眠る金

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ジャポネ行(本物)

●2011年12月30日(金)

さて、父とジャポネに行き、結局食べたのは私だけというよく判らない夢を見たことで、これはジャポネに行かねばなあ、という気持ちが強く沸き上がってきた。

ジャポネの存在を知ったのは10年くらい前だろうか。
都内の食べ歩きブログのどこかで、読んだのだと思う。
一度、銀座・有楽町に立ち寄った時にジャポネのある銀座INZ 3を覗いたが、その時は確か閉店後であった。

夢をみたその週の土曜出勤が終わった、昼ごはんには少し遅い時間、早速ジャポネに足を運んだ。

大体15人待ちというところだろうか。普段は行列に並ぶのはあまり好きではないが、今度ばかりは仕方がない。
行列必須、という話は聞いていたので覚悟していた。

ジャポネの営業時間などはこちらから。

ジャポネに着いたのはもう午後4時にもなろうかという時間。
土曜日のジャポネの営業時間は16:00までのはずだが、どうやら、その時点で列に並んでいる人は全員オーダーOKという方針のようだ。ありがたや。

すぐ横にはマクドナルドがあり、大勢の人がハンバーガーにかじりついている様子がガラス越しに丸見えである。チキンタツタの匂いがぷんぷんと漂ってきて、昼ごはんを食べていない身にはちょっと辛い。

廊下に直角で張り出したカウンターの横にL字型で並んでいるという体なので、食べている人の後ろ姿や、じゅわじゅわと麺を炒める油の匂いやら、カウンターから「レギュラー」だの「ジャンボ」だの「横綱」だのがお客に差し出される様子やら、がもうすぐそこに見えている。カウンター上のメニューを眺めながら、大きな粉チーズのプラスチック瓶を眺めながら、今か今かと順番を待った。

menu
←ジャポネでいただいてきたメニュー表。拡大できます。

ジャポネのメニューはどれも小松菜が入っているのがお約束のようだ。
私のお目当ては、最初から「ジャリコ」に決まっている。これは、ジャポネ流「バジリコ」の醤油味で、トマトやエビ、小松菜はもちろん椎茸も入っている。

……ちなみに、ジャポネで言う「バジリコ」は、西洋バジルではなく紫蘇のスパゲッティである。

たちこめる油の匂いをかぐと、普段食べない「梅のり」味なぞもいいかもな、と思えてくる。

30分ほど待っただろうか、ようやく席につき、「ジャリコ」の普通盛りをオーダー。
ポテトサラダも試してみたかったが、残念ながら売り切れとのこと。時間も時間だしな。

大きな角缶になみなみと詰められた茹で置き麺が、大きなフライパンの中でよーくよーく炒められていくのを、ふおおお、と驚嘆の思いで眺めつつ、出来上がりを待つ。
店員さん同士のやり取りもてきぱきして快い。
右隣の男性が「横綱」を頼んでいたようなので、横目でちらりと眺める。
皿は普通盛りと変わらないようだが、縦の盛りがすごい。ただ、ネット上で「親方」「理事長」盛りを見てきた身からすると、まだまだだな、という感じ。(何様)

ジャリコ
さて、やってきたジャリコ普通盛り。よぉぉぉーく炒められた、スパゲッティ。

空腹も極まっていたので、難なく食べきれそうだ。多分、普通盛りは、標準よりはちょっと多い程度だと思うので、女性であっても完食は難しくないと思う。
これまで食べた中で一番の太麺に、小松菜やトマト、紫蘇などの具が絡む。味はしっかり醤油味で、油っけは強いが不思議と胸焼けする感じはしない。トマトの酸味もきいている。紫蘇の味は思ったより強くて、うん、これこれ、と頷きながら食べる。
あれ? でもメニューにある海老の姿は見えなかったな。

ジャリコには合わないかもな、と思いつつも、テーブルの上のKRAFTの粉チーズを振ってみる。
これがまた、懐かしい味の粉チーズなのだ。一人暮らしを始めてから買う粉チーズ買う粉チーズ、なんだか違うなあと思っていた、あの味。うわあ。

