Stand by me,please my friend
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初めてのハコは、どちらかと言えばクラブイベント寄りなハコなのかな、といった印象だった。ステージは高くて、どこでも見やすそう。
どの曲から始まるか、とか、あえて情報を何も入れずにライヴに臨んだ。CDすら、当日お邪魔した友人宅で一度聴いたきり。何も入れていない状態で自分がどう感じるか体験したかった。
登場のSEはいつもどおり『G/H/E/E/E』。からの一曲目に完全に虚をつかれた。『The brilliant mexican blues』。新譜で一番気になっていた曲がまさかの一曲目。一気にテンションを持っていけなかった自分がもどかしかった。そこから『Pretty insane ride』に続く。深沼さんのメロに近藤さんのコーラスが絡んで気持ち良い。 既発の曲から今回のアルバムのリード曲『Silver tongue』に繋げたあたりから、完全に自分のギアもトップに入り、「レコ発だー!」なんて感動してみたり。深沼さんが唄うざらっとしたAメロから近藤さんの唄うサビでぱぁっと世界が拓ける感じ。ヒサヨちゃんのベースライン、間奏が終わるタイミングでのヤナさんのフィルの入れ方とか、この曲は本当に見どころ、聴きどころがたくさんでリード曲!といった感じだった。 レコ発とは言いつつも、既発曲もセットリストにはたくさん入っていた。『Alright』は初めてライヴを観たときからお気に入りの1曲。あの変則的なリズムに振り回される感覚が気持ち良い。このあたりからステージを見なくなっちゃうのもお決まり。
このタイミングでMC。まずは定型文的な挨拶を近藤さんがして、唐突に深沼さんにMCを振る。「今回はレコ発ということで…」とさっき近藤さんが喋ったことを鸚鵡返しにする深沼さんに笑いが起こる。「ここはひとりで頑張るって言ってたじゃないすか!」と無茶ぶりをしたらしい真ん中の人を責める様子がおかしかった。それでもめげずに同じネタをヒサヨちゃんに振る近藤さん…。
MC明けからは深沼さんメイン曲のターン。『You're My Plane』で唄いながらチューニングしていたせいで唄が疎かになり、最終的にメロとコーラスがばらばらに崩壊するというスリリングな展開が待ち受けていることになろうとは…。MCでは楽屋で藤原紀香の名前が出てこなかった深沼さんと、ペンダントという単語が出てこなかった近藤さんがお互いに脳細胞が死んだと言い合っていた。この人たちは唄ってるときと喋ってるときの空気が違うよなぁ。
のぞみとか環八とか以前のライヴでも聞き覚えのあった曲から、最後はライヴ鉄板曲とでもいうべき曲達を畳み掛けてきた。『Cheers for the sun』のイントロが聴こえてくるとやはり上がる。ここからの近藤さんは本当に自由。いつの間にかリッケンバッカーを手放し、ハンドマイクでステージ上を行き来する。 本編最後の『The last chord』では、軽く1.5mはありそうなステージから飛び降りてフロアの一番後ろまで行き、誰かのビールをあおっていた。爆笑しながらその様子を観ていたんだけど、ふとどうやってステージに戻るのか心配になる。と思っていたら予想の斜め上を行く結末が。 曲終わりをジャンプで締めた近藤さんはそのままステージを向き「ギーのみなさんでした!」笑。爆笑のフロアをすすっと抜けて階段から楽屋に戻って行った。
アンコールではフロントマンは物販Tシャツを着て登場。それぞれ違う種類のTシャツを着て出てきて「一番たくさん売れたTシャツを着た人がフロントになる」とか、某アイドルを彷彿とさせるトークを繰り広げていた。 アンコールは『Bloody Tiffany』。この曲のヤナさんのドラムが好きで、この曲ばかりはヤナさんをガン見してたなぁ。 『Perfect place』のイントロでは「今日は今日だけのパーフェクトプレイスを」と。「みんなでカウントしよっか」と言った近藤さんを見てなんだかすごく楽しくなってしまい、珍しく私もカウントで腕を上げた。アウトロのヤナさんのドラムは途切れることなく、そのまま『Beautiful stungun』へ。このときの照明の具合とか、すごくかっこよかった記憶がある。 再度の登場を求める拍手に応えて出てきたメンバーが鳴らした音は『Without your heart』。ちょっと意外だったけど、3年振りに鳴らすというこの曲を聴けることも、純粋にこの時間を少し伸ばせることも嬉しかった。
