眠る金
おなじはなし
●2013年04月11日(木)
玉葱人参じゃがいもが珍しく出揃っていたので、それでは久々に肉じゃがでも、と材料を整えまさに煮始めたところ、携帯電話が鳴った。
慌てて火を止めて出てみると、旧職場の方からであった。
だいぶ難儀している、ということを笑い混じりに話していた。
滅多にキレないはずの穏やかな方なのだが、最近は感情を爆発させる一歩手前まで行ってしまうこともあるとのこと。
うーん、それはよっぽどですね、と思いつつ、じゃあ戻って手助けするかと言えば、うーん、それは無理かな、とも思う。
愚痴ってしまって……とその方は謝られておられたが、その方の言い分や不満も、それに従う人々の言い分や不満も、どちらも身にしみて判るのであった。
正直、だから逃げ出したという部分もある。
人と人の間にはさまって調整するのは本当に大変なことだ。
そこにとどまっていける人はすごいと思う。
そう思いつつ、鍋を火にかけた。
写真は野川のライトアップされた桜。
最近はハンバートハンバートの曲をよく聴いている。
きっかけはNHK「サラメシ」のおにぎりの場面で流れた、「おなじ話」。
ハンバートハンバートの名前はそういえば、トリビュート関連かなにかで何度か聞いていた。
何気なく手にしたアルバムに「幸福論Z」や「夢の中」のアレンジが入っていて嬉しい。
エプロンメモ2
●2013年03月23日(土)
徒歩圏内であれこれ見て回るのが楽しくて、電車で15分くらいの新宿にも全然出ていかなくなった。その代わり、散歩がてら2時間3時間くらいは歩き回る。
もう、たまのお出かけ以外は、足だけで行ける範囲で生活したいと思う今日この頃。
近くの競輪場のスペースを利用して食のお祭りが開かれるというので、先週末わくわくしながら行ってみた。
パンやお米、野菜や調味料、お菓子はもちろん、食器や食にまつわる本がずらり並んで、あっという間に時間がすぎた。
入口近くの食に関する本屋で、気になっていた本を見つけた。
どこで知ったか忘れたが、これは絶対手に入れたら何度も読み返すだろうと思っていた本だ。
『エプロンメモ2』。雑誌『暮しの手帖』で1954年からずっと続く、豆粒メモのような暮らしの知恵のコラムをまとめた本。
ひとつひとつは、ほんの数行。例えばこんな感じ。
「お好みスパゲティ」
たっぷりのバタでいためたスパゲティを、大きな鉢に盛り、あつあつのうちに食卓へ。めいめいでお皿にとり、好きな具をまぶします。
具は先に用意します。ミートソースはもちろん、スライスして揚げたニンニクやおろしたチーズなど好みでなんでも。かつおぶし、ゆかり、しその実なども、よく合います。
「聞いてから」
ひとりで暮らしているお年寄りに電話をしたとき、話が長くなりそうなら、今ガスを使っていないか聞いてみます。
電話が嬉しくて、つい、ガスの火を消さずに、長話になることがあるからです。
いずれも、『エプロンメモ2』(暮しの手帖社)より
料理だけでなく、日常のちょっとした気遣いや知恵をこつこつと、積み重ねたもの。
「雨の日ノート」「おかかのにぎり」「名前で呼ぶ」「きゅうりを入れる」
……タイトルだけ見ていても楽しい。
残念ながら『エプロンメモ』はなかった。またどこかで手に入れることにしよう。
会場では他にもいろいろ美味しいものに巡りあった。
愛知県の渥美半島からやってきた農家の人から買った200円の大根花は、パスタや菜飯にした。
大好きな大根葉だけでなくて、花も味わえるなんて。また買いたい。
(もちろん蕾の状態で買った。お店の人に聞いてみたら、開花した花の色は白だったり紫だったりするらしい)
大根と言えばぶり大根。
お祭りの直前に大きなのを一本買っていたわけだけども、流石に春めいてきたのでぶり大根もないかな、と思っていたら今日はやたら寒かった。
ぷらりとスーパーに寄ったら、ぶりあらがぽん、と半額で置いてある。
ほくほくと買って帰り、明日に備えてことことと煮た。
今、台所からふんわりと柔らかい凶器のようないい匂いが漂ってきている……
巣ごもり
●2013年02月28日(木)
退職して2ヶ月……正確に言うと、有給消化もあるので、1ヶ月半ちょい。ようやく、自分の巣を整えた。
引越し以来「片付けたら家具を買おう」と思い続けて1年数ヶ月。
片付けどころか、荒れていく部屋に帰るたび気が重くなる毎日(※生ゴミは常日頃捨てていましたよ、念のため)
でも、仕事で疲れていることを言い訳に、引越しの荷物すらそのままの毎日を過ごしていた。
仕事を辞めたらもう「片付けられない」言い訳がなくなる訳で、だらだらと横になる自分を叱咤しつつ、堆積した紙ゴミやダンボールや服を捨てまくり、空いたスペースに念願の家具を設置。
と、書いてしまえば2行で済んでしまうのだが、ここらへんの汚部屋脱出あれこれは、また何か書くかもしれない。
ようやく、目が覚めたら「ああ、片付けしなけりゃあ」以外のことも考えられるようになって、感無量。
というか、家でのんびりできるなんて、素晴らしい!なんて、今更ながらに実感した。
身の周りの環境が、自分が整えた空間だというのは心地よいものですね。一人暮らし十数年にもなって、何を今更だけど。
ずっと家にいるので、ますます肥満に拍車がかかるかと思いきや、自炊生活でほぼ野菜と卵と鶏肉と豆腐の生活になったので、じわじわと痩せ始めてこれも嬉しい限り。
普通に好きなものを食べているだけなのに……外食が減るだけでこんなに変わるものか。
それなもので、たまに友と行く外食がまた一際楽しい。
これで、何があっても大丈夫だな、と思う。
【この2ヶ月で楽しかったこと、美味しかったもの】
初詣
誕生日買い物めぐり
おにぎりとしじみスープ
いかセンターのいか
宇都宮餃子(青源のネギ味噌餃子が好き)
平沢進師匠のインタラクティブライブ「ノモノスとイミューム」
と
現象の花の秘密
博多もつ鍋
マスタードチキンバーガー
正直たまごかけごはん
すぐき
贈り物を手に嬉しそうに笑う、友達のお子の写真
とあるカフェのホットサンド
よく晴れた日の洗濯物と窓から入る空気
のぼさんとカノジョ?
じゃがいものかりかりソテー
上意討ち〜拝領妻始末
山田製油のごま油とねりごますりごま
三原順の漫画を読み返したこと
串カツ
本搾りレモン、オレンジ、りんご
如何にデスク周りのものを少なくするか
ハロワのとあるセミナー
山芋のお漬物 わさび風味
念願のソファ
自作のネギ焼き
さて寝よう。