Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 「マツダイラ」最新作を公開
2006年07月31日(月)

●「MAZDAIRA」最新作を公開

 当サイトで連載中のF1小説『マツダイラ』最新第12話「Crasher Andy」を公開しました。前回からちょうど8ヶ月振りとかなり公開が遅れてしまいましたが、皆さん前回までの内容を覚えていますでしょうか?

 前回第11話は、神宮庄之助、ミハエル・カッズ・クーンらと共に初めてのF1合同テストに臨むため渡英する途中、松平健が別居中の妻・真衣と話をするために1人新幹線を降りるというところで終わっていますが、今回はその続きから始まります。
 今回はその松平と真衣のやりとりと、イギリス・シルバーストーンでのマツダイラF1初のF1合同テストの模様の2つの場面のみでお送りします。主な出演キャラクターは松平、真衣、神宮、ハイド・ボーン博士、マキシ、リヴェールと新キャラクター数名。今回慶喜くんはお休みです。

 まずは松平と真衣のやりとりですが、ここで新キャラである真衣の父親(松平の義父)が登場します。真衣は小田原の農家の生まれという設定なので、真衣の父親は生粋の小田原市民。図書館へ行って小田原弁を調べるのに苦労しました。しかしまあ小説なので文章ですから、イントネーションまで気にしなくても良いのが幸いですね。
 そしてマツダイラF1初のF1合同テストがイギリスのシルバーストーンサーキットでおこなわれたのですが、当然合同テストなので、実在する(していた)F1チームに混じって、架空チームのマツダイラが初めて肩を並べて新型マシンを走らせることになります。このシーンでは、当時の実在するテストドライバーも登場するのですが、いずれもグランプリデビューには至っておらず、非常にマニアックなドライバーだと言えるでしょう。当時のF1を知っている方なら、名前ぐらいは目にしたことがあるのではないでしょうか。

 また今回は非常に重要な役所で新キャラクターが初登場するのですが、この人がまた実在する結構クセのあるドライバーでして、もちろんこのドライバーが実際はどんな人物なのかというのは、連れではないので僕には知る由もないのですが、なるべくこのドライバーのイメージを損なわないようにしながら、僕なりの人物像を作り上げてフィクションとして登場させています。
 もちろんこのキャラクターに限らず、これまでに『マツダイラ』に登場したデーモン・ヒルやミハエル・シューマッハ、それにフランク・ウィリアムズやパトリック・ヘッドといった実在するF1名物のキャラクターたちも、僕が勝手に作り上げた架空のキャラクターでしかないわけで、そう言った意味では今回初登場する新キャラも変わりはないのですが、個人的に今回の新キャラクターはかなり気に入っているので、これからどんどん『マツダイラ』の中で活かしていきたいキャラですね。

 『マツダイラ』に関するご意見・ご感想などをお待ちしています。『マツダイラ』扉ページと各話の最下部にある『マツダイラ・フォーラム』にお寄せ下さい。また、『マツダイラ』本編中でわからない専門用語などがございましたら、サポートページ『マツダイラ・FAQ』までお寄せ下さい。このページに入るためのパスワードは「mazdaira」です。皆様のご協力をお願いいたします。



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 F1第12戦ドイツグランプリ(決勝)
2006年07月30日(日)

 昨日のVoiceの最後に、今回から禁止されることになったマス・ダンパーのことに触れましたが、これまでマス・ダンパーの恩恵を受けていたルノーは、今日の決勝レースでもこれまでの安定した速さは見られず、結果ミハエル・シューマッハが優勝、2位にフェリペ・マッサが入りフェラーリがワンツーフィニッシュを決め、ポイント争いでトップに立っているルノーのフェルナンド・アロンソはキミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)とジェンソン・バトン(ホンダ)の後ろ5位でレースを終え、一気にシューマッハとのポイント差を6ポイントも縮められ、その差は11ポイントとなりました。また、もう1台のルノー、ジャン・カルロ・フィジケラも6位に終わり、ルノーとフェラーリのコンストラクターズポイントも10ポイント差まで縮まりました。

 マス・ダンパーを失ったルノーはそれでも5位6位と上位でフィニッシュはしましたが、レース内容を見れば前を走っていたマーク・ウェバー(ウィリアムズ・コスワース)が残り8周の時点でリタイヤしたことによる繰り上がりで、さらにレース終盤にはヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)の猛追を何とか振り切ってのフィニッシュ、やはりマス・ダンパーの影響は大きかったといえるでしょう。このままルノーが再浮上することができなければ、今後ミハエル・シューマッハが連勝を重ねれば、アロンソが逆転されてしまう可能性も大いに考えられます。タイトル争いとしては終盤に掛けて面白くなってきますが、昨日のVoiceの投票ボタンでも書いたように、最初からマス・ダンパーなどなければマクラーレンやホンダも加わった混沌としたシーズンだったわけで、ライバルチームとしては「今更禁止になってもフェラーリが有利になるだけ」といったところでしょうね。