終わって時計を見ると開演から1時間40分。あっという間に駆け抜けた時間だったなぁ。久しぶりに観るギーはやっぱりかっこよかった。照明の具合からかたまに不思議な色に見える近藤さんの瞳がフロアの奥を見据えている姿とか、曲に合わせてステップを踏む様子とか、やっぱりバンドの中にいる彼を見るのが好きだ。と再認識した一夜でもあった。来週も見れるの嬉しいな。
それにしても前のめりなライヴであった。速い!笑。
心斎橋でライヴを観るのは久しぶり。ライヴ前に嬉しい出会いがあったりでかなりごきげんになりつつ、twice cafeへ。カフェというよりはイベントスペース、小さめのライヴハウスといった感じで、黒基調のハコ。椅子がたくさん出ていて、お客さんもたくさんいた。
この日の先攻は近藤さん。 最近の曲を中心に唄ってくれた。『夕闇と少年』『A Day In The Life』(カバー)『Power of Dreams』『うそつきのロッカー』(カバー)『The forget-you-not』『ディズニーランド』『Everyday & Every night』『Wild Flowers』、かな。ビートルズって知ってる?とか、USJ行ったことある?とか、いつもの感じでほんわかとMCをしながらも唄いだすと空気ががらっと変わるあの感じ。この空気を味わいたくて何度も足を運んじゃうんだろうなぁ。
一番最近できた『Wild Flowers』という曲がかなり好きで、ほんと早くバンドが見たいと思った。高橋さんのドラムが聞こえてくるような曲なんだもん。無責任に言ってしまうと、早く音源でこの曲たちを聴きたいと強く思うようになってきた。ライヴハウスでしか聴けないのがもったいない。
後攻は深沼さん。 唄いだす前に、喉の調子がおかしくてキーの高い曲が自信ない、みたいなMCから入って、去年かな?の弾き語りを思い出して笑ってしまった。深沼さん曰く、終わった後にするのは言い訳で、はじまる前に言うと説明だそうで。その割に余裕で声出ていたように思うのだけど。 メロウヘッドの『A phantom song』という曲が大好きで、唄ってくれて嬉しかった。プレイグスの曲も前よりはちょっと分かるようになってたし、知ってる曲がたくさんで楽しかった。事前に宣言していたGleeのカバーは『Don't Stop Believin』。これ、キャストみんなで唄うやつだよねぇ。唄って踊れるって良いな、なんてことを発言していて笑った。
アンコールはふたり揃ってギーの曲を。『III』から『Tumbling flowers』。この曲はギー本体のセットリストには入れていないそうで、弾き語りでしか聴けないぽい。実はCDをまだ買ってなくて(この日買おうと思って)、初聴がライヴだったという予想外の展開になってしまった。近藤さんぽい曲だった。近藤さんの曲だったのかな?
MCでは打ち合わせなしで深沼さんが用意した最近観た映画ベスト3を近藤さんが全部観てた、すごい、という話を。確かにすごく忙しそうなのになんであんなに観れてるんだろう…。「(500)日のサマー」の話は私も観てたからなんだか嬉しかった。男性目線の感想も聞きたい。
『The Winter Road』『My Imagination』『No Knock』『Beautiful Stungun』(順不同)と5曲も唄ってくれて大満足。特に『Beautiful Stungun』にはとてもぐっときた。ギー、早く観たいなって思っちゃった。
ライヴ後、ようやく音源を手に入れたけど、そういえばCDプレイヤーが無いから聞けないんだということに気付く。CDを耳につけたら聞こえる機能があれば良いのに…。
朝、無性にライヴに行きたくなって飛び出した。完璧に勢い。来月の頭になればまたライヴはあったんだけど、なんだかとても聴きたくなってしまった。それだけの理由。
扇町のフラットフラミンゴ。噂には聞いていたけど本当に小さなバーで、そんな場所なのにアップライトピアノもあって、という、なかなか不思議な空間だった。
