徒然エッセイ&観劇記
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2001年11月18日(日) |
「ジキル&ハイド」観劇記 |
11月18日昼IN日生劇場 「ブロードウェイを興奮の渦に巻き込んだ大ヒットミュージカル、堂々日本上陸!」 「抑制不能の野望!暴走する科学!分裂する人格!歓喜する殺意!」 「神が囁き、悪魔が叫ぶ」「俺はお前だ」 (どうでもいいけどどうして大掛かりな商業演劇に限ってチラシのキャッチコピーがチープなんだろう・・・いや分かりやすくていいけどさ・笑)
と、いうわけで見ましたよ「ジキル&ハイド」〜!!何だか久しぶりな気がするミュージカル!「風と共に去りぬ」以来か?「風」はミュージカル見た気がしなかったしネ!(まだ言うか) で、「J&H」良かったですよ。エンタメとして花マル☆やっぱし私はミュージカルが好きなんだ〜と再確認(いいミュージカルを見るといつも思う) ダメなの。もう、舞台の上で役に成り切った誰かが歌ってくれるだけで幸せなの。役に成り切ったフリをしてくれるだけでじぃんとしちゃうの(何故オトメ口調) 「そんなんで喜ぶんだから、女子供ってーのは〜」と言われようと、かまへんで!(何故方言)
俺はミュージカルが好きなんぢゃ〜!!!(宣言)
さて、いつもながら私はまだどなたの観劇感想もお伺いしておりませんので、世間一般の評価は全く知りませぬ。ナンか不満がある方、楽しめなかった方も多々いるやもしれませんが、ま〜私の観劇記は私の心象に過ぎませぬ。 どうぞこの観劇記も「楽しく」お読み下さいませ☆
<ストーリー>
ジキルって博士が善と悪を分離するドピンクの薬を作って飲んだら「悪」の人格ハイドが出て来て、連続殺人しちゃって、結婚相手も手にかけそーだったからジキルが「終わらせてくれー」つったら親友が銃でハイド(ジキル)を撃っておしまい。 もっとちゃんと知りたい人は他サイトで探って下さい(笑)
<キャスト評>
・ジキル&ハイド役・鹿賀丈史様(超ハート)
うまい!!やっぱしこの人演技ウマ〜!!演技ウマい人見てると楽しいよね〜。無意味にオペラグラスで追っちゃう(相変わらず2F後方天上桟敷。ここから肉眼では表情見えません) 眼光鋭い!仕草が激しい!一挙手一挙動意味があるんだから注目しろオーラが出てる。ジキル&ハイドの演じ分けも。鹿賀さん日本のミュージカル界において欠かせない、大事な人材だね、やっぱ(御免、今度「レ・ミゼラブル」やったら貴方のバルジャンも見てみます) 歌は、えーと、うまいきっと。声量あるし感情こもる。ただ、興奮し出すと何言ってんのか分からない。これは「三文オペラ」の時と同じ。
マントバリにでかくて長いベージュ(?)のコート羽織ったハイド君、マルシアをそんなかにくるむシーン、エロちくて良かったね(ドキドキ) あの衣装、「男は黙ってマント主義」の私には超嬉し☆もっと中でモゾモゾしてもよかったぞ〜(笑)
そういえば鹿賀さんと誰かが喋ってる何気ないシーンで一回泣いたな。最後の結婚式のあたりだと思うんだけどどこだか覚えてないや。「泣け!」シーンでなく、いつもどーでもいいとこでひっそり泣く私(笑)
・ルーシー役・マルシアさん(ドキドキ)
うまい!歌が!!演技もウマい! てか娼婦役ってカタコト日本語似合うよね(「三文オペラ」ではキム・ヨンジャさん)娼婦役じゃない場合ちょっと困っちゃうだろうけど・・・この役すごいハマってた! 娼館のエロエロも、素の純な感じも・・・しかし「新しくやり直すわ!」って高らかに歌い上げた直後に殺られる(カワイそ〜)
ハイド君との絡みで見せた黒い下着のおしりが忘れられません(笑)
・エマ役・茂森あゆみ嬢
「三文オペラ」同様、「何でこの女の人があの男のことが好きなのかよく分かんないけどそうなんだ〜」ていう妙な説得力のある人(分かりずらい?) 「私はこう思うノっ!問答無用!!」っていう吹き出しがいつも出ているっちゅーか(さらに分かりずらい) すごく純なようでいて奥に「アク」が潜んでいそうで、まぁでもいっかこの人はそういうキャラなんだよねみたいな(分かった?) とにかく問答無用なんだよ。で、このキャラは・・・うーん、アクのせいでラストが清く終わっていなかったような。「レ・ミゼラブル」のコゼットに成り損なってる感じ。 歌は「三文オペラ」よりキレイに聞えました☆
・アターソン役・段田安則君
ステキに自然に役をこなしてらした。 歌はやはり辛そうだった(笑)歌唱部分が少なめで良かったね☆
・エマの父役・浜畑賢吉殿
声だけ聞いてると沢木順さん!(って思いません?) ・・・終わりかい!
