって眠れやすくなります。また僕にとっては整腸剤としても重宝していて、牛乳を飲んでるので便秘することはほとんどないですね。

 次にオリーブオイル、パスタ、ニンニク、赤唐辛子、バジルですが、これは前述のベーコンと合わせて使います。ここまで食材を並べれば、ピンと来る方も多いでしょう。そうです、ペペロンティーノですね。ちなみにペペロンティーノというのは、日本で言うとニンニクと赤唐辛子をオリーブオイルで和えたピリ辛のパスタのことですが、本来“ペペロンティーノ”とはイタリア語で“唐辛子”という意味なので、イタリアで「ペペロンティーノ」というと唐辛子しか出てこないのでご注意下さい。
 僕の作るペペロンティーノはニンニク、赤唐辛子、ベーコンが入ったシンプルなもので、味付けは基本的にベーコンの塩気とニンニクの風味を利用しているのでほとんどしません。パスタを茹でるときに塩を入れる程度ですね。たまに茹でた(またはレンジで下ごしらえした)ほうれん草を入れることもあります。
 このペペロンティーノをお皿に盛りつけた後、食べる直前にバジルの葉をちぎって振りかけると、バジル独特の香りが広がって風味が増します。
 僕は通常7分で茹であがるパスタを買って来て専用の容器に入れてあるのですが、ペペロンティーノはそのパスタが茹であがる7分の間にできてしまいますし、調理も至って簡単なので、手軽に作れて便利です。シンプルですが、急なお客さんをお持て成しするにも打ってつけですね。ただし、ニンニクが入っているので、息がニンニク臭くなってしまうのを考慮に入れる必要があります。

 次に昆布つゆですが、これは非常に重宝する調味料です。僕は中尾彬と江守徹がCMしているヤマサの昆布つゆ(500ml)を使っているのですが、これ一本でそうめんのめんつゆにもなりますし、うどんのつゆにもなりますし、肉じゃがや厚揚げ、がんもどきなどの煮物の下味にも使えますし、冷や奴の上にカツオ節とすり下ろしたショウガ、万能ネギなどを載せて、その上からかけても美味しいですし、天つゆとしても使えてしまったりと、実に様々な料理で活躍します。

 コンソメも、昆布つゆ同様多くの料理で使用しています。例えばホールドトマトやソーセージなどを使った洋風の煮物、カレー、シチューなどの下味に使いますし、炒飯を作るときも僕が作るときはコンソメ味ですし、沸かしたお湯にスライスしたタマネギだけ入れてコンソメを入れ、塩コショウで味を調えればそれだけでコンソメスープになると言う優れものです。
 僕は料理をするとき、専用の味見皿を使って何度も味見して、味が濃くならないように気をつけていますが、コンソメは1つの量が決まってしまっている固形よりも、微妙な量を調整できる顆粒タイプを使っています。ちなみに僕が作る炒飯にも、卵とベーコンが必ず入っています。

 カツオ節は、みそ汁のだしを取るのにはなくてはならないものです。煮干しや昆布でもだしは取れますが、僕は基本的にカツオ節です。カツオ節はみそ汁のだし以外にも、前述の和食の煮物のだしに使ったり、冷や奴の上に載せたり、うどんにかけたり、ほうれん草のお浸しに醤油とともに和えたりと、これまた色々なところで使うので欠かせません。

 さて、シーチキンとマヨネーズですが、まずシーチキン(ツナ缶)は、これが世の中に登場した小学校低学年当初から大好物で、特にビンボーだった学生時代には、シーチキンは大活躍しました。ちなみに当時一緒に暮らしていた猫の「50円」も大好物でした。シーチキンはサラダ油を切ってマヨネーズ、塩コショウ、さらに隠し味として醤油をほんの一差し入れてかき混ぜれば、それだけでご飯が3杯は食べれるという手軽さ。これをレタスに上に載せてプチトマトなども添えて食べればシーチキンサラダになりますし、ポテトサラダに混ぜて食べても非常に美味しいです。さらに前述の炒飯で、ベーコンの代わりにシーチキンを入れても美味しいですよ。

