いつだってこの空 |
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2003年02月14日(金) マッチ売りの少女が何人もいて それを買うための待人はいっぱいいると思う 火がつく瞬間とその短い間が欲しいがために 買う人と売る人 どちらもいっぱいいる マッチを売る一人のわたしと言えば つまらないことでも 汚れてしまったと思い込んでしまう 多分プライドが高いのかもしれない 安っぽいプライドがね 簡単に考えながらも難しいと分かってるつもりだった 場所は小さな部屋から始まる 部屋を見渡せば足場も無いほどのマッチ箱と籠 どれだけ歩けばいいんだろうと思った もっと酷いことされてる人はいる 普通に酷い とても酷いということ 他人が売る場面を目の当たりにした時 驚きながら悲しんでた 「君はどうしてそんなに酷いことされてるの? どうして平気な顔しているの? 君は本当は泣いている? 寒くはないかい?」 声には出さないけれど いろんな人を探して顔を合わせればそう問いかけてた 実際そんなこと聞こうとも思わない 怯えながら順番を待つ間の暇潰しかもしれない わたしとあの人たちは違うと思いたかった どうしてこんなに悲しいんだろ なんでこんなに多くの空笑いが聴こえるんだろ 少し経てばわたしもこの町に溶け込んでるだろうか マッチ売りの少女は悲しい物語なんかじゃない ごく普通だよ
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