はぐれ雲日記 DiaryINDEX|past|will
春のうららの隅田川
ひさびさの休日なのでぶらり浅草。
すっかり信用してしまった。どうやらエイプリルフール向けのネタらすい。 靖国神社からA級戦犯の英霊が盗まれる事件が発生した。本日4月1日未明、東京千代田区の靖国神社の境内に、大国主命のような袋を背中に背負った不審な山伏装束の人物が現れ本殿前で祈祷をはじめたのを通行人が目撃、警察に通報があったが、九段下派出所から警察官が到着したのは、その人物が袋を担いで境内を立ち去った後であった。しかし、本日午前8時になってこの人物は九段会館で記者会見を開き「自分は日本の修験行の始祖である役行者の第152代目の行者である。靖国神社に合祀されていた14名のA級戦犯の霊は確かにこの袋の中に収納した。今から役行者のゆかりの地である富士山山頂に安置する」と発表。直ちに中央高速を富士吉田方面に向けて出発していった。 靖国神社側が事態を把握したのはこの記者会見後のことで、神社本庁では混乱を極めている。「直ちに警察に盗難届を出しこの役行者第152代目という男を告訴すべきだ」という意見がある一方、「そんなことをすれば14柱の英霊がいなくなったことを認めることになる。盗まれていないと公表するべきだ」という意見も出ている。「盗まれていないのであれば『存在する』ということを見せなければならないが、どうやってやるか」と気遣う声もあり、紛糾している。 かねてからA級戦犯の分祀を主張する麻生太郎外相は「そうか、これですっきりした。これで堂々と総理は靖国神社を参拝できる」との談話を発表。A級戦犯が合祀されている靖国神社への総理参拝はサンフランシスコ条約に抵触するおそれがあるとの見解を表明していた内閣法制局長も「これでいっさい国際法上の問題はなくなった」とコメント。緊急会見を開いた小泉首相は「(A級戦犯が靖国神社にいるかどうかは)心の問題だ。いないと信ずればいないのだ」と述べた。 北京で記者インタビューに応じた唐家セン(Tang Jiaxuan、とう・かせん)国務委員は、「盗まれたかどうか事実関係を把握していないが、いずれにせよこれは日本国内の問題だ。靖国神社からA級戦犯がいなくなったのであれば中国として総理の靖国参拝に反対する理由はない」と言明。ただし「新しい総理大臣がA級戦犯への参拝のために富士登山をするのであれば問題だ」とも付け加えた。 日本の古代宗教問題に詳しい大谷大学の南野事駄教授は「古代から続く役行者の方が、たかが明治時代からの歴史しかない靖国神社の神官よりははるかに霊力が高いとみなされている。この行者が大国主命風の袋を背負っていたことも重要。あれは風神の神器でもあり、ありとあらゆるものを吸い込んでしまう力を持っている」と解説。 今回、九段会館で記者会見が準備されていたなど手回しが良すぎる面もあり、関係者の間ではこれは日中韓政府により周到に準備されたパフォーマンスではないかとの見方も出ている。いずれにせよ、この事件をきっかけに日中韓の靖国神社をめぐる確執は解消に向かうものと期待される。 ああ大笑い。不謹慎ですんまそ。
鈍角
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