今日みたいに空腹ならジャンボもいけたかも、でも横綱は無理だなあ。そんな風にひとりごちながら、あっさりと完食。会計は550円。この食べごたえなら安いなあ。
なんだかんだ満腹で、年末の銀座有楽町をぷらぷらと歩いて、さっさと帰宅した。

なあんだ、普通盛りなら、多分父でも半分位は食べられただろうな。
余計なことを言わなきゃよかったよ。まあ、私が父の分まで完食したから、勘弁してつかあさい。

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書いている今は、ジャポネ行のちょうど2週間後。

23日の夜から風邪がだんだんひどくなって、熱はないんだけど喉の痛みと鼻水がひどく、クリスマスをほぼ寝て過ごした後、年末の仕事をずっと鼻声でこなした。
普段馬鹿のお見本のごとく風邪を引かないのに、何故か毎年この時期は、お見事なまでに決まって風邪を引いたり歯を著しく腫らしたりする。

そう言えばこれも、クリスマスの出来事だった……

また新たな分野の仕事を任されるようになって、勉強することもたくさん出てきた。もうちょっとしたら辞めようと思うとこれだよ、と嘆息。まあ、身に着くことも多いのだからしばらくは続けてみよう。そうこう言いつつ、未知の仕事ばかりバタバタとこなして、もう4年目だ。

そんな仕事もなんとか年内は納めて、今日は高速バスに揺られて実家へ帰省。新しくできた商業ビルをぶらついてみる。
最悪の2011年も、あと1日である。



誰にでも。

●2011年12月24日(土)

『独裁者』よりチャップリンの演説シーン


Happy Merry Christmas.

どんな人にも、幸せな夜を。

父とジャポネ行 2

●2011年12月23日(金)

夢の中で父とやってきたジャポネは、何故か本当の「路面」にあった。
本当のジャポネは、銀座INZ 3という建物の中の、廊下に面したカウンターだけの店(一度前を通ったことがある)であるが、夢の中のジャポネは、INZの入口の前にテーブルが並んでいた。

私が見る夢では何故か、北斗の拳かソイレント・グリーンか、といった近未来の荒廃した世界が背景になることが多いが、その時もそうだった。

冬の寒いさなか、行き場のなさげな人が犇めき合う中に唐突としてある、路上の長テーブルに座った父に、私はふと、
「大丈夫? ここは量が多いという噂だよ」
と声をかけた。退院直後の、それまで経管栄養ばかりでまともな食事もしていない状況である。

そうすると、父はここまできてあっさりと、
「そうか……じゃあやめておく」
と言うではないか。

えっ、と思ったところに、たっぷりのスパゲッティ(ジャポネであるから、当然、小松菜入り)がどっさり供される。
テーブルの上に直接。皿はない。
(※夢の中の話です。実際のジャポネではちゃんと横長のお皿で供されますので誤解のなきよう)

でも父はやっぱり食べない、という。
だってせっかく作ってもらったのに、とあわてた私は、テーブルに山盛りのスパゲッティを手づかみで必死に食べ始めた。(当然フォークもないのだ)

せっかく退院できたのに。(現実ではできなかったのに)
ここまできてなんで食べないの、と哀しくなりながら、スパゲッティを頬張っていた。

そこで、目が覚めてしばしポカーンとしていた。何たる夢。


そう言えば父はよくスパゲッティを食べていたっけなあ、とか、もう病院の中じゃないんだから、夢でくらい食べてよ、とか、余計なことを言わなきゃよかったなあ、とか、それにしてもなんでジャポネなんだろう、とか、まさか行ったことあるのかなあとか、しかしお皿もフォークもなしって一体私の深層意識はどんなことに、とかあれこれ寝床の中で考えた。

それで、これはジャポネに行ってみないとなあ、と思ったわけである。

「本物の」ジャポネレポートにつづく

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今日は友人とカルビープラスで揚げたてのポテトチップスやポテりこなど食した後、カラオケに行った。
イケメンボイス、というのは初めて言われた……
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