 出る杭は打たれる、今シーズンもこうしてフェラーリが有利になる力が働くんですね。



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 F1第12戦ドイツグランプリ(予選)
2006年07月29日(土)

 今回のドイツグランプリから、日本期待のスーパーアグリ新型マシンSA06と山本左近がグランプリデビューを果たします。山本左近はともかくとして、SA06が果たしてどれほどのポテンシャルアップを実現したのか、非常に興味深いところです。

 その注目の予選第1ピリオドでは、トロロッソのスコット・スピードが1コーナーでマシンバランスを崩し、スピンしながらイン側のウォールに激突するというアクシデントで、開始5分足らずで赤旗中断となってしまいましたが、それ以外は第1ピリオドでの波乱はなく、今回は下位の常連であるトロロッソ、ミッドランド、スーパーアグリの3チーム6台が揃って脱落しました。しかし、スーパーアグリの佐藤琢磨はミッドランドのティアゴ・モンテイロを初めて予選で上回り、同じくミッドランドのクリスチャン・アルバースとわずかコンマ092差の19番手につけ、早くもSA06の進化の一端を見せました。

 第2ピリオドでは、セッション終了間際にアタックしたフェラーリのミハエル・シューマッハとフェリペ・マッサが共にトップタイムを更新し、ワンツー体制を築きました。シューマッハがこの第2ピリオドでマークした1分13秒778というタイムは、自身が2004年にマークした予選レコードの1分13秒306に迫るものでした。当時のエンジンはV10−3.0リッターなのに対し、今年のエンジンはすべてV8−2.8リッターに統一されていますから、シューマッハが今回記録したタイムがどれだけ凄いかが分かりますね。
 ウィリアムズのマーク・ウェバーとニコ・ロズベルグ、レッドブルのクリスチャン・クリエン、トヨタのヤルノ・トゥルーリ、BMWザウバーのジャック・ビルヌーヴとニック・ハイドフェルドが第2ピリオドで脱落しました。

 上位10グリッドを決める最終ピリオドは、残り5分からヒートアップし、マクラーレン・メルセデスのキミ・ライコネンとフェラーリの2台のポール争いとなりました。ライコネンが1分14秒070でトップに躍り出ると、フェラーリの2台もそれに続きますが、最後までライコネンのタイムを上回ることはできず、ライコネンが昨年トルコグランプリ以来となるポールポジションを獲得しました。
 2番手ミハエル・シューマッハ、3番手フェリペ・マッサ、以下ジェンソン・バトン(ホンダ)、ジャン・カルロ・フィジケラ(ルノー)、ルーベンス・バリチェロ(ホンダ)と続き、ミハエル・シューマッハとタイトル争いを演じているルノーのフェルナンド・アロンソは7番手からのスタートとなります。

 さて、気になるのはフェルナンド・アロンソの7番手という位置。タイトルを争うシューマッハが2番手フロントローであることを考えると、アロンソのこの位置はかなり不利であることは言うまでもないですね。今シーズン彼は前戦フランスグランプリまでで5回のポールポジションを獲得し、第2戦マレーシア、第4戦サンマリノ以外のグランプリで3番手以内のグリッドを獲得して予選での速さは安定していましたが、シーズンも折り返し地点を過ぎたこの時点での失速は、やはり今回のグランプリの直前に急遽FIAから禁止の通達を受けたマス・ダンパーの影響なのでしょうかね。

 マス・ダンパーとは、前後方向のマシンの揺れに対し、あらかじめ設置したウェイトでバランスを取ることにより姿勢を安定させるというもので、今シーズンライバルライバルチームを置き去りにしてタイトル争いを演じている、ルノーとフェラーリの2強が使用していました。FIAは今シーズンの開幕時点の段階ではこのマス・ダンパーを合法としており、ルノーもフェラーリもそれを確認した上で実戦投入していました。しかしここへ来て、「空力に影響を与えるものなので、可動するものは違法」として急遽禁止するという通達を出したのでした。
 主にマス・ダンパーの恩恵を受けているのはルノーの方で、今年のマシンR26の快進撃の立役者と言われていますね。一方のフェラーリもマス・ダンパーは使用していたものの、ルノーほどマス・ダンパーに頼り切っていたわけではなく、マス・ダンパーを外した状態でのテストも重ねているため、これが禁止されたところでルノーほどのダメージがあるわけではないようです。

