日々の泡

2011年02月28日(月) 雨だ!霙だ!月曜日だ!

わたしのバッグはとても重い。
PCに財布にポーチ、保険証や身分証を入れているウォレットパスモに鍵に…
ひとつひとつは大したものはないのに5キロくらいになる。
PCもVaioのTYPE-Pなのでそれ自体は重くはないのだけれど、長時間バッテリーの装着が重さずっしり。スーパーに行くたびにレジで並んでいる後ろの人に気を遣ってつい小銭を捜さずにお札を出してじゃらじゃらと小銭の釣り銭を貰ってしまう習性もあるので財布は不必要なまでに重い。
携帯用ラジオ、折りたたみ傘、ソーイングセットちまちまと心配性は荷物を増やす。
そのくせにいざとなると必要なものはどこかへ雲隠れ…
どうすりゃいいのさこの人生…
長年重さに耐えたバッグも最近消耗気味… 新しいバッグをネットで購入。2600円也。たくさん入る。バレエやダンスのレッスン用らしい。中にはシューズを入れるためのポケットふたつ、大きめのファスナーポケット、弁当もパソコンもズボズボ入る。雨にも強そう。
そっけないデザインだけれど大きいし安いし嬉しい。
アメリカ輸入のレッスンバッグ2600円
フランス輸入のラバーブーツ 3000円
ユニクロの傘600円
スキンケアは無添加石けん 白雪の詩二個組250円(一個が昔の洗濯石けんのように大きい)で洗顔
化粧水は 天使の美肌水310ml 714円
クリーム代わりに尊馬油  1270円
昔 雑誌でよく見かけたチープシック」という言葉が浮かぶ昨今の生活。



2011年02月22日(火) 詩 遠くの夜の空の下

遠くの人よ
声も聞こえない
手を伸ばしても届かない
遠い彼方の人よ
あなたがいるのは随分と遠い空の下だけれども
時々 わたしにはあなたのため息が聞こえてくる
重い農作業で
一日働いた後の
静かに風呂に体を沈める時に
思わずあなたが漏らす
安心と疲労と諦めの混じった
細い吐息が聞こえてくる
浴室のタイルに微かに響く
細い吐息が聞こえてくる
そんな晩には思い出して欲しい
そこからは大分遠い屋根の下だけれども
あなたがひとりで聞いている
あなたの静かな細いため息を
一緒に聞いている者のあることを



2011年02月20日(日) 詩ー津軽三味線

あたしが盲いたのは(めしいたのは)
おじいちゃんのせいかもしれないななどと
あの時の母はそう思っていたに違いない

北の果てで田舎の宿を営んでいたおじいちゃんは
門付けに北盲の三味線弾きに
帰れ!
と水をかけて追い払った
暑い夏の日のことだったか
雪のちらつく寒い日のことだったか
あたしは聞かなかったけれど


母やあたしには穏やかだったおじいちゃんが
気の毒な人にそんなことをした
母の思いは遠いあの日に帰ったように
話す声の粒子には苦いものが混じっていた



親の因果が子に報い
子の因果が…
あの時母は言わなかったけれど
そんな巡り合わせが娘の身に降りかかったのだと思っているようで
遠い昔を責めているように
話す声には苦いものが混じっていた


苦い声の粒子を吸い込んだあたしは
ちょっと病気になった気分だった


そんな因果の巡り合わせが本当だとしても
あたしはおじいちゃんを責める気がしなかった


高橋竹山の津軽三味線が
地吹雪のように心をかき乱す
凍るような崇高さを伝えてくる


おじいちゃんが水をかけて追いはらったのが
たとえ竹山だったとしても
あの撥の捌きに一層のきれが加わっただけで
高橋竹山という人を
おじいちゃんは傷つけることはできなかったんだと
あたしは知っている
気の毒なのは
竹山ではない
無知で無学だったおじいちゃんの方だと
あたしは知っている



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茉莉夏 [MAIL]