川底を流れる小石のように。 〜番外編〜 海老蔵への道!
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2006年03月12日(日) |
四角い箱の前に座り続ける女とこんぴら。 |
先日、やぼ用で実家に帰ってきた。 月末に大阪へ日帰りした翌日だったので、 ずーーーっと新幹線に座ってる気がする。 そんな中、旅の退屈を忘れさせてくれた本は、「アナン、」。 読み出したら止まらなくなって、一気に読んでしまった。 悩み事、誰かに聞いてもらおうかな・・・と思った。
母は、新しく購入したばかりの「ヘルシオ」が面白くて仕方ないらしく、 ともかく一日、時間があれば大きくて四角いヘルシオの前に座ってる。 購入して二週間ということで、 レシピや操作方法と首っ引きで取り組まないと、 まだ料理が出来ないらしい。 メガネをかけて、取扱説明書を握りしめ、 ピ、ピピ、ピ、とゆっくりだけど一心に専念してる姿が、あんまり一生懸命で可愛かった。 それでも、朝食に焼いてくれたアジの開きは、ふっくら香ばしかったし、 母のお手製焼き林檎も久々に食べられたし、 晩ご飯の鳥のモモ焼きも、ジューシーで美味かった。 もう食べられないといっても、こんなことも出来るのよ!と紹介したいらしく、 次から次へと、どこまでもとまらないのだった。 うへへ。わかったから。
それでも、実家は居心地が良くて、 短い時間だったけど、のんびりできた。
☆☆☆
大宮へ、玉三郎さんの舞踊公演をみにゆく。 2500人のホールは、大勢の女性で満席。 すごいなあと思うのは、玉さんの、隅々まで行き渡ったこだわり。 藤娘では、いくつもの艶やかな衣装で登場するのだけれど、 どの着物も、一色一色が、えもいわれぬ微妙な美しいニュアンスで、 絶妙のバランスと美しさと上品さを醸し出してる。 あれを見ただけで、溜息。 藤娘は、何度か見てるはずなのだけれど、 こんなに豊かな踊りだったかなあ〜とうっとり。 これを、五月に海老蔵が歌舞伎座で踊ることが発表になった時、 驚いた人は大勢いただろう。 藤男になっちゃうんじゃないか?とかね。 私もうまく想像できない。 けど、2004年6月歌舞伎座、鏡獅子の弥生ちゃんよりは、 10月のパリの弥生ちゃんは、めざましく可愛らしくなってた。 今回の藤娘の藤の精だって、楽しみにしていても、いい、はず・・・。ダヨネ。
大宮の駅は、すごいことになってた。 改札の中なのに、ecute大宮とかいっちゃって、 デパ地下みたいになってた。 おかげで、快速電車を二本見送って、うろうろ買い物してしまった。 たのし。
☆☆☆
そして、待ちに待った葉書がようやく届いた。 4月のこんぴら歌舞伎の抽選結果。 土日は倍率が高いと聞いていたので、半ばあきらめていたのだけれど、 めでたく当たり。 以前から、こんぴらの金丸座へ行ってみたいと言っていた母を誘う。 当たらないと思っていたらしく、 いざ当たったら、やっぱり遠いわ〜と二の足を踏むおかん。 飛行機乗り継ぎで列島縦断するわけだから、そうだよなあ。 東京からの私よりは、ずっと遠い。 無理しなくていいよ、と言うと、やっぱり行きたい、 じゃあ行こうよ、楽しいよ、と言うと、やっぱり遠い、 あーでもないこーでもないと散々悩んで、グズグズしてたが、 結局母も行くことになった。
自分1人で行くことになると思って、押さえておいたリーズナブルな宿はキャンセル、 何しろ一生に一度の金比羅詣でになるであろう母のために、 露天風呂や美味しい夕食のついた、ちょっと楽しげな宿を奮発。 すでに座席指定まですませておいた飛行機も、 無事に隣の席を確保。 かくして、4月は母娘二人の、こんぴらふねふね珍道中。 どうなることやら。 楽しみだ。
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