 今回の予選結果だけでは何とも判断しにくいですが、もし明日の決勝でもルノーがこれまでの速さを発揮できなかったとしたら、このマス・ダンパーの影響は大きいと言うことになりますね。そうなるとルノーはアドバンテージをいきなり削られたことになり、フェラーリとミハエル・シューマッハの反撃を受けるのは必至でしょう。FIAも、シーズンも後半に入ったところでこのような措置に出るとは、なかなかニクいことをしますな。これでタイトル争いはアロンソの独走態勢からシューマッハの追い上げという理想の展開となり、シーズン終盤まで目が離せないというわけですね。



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 【マツダイラ人物紹介】マキシ・レッドフォード
2006年07月28日(金)

(Text/久端眞理子)


■マキシ・レッドフォード(Maxi Redford)
不屈の精神でマツダイラを追う、仕事の鬼。


 アメリカ・ロサンゼルス生まれ。ニューヨークのマンハッタンに本社がある『ファー・イースト・リサーチ社』の社員で、同社が発行する自動車総合誌『モーターワールド』の敏腕編集者。年齢は不明だが、第1話で「30を過ぎてからの木登りは堪える」という記述があることから、少なくとも30歳を超えているのは間違いない。非喫煙者。なぜか日本語が非常に堪能で、後述の松平健との対談も日本語でおこなった。
 容姿は長身でスレンダーで甘いマスク、松平健によれば「ケビン・コスナー似」らしい。実際『マツダイラ』の扉ページのマキシとされるイメージ写真(携帯電話を持っている人物)を見ると、確かにケビン・コスナーに似てなくもない。おそらく松平の「ケビン・コスナー似」という発言は、このイメージ写真から派生したものであると考えられる。また、髪型は「短く切り揃えられた」という記述があるが、イメージ写真のモデルも短髪である。扉ページのイメージを信用するならば、髪の色はライトブラウンといったところか。
 
 映画通であるが、ケビン・コスナー主演の『ウォーターワールド』に関しては、理解しがたい映画らしい。(実際この映画は映画史上最大の損失を出した)マキシの映画通は、生まれ故郷がハリウッドのあるロサンゼルスであることが影響していると推測される。ただ、後述するが仕事が忙しいマキシがいつ映画を鑑賞しているのかは疑問である。
 現在確認されている映画以外の趣味はF1観戦(ライフワークに近い)とサイクリングで、マンハッタンでも主に自転車を交通手段として活用しているらしい。
 配偶者の有無や家族構成などは今のところ明らかにされていないが、日本に在住するイギリス人ジャーナリストのリヴェール・ウェスターという既婚女性とはかなり以前から親しい間柄のようだ。ただし、リヴェールが「あなたがゆっくり会いに来たことなんてあったかしら?」と言っていたことから、仕事以外でゆっくり過ごしたことはないらしく、恋愛感情はないものと思われる。
 
 マキシは非常に仕事熱心で、与えられた仕事を忠実に能率よく、そして完璧にこなす。そのため上司である編集長サムからの信頼も厚く、期待も大きい。その期待からマキシは『モーターワールド』でも特に重要な仕事を任されることも多く、彼はサムに対して愚痴をこぼしながらも、サムの期待以上の成果を挙げている。サムとは上司・部下という立場を超えて非常に親しい間柄であることが2人のやりとりからも伺える。
 マキシは元々『モーターワールド』編集部内でF1グランプリに帯同して取材するチームに所属していたが、F1を引退したアラン・プロストとの単独インタビューにこぎ着けてフランスから帰国した直後に、サムからマツダイラの取材を命じられてそのまま日本へと渡った。その後は仕事を抜きにしても大好きなF1グランプリを現地で観戦することができないまま、現在に至るまでマツダイラの取材を続けている。
 取材ではインタビューから張り込み、追跡、写真撮影、原稿の執筆に至るまで全て彼1人でこなしていてマルチな才能を発揮している。さらにF1マシンの形状の識別、ドライバーのヘルメットの識別、さらにはマシンの排気音の識別に優れ、まさにこの仕事が天職と思えるような能力を兼ね備えている。
 