 マヨネーズは、シーチキンを使わないレタスだけのサラダやポテトサラダでも、基本的にマヨネーズかサザンアイランドドレッシングをかけるので、マヨネーズは欠かせません。マヨネーズは赤身の刺身を食べるときも使います。わさび醤油にマヨネーズを加えたものに赤身をつけて食べると、赤身がトロになりますぞ!

 僕は野菜を非常に多く食べるのでマヨネーズをよく使うのですが、マヨネーズとマーガリン、それにオリーブオイルとは別の普通のオイルは、キューピーハーフ、ネオソフトハーフ、そして健康エコナとカロリーが少ないものを選んでいます。

 僕ももう30を過ぎましたし、健康には気を遣わないとね。



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 F1第6戦スペイングランプリ(決勝)
2006年05月14日(日)

 今日はF1第6戦スペイングランプリの決勝が行われました。地元スペインで昨日ポールポジションを獲得したフェルナンド・アロンソ(ルノー)を応援するため大観衆が詰めかけたサーキットを、青空が覆いました。決勝レースは気温28℃、路面温度36℃のドライコンディション。王者アロンソが声援に応え、ファンを沸かせるレースを見せました。
 
 決勝レースのスタートが切られると、1列目のルノー勢が順調に滑り出します。2番グリッドのジャン・カルロ・フィジケラは、後方のフェラーリ2台のコースを塞ぎ、自身のポジションを守りきり、アロンソがトップのまま第1コーナーを通過。4番手フェリペ・マッサまでの順位に変動はありませんでした。後方では9番グリッドのキミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)が大きくジャンプアップを果たし、5番手に浮上します。その後序盤は大きな混乱がないまま決勝レースが進んでいきます。

 トップのアロンソは次々とファステストを更新し、後続を引き離していきます。3番手のミハエル・シューマッハ(フェラーリ)に対し、1周コンマ5秒以上の差をつけ、シューマッハは前方のフィジケラに抑えられ、自身のレースペースもあがらず、トップとの差はみるみる開いていきました。17周に入ったアロンソとシューマッハの差は13秒近くにもなり、ここでアロンソが1回目のピットストップ。次の周ではチームメイトのフィジケラもピットインを行います。
 ここでマクラーレンのファン・パブロ・モントーヤがスピンを喫し、縁石にマシンを乗せてしまいます。マシンがコースにはみ出た状態になっていましたが、イエローフラッグのみで処理が行なわれ、セーフティカーが出ることはありませんでした。
 
 シューマッハは24周目までピットインを引き延ばし、フィジケラの前でコースに戻り、ポジションを1つ上げることに成功し、トップ争いはまたもやアロンソとシューマッハの新旧王者に絞られます。しかし、両者はほぼ同タイムで周回を重ねていましたが、じわじわとその差が広がっていきました。
 両者は2度目のピットストップの後でも順位は変わらず、結局上位3台はアロンソ、シューマッハ、フィジケラの順のままフィニッシュし、アロンソが地元でポール・トゥ・ウィンを飾りました。4位はマッサ、5位がライコネン、6位と7位にホンダのジェンソン・バトンとルーベンス・バリチェロがそれぞれ入り、ダブル入賞でチームにポイントをもらたしました。8位はBMWザウバーのニック・ハイドフェルドでした。
 スーパーアグリは、フランク・モンターニュがドライブシャフトのトラブルにより10周を終えたところでリタイアに終わったものの、佐藤琢磨はヨーロッパラウンドに入って初完走を果たしました。

