自身に向かう、 怒り混じりの言葉に。
何事か理解出来ぬと、 首を傾げ。
澄ました顔で振る舞う、 其の相手。
道理が通じぬ此の子に、 実は罪が無いと。
理解をしながらも。
「こいつが上に乗るから、」 「暖かくて寝坊したじゃんか!」
起き抜けに、 姫の息子が叫ぶ。
笑い声と暖かな雰囲気に、 感謝をしながら。
「あんたが悪いんでしょう?」
姫は息子に。
「お前は悪くないよなぁ。」
俺は此の子に。
そう、 言葉を掛けつつ。
息子の言葉に隠された、 事実に気付いて。
俺と姫は、 視線を通わせた。
今日一日の始まりを、 演出した主は。
「にゃぁ。」
何時も一言、 答えるだけだけれど。
俺と姫の秘密に、 気付いて居るのだろうか。
今朝の姫も、 とても温かくて。
耐え切れずに、 二度寝をしてしまったんだよね。
---------- References Feb.19 2004, 「至福の時間を奪うのですか」 |