 マキシの仕事っぷりには、特筆すべきものがある。その最たるものが、地道な努力と忍耐力、そしてずば抜けた考察力と瞬発的な行動力である。マキシは自分が持つ様々な資料から大胆な推測を立て、その推測を基に調査するという傾向にあるが、見事にその推測が的中する。また忍耐力に於いても、11月下旬の非常に寒い時期にイギリス・コッツウォルズの森の中で、早朝から深夜までテントを張って数日間監視を続けたこともあり、そのマキシをマークしていたICPOの刑事に「諜報機関顔負けの根気強さ」と評された。こうと決めたらトコトンやり通すという、不屈の精神力の持ち主である。仕事に於ける信条は「使えるものは惜しみなく使え」である。それが彼のいつものスタイルらしい。
 
 また、彼は仕事に於いて様々な幸運にも恵まれている。第1話ではマツダイラ・モータースの本社で取材中に思いがけずミハエル・カッズ・クーンの来訪に出くわし、第5話では静岡で探そうとしていたマーカス・ミッドフィールドを、まさに静岡に到着した直後に発見し、さらにコッツォルズのファクトリーでは、ハイド・ボーン博士のウンチク好きによって、思いがけず本来は企業秘密であるはずのファクトリー内部の見学を許された。このようにマキシは、運をも味方につけているのである。

 反面、仕事以外の部分ではがさつで大ざっぱな一面も見せている。編集長室のドアを勢いよく開けてそのまま上司の目の前でソファに乱暴に座ったり、初めて静岡に到着した際には、ホテルについてすぐにベルボーイがいる目の前でベッドにダイビングしたりするといった場面も見られた。またコッツウォルズのレストランでは、テーブルの上に資料を広げて情報整理に没頭して料理を運んできたウェイトレスを困らせ、その挙げ句急に心変わりしてテイクアウトを要求した。
 第1話の冒頭で、フランスから帰ってきた直後で疲れていたせいか、コーヒーを入れてくれないかと頼んだり、社内のマルチメディア部門ではオペレーターに次々と指示を出したりと、同僚に対しては多少人使いが荒いところもあるようだ。あるいはこれも彼の言う「使えるものは惜しみなく使え」の一環か。
 
 マキシは『マツダイラ』に於いて、一番最初に登場した人物である。2003年1月から連載がスタートした『マツダイラ』は、彼の登場シーンからスタートした。この作品は各エピソードごとにクローズアップされる人物が異なるため、名目上この作品には明確な“主人公”は設定していないとされるが、彼がこの人物紹介で一番先頭に位置づけられていることから、少なくとも第一部を通してのメインキャラクターに位置づけられているようだ。
 彼は第1話にしていきなりもう一人の主人公とも言える松平健との共演を果たしており、そのインタビューのシーンでは非常に緊張感のある至高の会話を演じ、『マツダイラ』という一見何の話なのかわからない小説に迷い込んだ読者の興味を鷲掴みにし、圧倒的な演出によって一気に読者を『マツダイラ』の世界に引き込むのに一役買っている。
 
 本来はキャラクター性や『マツダイラ』というタイトル名からして、松平健が主人公と考える方が自然であると思われるが、なぜか作者は松平ではなくこのマキシの方をより主人公に近い位置づけにしているのが興味深い。
 確かにマキシは非常に強烈な探求心と行動力を持っており、彼がアメリカ、日本、イギリスと世界を駆け巡って活躍しているおかげで、作品全体の世界観が大きく広がっているのは事実だ。その探求心旺盛なマキシが主人公で、松平のミステリアスな部分を徐々に解明していくという構図は、非常に合理的だと言える。
 ただし、あくまでこの作品で最初に登場したのはマキシだが、登場頻度で言えば松平の方が圧倒的に多く、松平がここまで全話に登場しているのに対し、マキシがまったく登場しない話が何本かある。さらに、ドラマや映画でも、主人公は少し遅れて初登場するものという定説を当てはめるなら、やはり松平の方が主人公という印象は強い。
 
 名前の由来は作者の友人であるMaxi氏。彼の愛車が赤いプジョーであることから、このサイト内の『S2000架空映画ポスター』では“マキシ・レッドプジョー”となっていたが、“レッドプジョー”という名前は実在しないと言うことで“レッドフォード”となった。彼もまた映画通で、F1マシンのダイキャストカーコレクターとしても知られ、マシン形状の識別には定評があると言われている。



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 「マツダイラ」の人物紹介文をクハナさんに依頼
2006年07月27日(木)

 今月中に最新作の公開を予定しているF1小説『マツダイラ』ですが、さすがにエピソードも10話を突破し、登場人物も増え、何人かの読者の方々から「登場人物紹介を作って欲しい」というご要望をいただきました。これだけ登場人物が増えてしまうと、名前が出てきても「この人だれだっけ?」と一瞬混乱してしまうのは当然ですよね。

