鈍色の空から風が吹く雪のにおいがする寒さが無口にする町だね とあなたはしずかに笑った踏みしめる足下はどこまでも白く街灯の影はうす蒼く伸びて鞄を持つ手が凍える息を吸うたび透明になるつめたくなった耳を後ろからそっと覆ったその手の大きさと体温もいつも笑いを含んだ声も瞳もそのすべてが白になれば塗り込めてしまえれば春にならなければ良いこの思い出と共生できる迄はそんな日が来る気もしない