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2005年12月05日(月)<<<悲しいほどの晴天

僕は引越しをしました。東京都23区内。

家の横を電車が、深夜の1時過ぎまで通過していく。

そんなうるさい音にも、もはや慣れてしまいました。

女の子と2人暮らし。漫画『NANA』のように甘ったれた生活じゃない。

部屋の契約金を二人で割って一人42万。

12月分の家賃と光熱費で7万。

その他もろもろ入れたら、10月17日の契約日から80万使ってた。

僕は風俗嬢。

でも、お金があって強く強く、金で手に入らないものを思い知った。

それが寂しくて、冬は寒くて、僕はまた壊れ始めている。




吐き出さないと生きられないのに、吐き出す場所がなかった。

愚痴を聞いてくれる人も、いなかった。

携帯のメモリーは気づけば100件を越していた、

でも、深夜の3時に電話できる相手が見つからないから睡眠薬を飲む。




つらい恋をした。

一瞬ではかなく消えるような恋だった。

まだ消えてはないけれど、愛し続けたら、破滅しかないと思う。

僕の思いは、その人を思いとどまらせるには、足りなかった。

その人は、僕に重ねて違う女を見ていた。

それでもいいから愛してほしかった。

僕はそばにいてくれるなら、何にだってなろうと思った。

でも、一緒に馬鹿をしていたら、僕は君を守れない。

その結末を見たくないから蓋をする。

愛してる、ってまた言えなかった。愛なんて、どこにあるのかな。





寂しさが度を越して、マジェェスティーの男に馬鹿な買い物をした。

4万もするスニーカーを、現金で買ってあげてしまった。

誕生日プレゼントに、って。馬鹿じゃないの?

彼が僕に相談を持ちかけたのは、僕が買ってくれると思ったからじゃないの?

僕がまだ、彼を好きでいるのを知ってるからじゃないの?

そういう言葉以外の感情を感じ取っては、肌が寂しく震える。

愛してほしかったの、でも、もう愛されていないみたいだね。

お誕生日おめでとう。さようなら。

きっともう、普通の友達にも戻れないのなら、さようなら。




自分が壊れていることを知ってる。

これ以上壊れていくのを、止められるのも知ってる。

でも、止めたくないと思ってる。壊れたままが、楽でいい。




「普通の女の子なら、おびえたり怖がったりするはずなのに」
「度胸があるというか、肝がすわってるって思った」

なんて、つい最近、僕にいった男がいた。

僕はそんなんじゃなくて、空っぽなだけだって言いたかった。

でもそんなこと言ったら頭がおかしいと思われる。

虚ろで、空っぽで、空洞だから……なんていったって理解されるわけないよね。

この感覚は何なんだろう。

泣きたいのに涙も出ない、からっから、空っぽ。




深夜、都内を走り回る。

首都高の複雑なつくりも大体わかってきた。

いろんなドライバーさんの車で、いろんな話をして、

いろんな場所で、いろんな女になって、いろんなことをして、

朝になって家に着いたら、全部忘れる。

ビールと睡眠薬を飲んで眠る。目覚めれば夕方。




このままじゃ壊れていくって、わかってる。

戻ってこれなくなるかもって、思ってる。

でもこの寒い寒い深夜に、独りぼっちでいられはしないから。

僕は深夜に、いろんな女になってはいろんな男に抱きしめてもらう。

彼氏なんて要らない。必要ない。彼氏が欲しい。

唯一無二の愛なんて信じない。信じられない。信じたい。

かたくなになった心なんて、溶けない。溶けるわけない。溶かして欲しい。




僕が誰の所有物にもならなれないように、僕は誰も所有できない。

依存はいけない。寄り添って何とかするしかない。

じゃぁ、人間なんかに生まれたくなかった。

でも死なない、閉じない、わずかな希望にすがるから。

でも、気づいたら空っぽだった。

笑顔を作るのが上手くなった。泣くことが下手になった。
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