 昨年の12月に、まずは人物相関図を制作してとりあえずその場を凌いだのですが、僕自身も今年に入って多忙の日々が続いていまして、なかなか人物紹介までに手が回っていない状態なんです。とりあえず人物紹介用のキャラクターのビジュアル案なども描いたりしていたのですが、実はこちらの方も行き詰まっていまして、正直ほとんどのビジュアル案に納得できない状態です。

 そこで、とりあえずキャラクターのビジュアルは後回しにして、まずはテキストでの人物紹介だけでも用意しようと、『マツダイラ』の設定資料を見直したりしていたのですが、今年になって新しいレギュラーの仕事が増えたりして、結局テキストでの人物紹介すら書いている余裕がなくなってしまいました。このサイトを運営するで僕が現在優先している順序は、1,掲示板へのレス、2,Voiceの執筆、そして『マツダイラ』本編の執筆、3本柱なのですが、それすらままならない状態なので、時間的に僕が『マツダイラ』の人物紹介を書くのは不可能という結論に至りました。

 そんなわけで、『マツダイラ』の人物紹介は他の方にお願いすることにしました。『マツダイラ』の人物紹介を書いて下さるのは、Barや『マツダイラ』の感想板などでおなじみのクハナさんです。クハナさんはこれまでにもお仕事で様々な映画の配給や買い付けに携わって来られ、こういった物語に関するレビューのエキスパートです。さらにクハナさんはこれまですべての『マツダイラ』を読破して下さっているので、Barに来られている方々同様、『マツダイラ』を最もよく知る読者の一人です。ですから僕としても安心してこの仕事をお願いできるというわけですね。もちろんお仕事として依頼しているので、少ないですがギャランティを支払います。

 さて、クハナさんにこの仕事をお願いするにあたり、ご本人も『マツダイラ』の続きを楽しみにして下さっている読者の一人ですから、クハナさん自身にもネタバレにならない程度の登場人物に関する設定資料集をお送りし、その上で「本編の閲読意欲を与えるものであれば、何を書いてもいいです」とお願いしました。はっきり言って“丸投げ状態”ですな。
 で、この仕事をお願いしたのが約1ヶ月ほど前だったのですが、クハナさんもご多忙の中この仕事をこなして下さり、今日早速数人分の登場人物紹介文の草稿が届きました。



 ……ものすごいマニアックです。


 ……作者の僕ですら知らなかったことまで書かれています。


 ……しかも一人分の量が尋常じゃないです。



 はっきり言ってこれを読めば、その人物のすべてが分かります。もちろんクハナさんは『マツダイラ』の作者ではないので、登場人物の内面的なことまでは知る由もありませんが、そのあたりのこともクハナさん独自の推測によって、事細かに考察されています。さらにそれを裏付ける記述が本編から抜粋されていたりと、『マツダイラ』の人物紹介としては非の打ち所のない、完璧な仕上がりとなっていました。

 いや〜まさかここまで緻密なレビューをしていただけるとは思ってもいませんでした。予想を遙かに上回る出来映えで、作者冥利に尽きるとはまさにこのことです!僕自身読んでて非常に興味深いですし、今回送られて来た人物以外のレビューも早く読みたいです!

 クハナさん、お忙しい中素晴らしい仕事をこなして下さり、本当にありがとうございます!引き続き残りの人物のレビューもよろしくお願いしますね!急ぎませんので、時間のあるときにでも、片手間でいいのでお願いします!

 ところでこの『マツダイラ』人物紹介、公開はまだしばらく先になりますが、クハナさんから今回頂いた草稿の添え書きに「記述できるすべての内容を書きましたが、ご推敲頂いた上、不要な部分や適切でない部分はそちらで削除・訂正をお願いします」と書かれていたのですが、せっかくなのでほぼ全文を掲載しようと思っています。人物紹介としてはかなり文章量は多いですが、お読み頂ければ『マツダイラ』をより深く理解して頂けるでしょう。



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 迷惑カキコとの熾烈な攻防戦
2006年07月26日(水)

 間もなく当サイトで連載中のF1小説「マツダイラ」の最新第12話「Andy(仮題)」を公開するんですが、それに先立って「マツダイラ」のトップページと各話の最下部にある専門用語質問板「MAZDAIRA FAQ」を久しぶりに覗いてみたら、何といつの間にか大量のアダルトサイトに勧誘する迷惑カキコがされていました。

 しかもそのカキコ、すべて英文で外国からの書き込みと思われ、さらに最新の書き込みは今日の日付でした。その数99スレッド!この掲示板はCGIを利用して最大99スレッドまで表示することができるのですが、その最大スレッド数がフルに埋まっており、以前書かれていた専門用語を質問しそれに回答していたスレッドが、すべて消え去っていたのです!