・?アンサンブル・林アキラさん
レミゼの司教様で風去りのオハラさん。 何もしてないのに死んだ(笑)
・?アンサンブル・石川禅さん
名前だけ知ってる。レミゼでマリウスやってた人。 でも舞台中どの役やってるのか分からなかった(汗) あとで「そーいえば・・・」エマのことラブラブなちょっとイヤミなやつじゃないかと気づきました。 をを。いい役者さんだっ(らぶ)
あとの人々は分かりません・・・というわけで、
・アンサンブルの皆様(ステキよ〜!!)
好きだアンサンブル! それぞれの役者マニアの視点ではなく、私はアンサンブルという固まりが好きだ! あの、民衆的人々がわらわら出てきて、交互に歌ったり、てんでに動いたり、みんなでフリを合わせたりすんのがたまらなく好きだ! そう、匿名的だからこそ役としてのリアル。君ら民衆!!(指差しっ)そして民衆のリアリティが、舞台のリアリティを増してゆく!!(興奮) あちきは、あの合唱を聞くと身体が熱くなってくるのでふ〜。マジで汗ばんだよ。すごいしゃ〜わせ(幸せ)。 みんなでぱっとこっちを振り向いた瞬間なんか痺れちゃうよ!(単純)
それにみんな歌うまかったよね。低音ガーンで迫力あった。 (余談:私は「風と共に去りぬ」CD録音版に一人際立つオンチなアンサンブルが許せんのじゃ) ブラボーアンサンブル〜〜!!!!!!
<楽曲>
良い。(これだけかい!)無難にいい感じ。 やっぱ外人さんのがこういうの作るのうまいよね・・・(ぼそっ)
<演出>
「風」の山田和也氏だっ 大丈夫かな〜(御免)と思ってましたが、良かったですよん。 シーンの移り具合も自然だし、白いピンスポットを暗闇に映(は)やせて効果的に使ったり。幕前に、街明かりみたいな、白く家の窓が浮き上がってるような証明がチラチラついているのもキレイだった。 全体的に照明がキレイ。セットもいいんでない?(階段好きだね、山田さん)
お手本があるとうまく作れるのか? それもまた日本人らしくてGOOD(笑)
(あ、一つ難点。「風」にも出て来た、二人組みで寒い台詞回しをするワキの人がいたな。あれはいただけない・・・)
<テーマ>
だってもー100年前の原作なんでしょ。多少アラがあろーとありがちだろーと、いいんだよエンタメだから! 深く考えたい人が考えれる程度の引き出し。考えたくない人は感じるだけでいい。この位置が私は好きだな。 その点今作は二重丸!! (今更善悪についてマジメに考えるやつがあるか?・・・あ、そこでムッとした貴方、御免なさい)
<劇場>
日生劇場っていいね。見やすい。音がいい。 天井がぼこぼこしてて(2Fからだとよく見える)まるで恐竜の体内にいるみたい。 さり気なく螺旋階段があって、赤絨毯で、無意味に歩き回りたくなる(アホ) オケピはいつも奥?今回だけかな。あ、塩田指揮者ノリノリでしたわ。幕後演奏では惜しみない拍手!!客席大満足オーラ漂ってました。
・・・とまあそんなとこでしょうか。C席(3000円)、いやB席(6000円)あたり、チケ余ってたら見る価値あると思います。11月30日まで。 (Sじゃだめかって?いやー私どうしても一度の劇に一万以上払う気がしないです。自分基準で「これだけ払ってもいい」というと7000円くらいが限度かな・・・庶民だわ)
ああ、しばらく外国産ミュージカルはおあずけ・・・(泣)さみしくなったら、「ライオンキング」!?
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