川底を流れる小石のように。 〜番外編〜 海老蔵への道!
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2006年04月13日(木) |
めいどのみやげ。その1 |
桜満開の四国香川の旅は、実に楽しかった。
母が上京してきて、歌舞伎を観るとか、買い物するとか、美味しい食事するとか、 そういう機会はあっても、 こうして親子二人きりで遠くへ旅するのは、考えてみたらはじめてかも。 母は仲良し三姉妹の長女なので、 どこかへ旅するというと、きまって三姉妹+私(兼ねる添乗員)というかんじ。 もしくは父も一緒で家族旅行になるか。 なので、旅のはじまりには二人興奮して嬉しくて、 あれこれこちゃこちゃと話しては、クスクス笑ってばかり。 モノレールで向き合って座っては、にこにこ。 窓から桜がまだ咲いてるのを見つけては、ほらほら。 飛行機があんなに近くに飛んでるといっては、クスクス。
羽田に着いて、チェックインしようとすると、 母の分だけ、チェックインできない。 あ、そうそうシルバー割引だったんだ、 生年月日の証明のための保険証持ってきたよね?と振り返ると、 あらまあーゴメン!忘れたっ!とのこと。 (割引の説明を電話でした時、もうお財布に入れたと言っていたので安心してたら、 その後、何かで眼科か耳鼻科かにかかって、取り出しちゃったんだって。 私も、すっかり安心して、念を押さなかったのがいけない。) どなたかにご自宅からFAXしてもらってはいかがですか? 自宅は留守で誰もおりません。 それですと正規料金で改めてご購入いただき、二重購入の証書をお作りしますので、 割引分のチケットは、後日払い戻しの手続きをなさってください。 はい、わかりました・・・・。 と、こうやって書くと、たいしたことないかんじだけれど、 実際にはあちこちのカウンターをたらい回しにされ、 待たされたり並んだり、色々ごちゃごちゃして、 30分近くかかってる。 ようやくチェックインできたと思ったら、 お客様!こちら北ウイングなのですが、搭乗口は大変遠おございます! できるだけお急ぎください!とのこと。 わかってるけど、なんでこんな手続きに、こんなに時間がかかるのさ? そう思って、大急ぎでゲートをくぐろうとすると、 新入生の研修か何かやってるのか?と思うような大勢の制服姿の若い係員に取り囲まれる。 あらゆる荷物がピンポンピンポンなっていて、 靴は脱がされるは、 カバンは広げられるは。 スプレーが入ってますね?しかも2本!とか言われて、 ああ、制汗スプレーとフットスプレーが入ってるはず。 探すが、見つからない! っていうか、もう離陸時間だし! むさい若い係員がさらにカバンをさぐろうとする。 あ、確か下着の入った袋に一緒に入れたんだった。 しかも生理用品と一緒に入ってる。 ここで広げるの?しかもこの男の前で?と戸惑ってると、 ようやく女性係員がやってくる。 やっと見つかったスプレーを、これでもか!とじっくり成分表示なんか読み始める女性係員。 ご覧の通りの市販のスプレー、そんなに見つめても・・・! めちゃくちゃになった荷物をかかえて、ようやくゲートをくぐると、 今度はお客様!お急ぎください!と走らされる。 カバンのファスナー、大ひらきのまま。 そして、北ウイングから4番搭乗口というところは、 あのでっかいビッグバードの、まさに端から端。 ひーー。 ひたすら走らされる親子・・・・。
こうして書くと、なんてことないのだけれど、 あの時は、二人してなんかすごく焦って、ぷちぱにっく状態だった。
ようやく離陸できてから、ほーっと溜息。 ごめんねえと母。 私も、確認すればよかったよ、ごめんね。 なんかもうひどい出発だったねえ。 二人だと、どうしてこうなっちゃうんだろうねえ。 すでに珍道中だねえ。 はあ〜〜。 (1人で遠征するときは、こんな羽目におちいったことはなかったのに、 おかんと一緒の時にかぎって、ばったばた。なぜだ?)
高松空港では、帰りの便が早朝なこともあり、 さっきのように時間がかかっては大変とばかりに、あれこれの手続きをすませてしまう。 ここでもちょっと時間がかかったものの、親切なおねえさんが対応してくれて、 ほっとする。 琴平行きのバスには間に合わず、もうタクシーにしようということに。 走り出すと、そこもここも桜がきれい。 東京の桜は、もう散り始めてるけど、こちらは今まさに満開。
香川というところは、大昔は海の底だったんだっけ? 幼稚園児がお絵かきで描くような、ぽっかりと岡のような形の山が、 あっちにぽこん、こっちにもぽこん。 日本むかしばなしみたいなところだ。 しかもこの日は黄砂が飛んできてるとのことで、 大きな夕焼けも黄色い。 なんだか知らない時代のしらない国に来たみたいな気分。 タクシーの運転手さんが、今年はともかく役者がいいから、 こんぴら歌舞伎は大人気なんだよねと何度も言う。 私達の泊まる宿も、役者さん貸し切りのはずなんだけどなあ〜とのことだけど、 でも普通にネットで予約できたよ? あそこに役者さん達も泊まるの??わわわ。
いよいよ琴平の町に入り、地図で予習したお店を見つけるたびに私が、 あ、あれがスーパーマルナカ!あの橋が鞘橋!と言ってると、 運転手さんがびっくりして笑う。
思っていたよりずっと急な坂をぐいぐい登り、ホテルへ到着。 ちょうど終演時間と重なったらしく、金丸座帰りらしき人も大勢通りがかる。 それにまぎれるように、私服に着替えた升一さんがスタスタと歩いていて、 じわじわこんぴらに来た実感がわいてきた。 部屋からは、見事な金刀比羅宮ビュー。 ああ〜やっと辿り着いたねえ。 思えば私は午前中は働いてきたし、母は新幹線にゆられてきたし、 無事に合流したかと思えば、その後の羽田パニック、フライト、黄砂の町と、 ずいぶん遠い所へ来たもんだ。 ひとっ風呂浴びてこようということになり、大浴場へ。 するとお風呂への入り口のところで、 湯上がりでサッパリした表情の右之助さんとバッタリ。 こちらは存じている方なので、 思わず「こんばんは〜お疲れさまでした」と挨拶すると、 右之助さんもニッコリ「こちらへお泊まりですか?」 「はい、明日うかがいます。楽しみにしています!」と返事すると、ニッコリ。 ああ、なんてこんぴらな出来事。 夕食は、どうやらピッタリ金丸座帰りのご一行の皆さんと重なってしまったらしく、 仲居さんはてんてこ舞い。我々は待ちぼうけ。 見渡せば、なんとなくお掃除も行き届いてないような・・・。 お食事も、ちょっと期待はずれなお味だったので、 まさか役者さん達、これと同じメニューってことはないよね? などとちょっと心配してしまう。 一日2日なら何とかなりそうだけど、3週間はかなり長いぞ。
明日は早起きして、金刀比羅宮参りに行こうと話し合い、 早めに寝ることに。 でも部屋がちょうど大浴場の露天風呂の真上だったらしく、 かなり賑やかな女性達の話し声が夜中まで続いていた。
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書きかけのこんぴらの旅、長くなったのでひとまずアップ。 そしていつものように、ここで終わってしまうのか? どうする、どーするの?!おれ。
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