 幸いその消え去ってしまったちゃんとしたカキコ(いわゆる過去ログ)は、僕のパソコンのハードにバックアップを残していたので復旧し、迷惑カキコはいちいち99スレッドを1つ1つ削除していくのは面倒なので、過去ログを保管するフォルダから根こそぎ削除してすっきりと消し去ることができました。

 ところが!何とその後しばらくして覗いてみると、再び同じ投稿者と思われる迷惑カキコがされていたのでした!しかも短時間の間に2スレッドも立てられ、さらに依存の専門用語の質問者が立てたスレッドに対しても、レスという形で投稿がなされていたのでした。このことから、犯人は機械的な自動投稿ではなく、人間が手動で投稿していると推測できます。

 そこで、今度はそれらのカキコを手動で1つ1つ削除し、おそらくこの手の迷惑カキコはプロキシを介しての投稿だと思われるので、プロキシ投稿を禁止する設定にしてみました。

 しかし!それでも再び数分後には同じ内容が書き込まれてしまったのです!

 そこで今度は、おそらく犯人はこのページをブックマークに登録していると考え、htmlのファイル名を変更してみることにしました。今までは「faq.html」としていたのを、「bbs.html」に変更したのです。ただし「マツダイラ」のトップページと各話の最下部のリンクも変えたので、正規のリンクから飛んでくれば今まで同様普通にこの掲示板に辿り着くことができます。これならブックマークで飛んでこようとしても、掲示板自体のアドレスが変わってしまったので「Not Found」になってしまい来れなくなるはずです。

 ところが!それでもなおその数分後に、同じ書き込みがなされてしまったのです!

 まるで僕の対処をあざ笑うかのように……!

 何とこの迷惑カキコの犯人は、ブックマークからではなく、ちゃんと「マツダイラ」のトップページか各話の最下部のリンクという、正規のルートからやってきて投稿をしていたのです!そうでなければ掲示板自体のアドレスは変わってしまったので、変更された新しいファイル名がわからない限り、短時間で戻ってこられるはずがありません。驚くべき事ですが、おそらく犯人は「マツダイラ」のトップページか、あるいはこのサイト自体のトップページをブックマークに登録して、「MAZDAIRA FAQ」をターゲットとしていたようです。

 そこで、本当はやりたくなかったのですが、仕方がないので最終手段として、実際にご覧いただければおわかりのように、「MAZDAIRA FAQ」に行く前にパスワードによる認証ページを設けることにしました。
 しかし、元々この掲示板は「マツダイラ」を読んだ方が、劇中に登場するF1の専門用語でわからない言葉があったときに気軽に質問できるように設けたものですから、そういった読者に毎回パスワードを発行するのも煩わしいですし、質問しようとした読者も面倒ですよね。

 そこで、パスワードは「マツダイラ」の読者ならおそらく誰でもわかるようなパスワードにし、それを入力して「認証」ボタンを押してもらうように一文を添えました。

 パスワードは「この小説の題名(半角英小文字8文字)」つまり「mazdaira」です。

 間違えて「matsudaira」と入力しないようご注意下さい。

 3文字目のアルファベットは「z」ですよ!

 このパスワードによる認証ページを設けてから5時間以上が経過した現時点では、新たな書き込みはまだされていません。しかし、もし万が一この認証ページをも突破されてしまったら、もはや対処する方法はありません。IPアドレスも毎回違うのでIPアドレスによる制限もできません。最悪の場合、しばらくの間掲示板を停止するしかありません。

 しかし、もし仮に推測通り本当に「マツダイラ」のトップページから来ているのだとしたら、日本語が読める者ならすぐにパスワードが分かりそうなものですが、迷惑カキコが止まったことからして、犯人はやはり日本語が分からない外国人ということなのでしょうか。




 投稿ボタンを押すと、さらに衝撃の展開が!



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 渋谷「アクア」白井さん 〜2006・夏〜
2006年07月25日(火)

 昨年4月26日付と、同じく昨年6月22日付のVoiceで2度に渡ってご紹介した、東京・渋谷にある『アクア』というウェディング・ジュエリーを扱っているお店の「白井」という女性から勧誘電話が、ななななんと!今年もかかってきましたぞ!

