私は国立公園の管理部部長だった。部下たちは一様に不真面目で、園内の草むしりをやらない。仕方無く私がやる。広い園内を綺麗にするのは大変だった。とても不服に感じ、上司に相談したが取り合ってくれない。
O君はその日、公園北部の湿地帯に行って私を置いてけぼりにした。時間を持て余した私は園内にある遊園地へと向かった。途中、尿意をもよおしたので公衆トイレに入る。広々とした洗面所に白塗りの女性を見かけてギョッとした。個室トイレはどれも汚れていて使う気になれない。トイレから青果市場へと続く小道を歩く。見たことのない果物が山になっている。気前の良いことで知られる店長が柑橘類を通行人へ投げつけている。
高校の文化祭前夜。美術部の私は全く手付かずの作品展示のために教室へ向かう。学校の電気は既に落ちている。真っ暗闇の中、各教室で作業をする生徒たちの気配を感じなから手探りで2階の展示室に向かう。たった一人で作業して明日までに終わるのだろうか...。物凄い焦燥感に襲われる。
全国的に発生したAIの暴走により、一斉に外国人労働者の雇用を始める工場。作業室毎に様々な外国人が応募している。面接を担当している社員は、言葉が通じずに四苦八苦している。私は二十代のころ世界中を放浪していたので大抵の言語を使えた。ことさらに難儀しているスペイン語圏のヒスパニックと日常会話をして社員を驚かせた。
日本国内の至るところで体長五メートル程のミニゴジラが出現した。モスゴジ、ビオゴジ、シンゴジ、あらゆる種類のゴジラが建物を人間を踏み潰していく。
暗転
画家母娘が主役の朝ドラを見ている。母役を安達祐実、娘役を中学の時の友達のAさんが演じている。ふと安達さんの口元に目が行った。前歯が常人の二倍くらい大きくてゾッとした。
暗転
Aさんと私はバイトでトランプをモチーフとしたアクセサリーのデザインを請け負っている。彼女は面白いデザインを描き出すが、私はスランプに陥り悩む。
暗転
つぼ師の弟子になるかならないかで思い悩む。つぼ師とは秘孔を突くことにより不治の病を治したり、要人の暗殺を行う事を生業とする老人である。
とある服飾店に勤めていた。ある日の勤務終了時、店長から内引きを疑われる。身に覚えがない。レジを閉めて店を出ようとしたら、アルバイトの女の子に外から千錠されて閉じ込められてしまった。私は合鍵を持っている他のアルバイトの女の子に電話をして助けてもらった。翌日の社内の飲み会で事件の真相が明らかになる。店員のキムタクと中村トオルと吉高由里子が、自分達が内引きの犯人だと名乗り出たのだ。彼らは全く悪びれていなかった。
|