開演時間を少し過ぎてミラーボールが回りだす。窓の傍に座っていたから、少しずつ暗くなっていく外の大通りとのギャップにわくわくしてしまった。1曲目の『サンタクロース』の途中でいきなり6弦が切れた。PEALOUTの頃に一度だけ1曲めにベースの4弦を切ってしまったときの話をしながら弦を張り替えていく姿、あんまり普段見られるものじゃないからじっと見てしまう。弦ってこうやって張るんだー、なんて。全く楽器をやらない自分には珍しい光景だった。
少し前のライヴでOASISをカバーしたという話から、『Rock'n Roll Star』を。昔カバナイでKOGASISで唄ったという話も懐かしい〜、なんて思いながら聞いてた。あの頃カバナイなんて行けなかったけどね。話だけ聞いて羨ましがってた頃を思い出した。
最近のオリジナルの曲は今の自分の心にちょうど良い感じに寄り添ってくれる。今は音楽に圧倒されたいわけでも、打ちのめされたいわけでも、気分を上げてほしいわけでもなくて、寄り添っていてほしい気分なんだろうな。アンコールで聴けた新曲の『Wild Flowers』、早くバンドで聴きたいな。
この日のお客さんは決して多くはなかったけど、その分アットホームな良い雰囲気のライヴだった。こういう場所があるのを教えてくれたのも、彼の音楽なんだよなぁ。と、しみじみと考えながら夜行バスで帰宅。2週間後にはあのバンドのレコ発がある、楽しみすぎる。
21日に東京に行かなかった代わり、というわけじゃないけど(代わりなんてないし)、大阪へ行ってきた。1月以来のムジカジャポニカ。
この日のトップは鎌田さん。鋭い眼光が印象的。し、渋いっす…!と思っていたら、MCではとてもお茶目。昨日の名古屋で飲みすぎた件とか、自分の生き様がマンガになるから読んでね、とか。曲は分からなかったんだけど、最後まで集中力を切らさずに聴けた。というか、割礼の人なことをここで初めて知りました…。『ハレルヤ』という曲が心に残った。
二番目に出てきたのは近藤さん。ピアノで『ここから』を歌ってくれた。21日にも歌ってたし、以前からよく歌う曲ではあったけど、このタイミングで聴けて嬉しかった。この曲は、たぶん私が唯一本人に「好きだ」と告げていた曲だった。 カバー曲は、古明地さんの『about a boy』。歌詞が少しずつ分かるようになってきた、“空を見てる/星がきれいだなんて”とか、えらくロマンチックなこの曲。このうたがまた本人の歌声で聴けることを願ってる。 後半は最近の新曲たちを。『ディズニーランド』は聴くたびに大好きになってる。バンドの音で聴きたいな、とも思う曲。今年中に聴けるだろうか。『Power of Dreams』を歌いはじめると、客席から自然と手拍子が起きた。それを見た近藤さんがすごく楽しそうに歌ってたのが印象的だった。なんだか未来が拓けてる、そんな印象のライヴだった。
トリは高橋研さん。鎌田さんもだけど、初めてライヴを見た。はじまる直前のSEがガンズの『knockin' on heaven's door』で、そのSEを引き継ぐ形でそのまま歌いはじめた研さんに頬が緩んだ。こういうのをさらりとしてしまうのがかっこいい。近藤さんがライヴでカバーしていた、川村カオリさんの『うそつきなロッカー』も聴けた。『金色のライオン』も。実家が岩手の方だそうだ。岩手のミュージシャンを集めてチャリティーイベントをすると言ってた。
アンコールでは3人でそれぞれの曲をセッション。最終的に強制スタンディングで終了。客席の座席に思いっきり足をかけて突っ込んでいくお三方を見て、某Gを思い出してみたり。アンコール含めてたっぷり3時間。予想通り最終の新幹線は間に合わず、夜行バスで帰宅→出勤の強行スケジュールに決定。でも、最後まで観てよかったな。音楽には力がある、って、あの日以来より強く思うようになった。研さんの言った「西日本のみんなが支えてね」という言葉。その力を蓄えるためにライヴに行こう。たくさん笑おう。
この日は現地へ行くことを断念したけど、そのことを決めた直後にUstreamで中継されることが決まった。緊張しながらPCの前で待ってた。開演時間を少し遅れて、黒いシャツを纏った近藤さんがふらりと現れた。いつものように赤いギターを抱える。
最初に聴こえてきたのは『静かな世界へ』『荒野を抜け、そして戻る』から始まる1stの曲たち。ああ、今日のライヴは近藤さんのこれまでの歩みなんだ、と感じる。『少年』を聴くと、それを初めて聴いた柳川のことを思い出す。川下りの船頭さん、きっと昔からあるであろう商店。あの白いカフェ。また行きたいな。この日はエレピじゃなくてちゃんとしたピアノで、『春風』や『小さな夜を抜けて』、以前からやってるけど音源になってない曲も聴けた。