 で、「白井」という名前は本名ではないと思われるのでともかく、僕の記憶が正しければ、明らかに過去2回と同一人物と思われる声でした。なんか浜崎あゆみのパチもんみたいな鼻が詰まったような喋り方でしたから。


 ……白井さん……まだこの仕事続けていたのか……?

 ……もし同一人物でないのだとしたら、『白井○号』とかいうロボットなのか!

 ……あるいは、社員教育で「しゃべり方はあゆ風に」と全員に教育しているのか!


 さて、過去2回のやりとりはいずれも、まず「現在20歳以上の、お仕事をしていらっしゃる独身男性の方を対象に、キャンペーンのご案内をさせていただいているんですが、間違いないですよね?」と勝手にどんどん話を進めていくので、僕がそれを遮って、「どうしてこの電話番号と僕の年齢や独身であることまで知ってるんですか?」と聞いたら、「あ、それはですね、調査会社に依頼して調べてもらったんです〜」と答えたので、「それってマズいんじゃないの?はっきり言ってプライバシーの侵害じゃん」と言ったらおもむろに向こうが電話を切った、というまったく同じ内容でした。(この段落ほぼ前回のコピペですし)

 そこで今回は、もっと早い段階でツッコミを入れて、短期決戦に持ち込みました。



「あ、もしもし〜!白井と申しますけど、マコトさんいらっしゃいますか?」
「どちらの白井さんですか?」
「あ、焼津の白井ですが、マコトさんはいらっしゃらないんですか?」


 ……やはり、「どちらの」と聞いたら地名で答えてきました。ただし、前回は「静岡に住む」だったのが、今回はなぜか隣の市である「焼津」でした。この意図は不明ですが、おそらく特に意味はないと思われます。


「僕がマコトですが?」
「あ!マコトさんですか?初めまして〜!突然のお電話ごめんなさいね!私東京・渋谷にある『アクア』っていうウェディング・ジュエリーを扱っているお店の白井ともうします〜!」


 やはり過去2回と同じ展開!しかも一字一句同じセリフであることを考えると、相当事細かな台本が用意されているか、本当にロボットであるかのどちらかでしょう。そこで僕はすかさずツッコミを入れました。


「……渋谷?……さっきは焼津って言いましたよね?」
「……あ、そうでしたっけ?……お店は渋谷にあるんですぅ〜!」


 露骨に慌てふためいて若干ろれつが回っていない白井さん。それでもすかさず返してくるところはさすがプロと言ったところでしょうか。この時点で白井=ロボット説は消え、一応生身の人間であることが判明。


「じゃあ、焼津っていうのはウソっていうことですね?ウソをついたんですね?」
「……いや、別にウソとかじゃなくて……」
「……なあ、何でウソついたん?言うてみ?」


 ここぞとばかりに関西弁で一気に核心に迫る僕。性格悪いです。


「……いや、ですからウソとかではなく……」
「白井さん、何でウソついたん?」


 ブツッ!…………ツーッ ツーッ ツーッ ツーッ…………













 こうして、僕と白井さんとの夏は終わりを告げた……。






 ……かに思われる。



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 今更ながら植村直己記述のその後
2006年07月24日(月)

 えー皆さん、昨年8月16日付のVoiceでご紹介した、『植村直己に関する驚くべき記述』という記事を覚えていますでしょうか。この記事は、世界的に信頼性のある某サイトで、植村直己の来歴の中に「2004年2月8日、植村直己とされる遺体が発見された」という衝撃的な記述があったということを紹介した記事なのですが、当時のVoiceでも書いていますように、これが事実ならニュースでも大きく取り上げられるはずなのに、他のどこにもこの件に関連した記述がなく、唯一このサイトでのみ書かれていたというものでした。

 で、当時僕もこの記述に関しての詳細を求めてサイト管理者に問い合わせたりしたのですが、その後1週間以上経っても返答がなかったため、すっかり忘れていたんです。

 ところが、今日久しぶりにそのサイトを覗いてみたら、問題の記述が削除されていました。さらに僕が問い合わせた件に関しての回答もあり、それによると「2004年2月8日に、植村直己と思われる日本人男性の遺体が発見されたが、後にそれが植村直己ではないことが判明した」とのことでした。

 当時僕もあまりの驚きで思わずVoiceの記事にしてしまいましたが、その後始末ということで、今更ながら今回改めてご報告させていただきました。



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 M-NESTオリジナルグッズ
2006年07月23日(日)