 ミハエル・シューマッハは初日と2日目に好調をアピールしていたので、決勝でもあわよくば逆転優勝するかと思われましたが、決勝では第1スティントでフィジケラに抑えられ、1回目のピットストップでフィジケラをパスして2位に浮上しますが、その後も思ったほどペースが上がらず、結局今回は最後までアロンソのテールを見ることができないまま2位に終わってしまいましたね。おそらく路面温度が40℃まで上がったため、フェラーリの履くブリヂストンタイヤが予想以上の温度変化に対応できなかったのではないでしょうか。

 ところで、今回の決勝レースで気になったことが一つ。マクラーレンのファン・パブロ・モントーヤが17周目にスピンを喫してコースアウトしてしまい、ノーズがコース上にはみ出した状態でリアタイヤが空回りしてしまい動けなくなってしまいましたよね。モントーヤはそのままステアリングを外してマシンを降りてしまいましたが、これがミハエル・シューマッハだったら、マーシャルを呼んでマシンを押させてコースに復帰していたんでしょうねえ。
 本来ならマーシャルに押させてコースに復帰したら失格になるかペナルティを受けるかのどちらかなのですが、シューマッハがどこかのグランプリでそれをやって以来、そのルールも曖昧になってしまいましたね。しかもシューマッハは、コースアウトして立ち往生してしまった際、マーシャルにマシンを押させてコースに復帰するという荒技を過去に3回ほどしていますが、いずれもまったくお咎めはありませんでした。

 モントーヤもやってみれば良かったのに……。

 それでモントーヤが失格になったら大笑いですけどね。

 さらにこのモントーヤのアクシデントで、前述のようにモントーヤのマシンはノーズをコースにはみ出させた状態で止まってしまったのですが、普通に考えればこの場合、マシンの撤去が終わるまでセーフティーカーが導入されてもおかしくない状況だったのですが、結局セーフティーカーは導入されず、注意を促すイエローフラッグが振られただけで、クレーンで引っぱってマシンを撤去して済ませてしまいましたね。

 これってやっぱり、ホームグランプリの力が働いたのでしょうかねえ。

 モントーヤがスピンした時点では、地元アロンソが後続のシューマッハに約13秒の差を付けてトップを走っていましたから、そこでセーフティーカーが導入されてしまったら、その時点でまだピットに入っていなかったシューマッハが絶好のタイミングでピットインしてしまい、アロンソはせっかく築いたマージンが水の泡となり、一転して不利な状況に陥ってしまいますからね。スペイングランプリのマーシャルは当然地元のスペイン人ですから、アロンソを優勝させるために、何とかセーフティーカーの導入だけは避けたかったに違いありません。これが逆の立場だったら、つまりシューマッハがトップだったら、速攻セーフティーカーが入っていたのではないでしょうか。

 う〜ん、ナイスアシスト!



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 F1第6戦スペイングランプリ(予選)
2006年05月13日(土)

 今日はF1第6戦スペイングランプリの予選が行われました。前戦ヨーロッパグランプリの舞台はミハエル・シューマッハの母国ドイツ(ニュルブルクリンク)で、シューマッハは見事母国で優勝を飾り、フェラーリの本拠地である第4戦サンマリノグランプリに続く連勝と波に乗っていますが、今回のスペイングランプリは新王者フェルナンド・アロンソ(ルノー)の母国。シューマッハはタイトル争いに更なる弾みをつけるために3連勝を、アロンソはシューマッハの連勝を止めて母国での初優勝を狙います。

 地元のアロンソを応援しようと、サーキットには2日目から多くの観客が駆けつけました。雲間から時折晴れ間も覗くサーキットは気温25℃、路面温度39℃のドライコンディション。そんな中、まずは15分間の第1ピリオドが開始されます。ここでレッドブルのデビッド・クルサードが第3コーナーでオーバーランを喫し、タイヤバリアに突っ込んでクラッシュし、途中赤旗中断がありました。
 第1ピリオドで姿を消したのは、このクルサードと、スーパーアグリのフランク・モンターニュと佐藤琢磨、ミッドランドのクリスチャン・アルバースとティアゴ・モンテイロ、トロロッソのスコット・スピードの6台。

