僕が生まれる時に抱えた爆弾は三つ。 作り物の『それ』は上手く機能しない。しばしば僕を締め付ける。その爆弾は今のところ大きな爆発を起こさない。 癇癪玉とも言える『それ』はすぐ燃える。それは僕の心を読んで爆発する。忙しなく破裂する小さな爆弾は、次の爆発を抑えている。 奥底に眠る『それ』は滅多に起きない。それが起きて誰かが悲しむのは、もう嫌だから。名前を持った爆弾は、静かに爆発を待つ。 体に巣食うもの、心に根付くもの、奥底に眠るもの。いっそ全部機能しなくなってしまえば。