WORKS クリエイティブは何処から
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平成元年、私がこの業界に復帰してからずっと、新聞原稿の審査として、また、営業としてつきあいのあったIさんが重い病でしばらく入院されることになりました。私にとっては、広告の書物に込める微妙なニュアンスや文字使いのこだわりを理解して下さる数少ない方の一人で、かけがえのない存在なのですが、今月に入って、一度お会いしただけ。自分も大切な仕事を控えてあまり気にもしていませんでした。
今日、うちの会社にしばらく休まれるということで挨拶にこられ、そして私は用があってその時間には外出していて会えませんでした。
この間お会いした時に(二週間くらい前でしたが)、なんの話をしたんだっけと、帰りに車を運転しながら考えに考えて、ようやく思い出しましたが、でも、まだもっと話をしたいこともあったし、いつか自分が世間に認められて出版する日が来たら、その本は必ず読んで欲しいと、考えていたら涙が出て来ました。もちろん、もう会えないと決まったわけではもちろんないし、そんなことは誰もわからない未来なのですが、それでも、今日というほど、一期一会を胸が痛くなる程実感した日はありませんでした。
昨年夏ぐらいから欲しかった任天堂DSを、隣家の弟が初売りで購入するというので「しめしめ」と思っていたら、売り切れだったそうだ。DSというとゲーム業界初のタッチペンを使った、「幼児でもカンで遊べるゲーム」として鳴り物入りのわりには滑り出しがいまひとつだったけれど、「脳トレ」ブームで、暮には松島菜々子をCMに起用していたから、この年末年始商戦でも、かなりの売上を見込んでいたのだろう。で、やはり、購入組は苦労しているみたいだ。 東京から帰省したもう一人の弟のところは、本体と前バージョンだが「大人のDSトレーニング」を持って来たので、早速体験してみると、やっぱりこれが面白い。私は脳年齢が、最初41歳だったけど、すこしトレーニングしたら33歳くらいまで持ち直した。昨年12月から、甥の勉強をみているので、計算や漢字、暗記など、自分なりの脳トレはやっていると思っていたけれど、DSの場合、トレーニングの結果として自分でも若返ったのが実感できるのがうれしい。 私の人生の中でゲームといえば、初代ファミコンのズーパーマリオブラザーズに一日8時間連続チャレンジを記録したのを最後に、その後、テトリス、ぷよぷよに少しだけ夢中になったくらいで、あまり性に合わなかったけれど、この任天堂DSにはかなり虜になっていて、早く、弟くん、購入してこないかな・・・・・。
▲写真は暮に整理した部屋の一角絵の道具コーナー。水彩絵の具は赤、黄、青、緑の4色しか持っていません。
新聞を読むときに、週刊誌の広告の見出しは結構丁寧に読みます。 今日のこれは私の中ではヒット。
「ヒューザー小嶋社長 自宅前の狛犬にもヒビ割れ」
ひびのさんとの仕事の時期がやってきました。今年は、うちとひびのさんの間に入っていた代理店がはずれて直契約になったので、TVCMの事前打合せを事前にできる段取りができ、仕事が進めやすくなったような気がします。その分、作りについては予算面での心配がまだ残っています。 夏以来4ヵ月ぶりの東京はすっかり冬ですが、日がさして思ったよりも暖かく、昔なつかしい渋谷区東にある氷川神社あたりを散歩しました。明治通り沿いに恵比寿へ向かって歩き、左に入ったところと覚えていましたが、歩いてみると結構距離があり、毎日ここを歩いて通っていた自分の20年前を振り返りましたが、どんな気持ちでここを歩いていたかはもう、すっかり忘却のかなたでした。結局ここは10か月くらい歩いて、母の看病で当時は盛岡にあった実家へ帰ることになったのですが。
先週末の金曜日(25日)に、ようやく夏休みの代休を一日とって、このところたまっていた自分の用事を済ませました。そんな風に言う程、のべつまくなし忙しいわけじゃないのですが、ぽつんぽつんと約束が途切れなかったので、随分間が開いての代休になりました。 用事といっても、早朝、富士宮の農民市場の近くの農家、K邸へ、干し柿用の四つ溝柿を買いに行き、一度家に戻って朝食。それからコンタクトレンズの買い増しのため眼鏡屋さんに行って、ついでに今風の幅の狭いフレームの眼鏡をひとつ新調。新しくオープンしたユニクロを少し覗いて、ずーっと夏もののシャツ類を預けっぱなしになっていたクリーニングやさんに寄りながら一旦帰宅して昼食。午後は、いつもお世話になっている美容院に、2ヵ月以上ぶりくらいにでかけていって、ようやくさっぱり。帰宅して、父が買い置きしていたイルカを煮て夕食にし、少し休んで、朝買って来た柿を剥く。なんにしても、かなりの気分転換になりました。 収穫だったのは、眼鏡屋さんの駐車場で野良猫の写真が撮れたことでした。捨てられる命を救うために野良猫の去勢をする活動をしているサークルの呼び掛けで開催される写真展に出品するための写真を、ずーっとチャンスを逃し続けて(カメラ持ってないなど、かなり基本的な準備不足)のシャッターチャンスでした。その野良猫は、不思議にも、カメラを向けるとこっちを観て、はずすと歩き、またカメラ向けるとこっちを観るといった具合に、あたかもこの写真が何に使われるかをわかっているかのような表情を撮らせてくれましたが、実際には、小春日和の中、とても気持ちよさそうにのびのびしていました。 道路で車にはねられたりして無惨な姿になっているのを見ると、まったくかわいそうにと思いますが、個人的には、『らしく生きれるのは幸せだ』と考えたりもします。簡単に、猫のことをわかっているようなことを書いていますが、じゃあ、『人間らしく』ってなんだろな。なんにしても、わたしにとっての「らしく」でしかないなあなど、何を考えてもとかくしりきれトンボな11月でした。「人間らしく」の定義の方が、「猫らしく」よりも、より複雑で難しそうです。
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