 突然ですが、M−NESTオリジナルグッズの販売を始めることにしました。販売は9月からで、記念すべき第一弾はオリジナルキャップです。材質はポリエステルニットとナイロンメッシュ、サイズはフリーサイズのみ、カラーはフロント部分が白のツートンと単色だけのもの合わせて全31色、価格は全色共通税込み1800円です。




M-NESTオリジナルキャップ(ブラック×ホワイト)


 デザインはとりあえず第一弾ということで、シンプルに2003年から音楽名義の「M−NEST」で使用している“Mキューブ”に、当サイトのURLが入ったものです。元々はM−NESTで主催した音楽イベントなどで使っていたのですが、このMキューブが結構好評だったので今回商品化してみました。

 今後はTシャツやポロシャツ、ブルゾン、マウスパッド、マグカップなども考えています。デザインもいくつかバリエーションを考えています。まあ、あまりいないとは思いますが、「是非欲しい!」という奇特な方は、9月以降に詳細をお伝えしますので、その後メールにてお問い合わせ下さい。



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 ここがヘンだよレディーファースト
2006年07月22日(土)

 僕の知っている女性で、非常に気が強く、失礼極まりない人がいます。この女性は僕より少し年下で、僕はあまり親しくはないのですが、一応仕事上一緒に活動したりすることがあるロックバンドのメンバーで、ボーカルを務めています。

 彼女は自分は平気で周りの人間に対して失礼極まりないことを言ったりするのに、自分が同じようなことを言われるとすぐに怒り、さらにことあるごとに男に対して“レディーファースト”を強要する、とてもわがままな人なのです。
 しかし、その反面容姿は非常に恵まれていて、さらにスタイルもいいことから男性にちやほやされていて、彼女のことをよく知っているバンドのメンバーを除く多くの男性は、喜んでレディーファーストと言って彼女に先を譲ったりしています。

 レディーファーストとは、皆さんもよくご存じの通り、ドアを通る時、椅子に座る時などに、女性を優先する欧米のマナーですが、僕的にこのマナーを解釈するならば、レディーと呼ぶにふさわしくない女性に対しては、例え相手が女性であっても優先する必要はないということです。つまり、自分が無礼者であることを棚に上げて男にレディーファーストを強要するのはちゃんちゃらおかしいということですね。だいたいレディーファーストは本来、男性が女性を気遣って行うものであり、女性が男性に対して要求すること自体間違いなんですよ。

 ちなみに、僕は日本男児として、この女に媚びるようなレディーファーストという欧米のマナーはとても嫌いです。ですからよほど好きな女性か好感が持てる女性でない限り、特に女性に限って先に譲ったりするということはありません。もちろん欧米に行ったときも、基本的には女性を特別扱いすると言うことはありません。
 こう書くと誤解を受けそうなので付け加えておきますと、単純に“譲り合い”“思いやり”の精神を言うのであれば、女性に限らず自分に余裕がある限りは老若男女譲ればいいことですし、僕のことをよく知っている方々ならご存じだと思いますが、心が広く精神的に余裕がある僕は、あらゆる場面で女性に限らず見ず知らずの人に道を譲っています。

 そもそもレディーファーストというのは先に述べたように欧米の文化で、日本でそれをするというのは本来間違いであり、「女性に優しい、礼儀正しく強い男」を演出しようと、日本でレディーファーストなどと言っている男性はちょっとどうかと思いますし、それをされて喜んでいる女性も何だかなあと思います。

 レディーファーストは、女性の立場を尊重しているというより、女性を“弱く自立できない人間”“庇護されるべき対象”とみなしているということなんですよね。様々な場所で「男女平等!」と叫んでいるくせに、ドアを通る時、椅子に座る時だけレディーファーストはないだろう……。

 レディーファーストのわかりやすい例として、1906年に起こったタイタニック号沈没の際に、イギリス人紳士たちが女性と子供を優先的に救命ボートに乗せ、多くの紳士がタイタニック号とともに沈んだという有名なエピソードがありますが、まさにこの当時の貴族の女性は“弱く自立できない人間”“庇護されるべき対象”だったのかもしれませんね。それでも、主人公のローラのように気高く思いやりがあり思慮深い女性ならいいですが、多くの貴婦人たちは強欲で浅ましく、人の不幸を笑っていられるようなマリー・アントワネットであっただろうことは想像に難くありません。そんなレディーたちのために命を落としていった紳士たちは、実に哀れですな。

 ちなみに、レディーファーストは元々、中世ヨーロッパで、騎士が自分の身を守るため、女性を盾として先行させたのが始まりであると言われています。つまり最初の意味合いでは、女性を犠牲にして男性が助かるという、まったく正反対の意味だったんですね。



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