2ndの曲では『草原』がダントツでかっこよかった。ブルージーな曲調で。『ここから』はいつ聴いても大好きな曲。もうこの時点で満足してしまう。
カバー曲も何曲か。個人的に一番嬉しかったのが、古明地さんの『about a boy』。今ライヴをお休み中の古明地さん。いつかまたツアーに出てくれたら良いな。この間、ふと思い出したばかりだったから、古明地さんのうたを唄ってくれて嬉しかったな。
後半は音源になってない最近の曲たちを。最近まで、ここ1年くらいの曲は『雨色のギター』が一番だと思ってたんだけど、『ディズニーランド』がそれを抜きそう。なんだか涙腺にくる曲なのです。歌詞がまだきちんと分からないのだけど、涙を隠さなくて良いよ、そんなことを唄っていて、頭をなでられてるような感覚になる。他にも音源になっていない曲はたくさんあって、ライヴでしか聴けないのがすごく悔しいので音源になってほしい。そしたら色んな人に伝えられるのに。
ここまででたっぷり3時間。このタイミングで思ったのが、いつもならアンコールにとっているような曲が、もう全て唄われてて無い、ということ。胸がざわついた。
軽口を言いながら出てきたアンコールで鳴らされたのは、私が愛するあのバンドの曲だった。
10年前、高校生の自分に言ってやりたい、「知ってる?あんた10年後、『HEIDI』聴いて泣いたんだよ!」
グレフルでのワンマンをはじめたのは、まだピールアウトをガンガンにやってた頃で、だから、これは外せないだろうと。そんなことを言いながら、解散してからほとんど初めて、彼はあのバンドの歌をうたった。
『APRIL PASSENGER』『旅人の歌』のときは本当に嗚咽が出るくらい泣いた。
I do.
You do.
We do.
僕達はここにいる、僕はそうありたい。
彼の根本にあるものは、あの頃と変わってなんかない、この曲を聴きながら、改めてそう感じた。
遠くで歩きだす旅人よ、歌は聞こえ「た」かい?
彼はそう唄った。聞こえる、じゃなく、聞こえた。そう、ピールアウトの曲は今を進行形で進んでいるわけじゃない。でも、あの頃ピールアウトの曲は確かに聴こえてた。近藤さんが、一瞬喉を詰まらせた。ツイッターでは高橋さんが「別の場所にいても俺も叩いてる」と叫んでた。泣くだけ泣いたら、心がふっと軽くなった。同じくらいの時間に、愛すべきドラマーは「解散ライヴを超える気だ、どんどんやれ!名曲もっといっぱいある!」と戦友を鼓舞していた。東京には行けなかったけど、彼のリアルタイムの言葉を聞けたことは嬉しかったし、誇らしい気持ちになった。
この時点で22時になろうとしてたと思う。「みんな終電の時間分かるよね?僕も大人なんで23時には終わりますんで…」と言いながら、唄えるところまで唄い続けていった。「これが聴きたいのよ!やろ?」と、『爆裂世界』『GOODBYEBLE』や『ROLLS』のフレーズを弾いたり、ちょっと唄ったり、新旧いろいろな曲を唄ってくれた。サイトにアップされたセットリストを見ると、8枚のアルバム全てから1曲は必ず唄っていた。最後に唄った曲は『BE』。そこにいたのはピールアウトのコンドウトモヒロじゃなく、「近藤智洋」だった。あの頃の私と、今の私が焦がれるロックンロールがそこにいた。23時前になって、「じゃあ…」と、まさに「時間になったから終わらせた」という言葉がしっくりくるような終わり方でこの日のライヴは終わった。まだまだ唄い足りなさそうだった。
正直、どんな気持ちになるか分からなかったけど、自分でも意外なくらい清々しい気持ちでいる自分に驚いた。私がソロを聴くようになったのは、ピールアウトという土台があったからで、無意識のうちにピールアウトの影を追ってた、それは自覚してた。このライヴを見て、ピールアウトという宝物を胸に刻んで、そこからまた新しいスタート、って本当に思えたんだと思う、たぶん。言葉にするのは難しいけど、私はこれからも彼についていこうと思った。HERE,NOT SOMEWHERE。彼の音楽は今も「ここ」にいる。
カオリ
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