 続いて行われた15分間の第2ピリオドは、10分を過ぎるまでにホンダ、フェラーリの各2台は安全なタイムをマーク。ルノーのアロンソも好タイムをマークし、マクラーレンのキミ・ライッコネンも安全圏に入る中、ライコネンのチームメイトのファン・パブロ・モントーヤと先の2戦連続で2次予選脱落を喫していたルノーのジャン・カルロ・フィジケラの2人に加え、中堅チームのトヨタ、ウィリアムズ、BMWザウバーの各2台が激しい争いを演じました。
 結局第2ピリオドで脱落したのはトロロッソのビタントニオ・リウッツィ、レッドブルのクリスチャン・クリエン、BBMWザウバーのジャック・ビルヌーブ、ウィリアムズのニコ・ロズベルグとマーク・ウェバー、そしてマクラーレンのモントーヤと、マクラーレンの1台がここで姿を消す波乱となりました。また、ルノーのフィジケラはニュータイヤでタイムアタックを行ない2位に浮上し、久々の最終ピリオドに駒を進めました。

 ポールポジションを決める20分間の最終ピリオドは、真っ先にコースに飛び出して周回を重ねていたアロンソが、残り時間8分でピットストップしてニュータイヤに履き替え、フェラーリの2台、ルノーのフィジケラ、ホンダ勢も続きます。その後アロンソが地元でトップに立ち、チームメイトのフィジケラがこれに続きます。フェラーリ勢はシューマッハが4番手、マッサは3番手とルノーに届きませんでした。
 ルノーとフェラーリの4台はその後再びタイヤ交換を行ない、最後のタイムアタックに出ます。アロンソがトップタイムを更新、フィジケラも続き、フェラーリ勢はシューマッハがタイムを更新しますが、結局ルノーの2台には及びませんでした。チームメイトのマッサは4番手。これにより、ルノーのワンツーが確定し、決勝は1列目からルノー、2列目からフェラーリがそれぞれスタートすることになります。

 地元での初優勝とフェラーリの連勝ストップを狙うアロンソとしては、今回の予選結果は非常に理想的なものとなりましたね。何と言っても自分は一番先頭からスタートし、その後ろにはチームメイトのフィジケラが控えているので、フェラーリの2台、特にシューマッハを抑え込んでくれれば、序盤はアロンソがかなりのリードを拡げることができるのではないでしょうか。
 前戦ヨーロッパグランプリでは、アロンソとシューマッハで優勝争いを演じ、2回目のピットストップでシューマッハがアロンソを出し抜いて首位を奪い優勝を手にしましたが、今回はフィジケラがいるので、スタート後の1コーナーまでにシューマッハがフィジケラを抜けなければ、今回もアロンソを逆転するのは難しそうですね。
 ただ、周知の通りスターティンググリッドは奇数列のグリップが良いので、3番手のシューマッハがスタートでフィジケラを交わして2位に浮上する可能性も大いに考えられます。スタートに定評のあるルノーのマシンでフィジケラが不利な偶数列から勝つか、スタートはあまり上手くないけどシューマッハが有利な奇数列で勝つか、明日のスタートは非常に見物ですな。

 逆を言えば、スタートですべてが決まってしまいそうな気がしますが……。

 さて、今回も第1ピリオドで早々に消えたスーパーアグリの2台ですが、佐藤琢磨もフランク・モンターニュも共に第1ピリオドで6ラップずつ走り、前戦ヨーロッパグランプリから井出有治に代わってレギュラーに昇格したモンターニュは、琢磨から約1秒半遅れの最下位でしたね。タイムを見る限りでは、今回の予選だけを見れば、井出と大して変わらない気がするのは僕だけでしょうか?



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