⊂スクロール・オーバー⊃
2008年04月23日(水)

もうすべてわかってしまったの。

ぼくはただへらへらと笑い、流れのまま流されていればいい。

あんなに恐ろしかった自由から逃れることが出来たのだから、

すこしきついくらいならば、ヴィンテージのデニムのようにきっといつかちょうどよくなるわ。

空気を読むも読まなくとも、ただたゆたうだけのぼくにはすべてが流れるままでいい。

自分の誇りを持っているなら、どんな場所に留まろうと恐くなどない。

誇りこそが自分の神様なの。

そうであるなら自由を選ぶひとも、自由に選ばれるひともいるだろう。

完璧を求めるなら、みっつ届かないくらいがちょうどいい。

今思えば、そう望んでいた頃のぼくは、いつもみっつくらい届かないくらいだった。

流れるまま、流されるままに身を置いていれば、諦めや孤独にも捕らわれず往ける。

ただ生かされているのなら、なにもかもがそうなのだと、知ってしまったの。

足りないものを補うためのように存在しているようなぼくには、なにもかもがとうでもいい。

自分の存在理由に当てはまるものに、形を変えていればいいだけ。

ぼくはぼくの心さえ守れるなら、どんな形であろうと在られればいい。

今はそう思っているんだ。





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由弥 [御手紙]