記憶を捏造する人がいる。

それは意識してやるのではなく無意識に。


きっとその人は過去に余程つらい目に遭ったんだろう。
強大な力を持つ何かに理不尽な抑圧を受け、反発も出来ずひたすら堪える毎日。
力無き者が出来るのは、心を閉じ、妄想の世界に逃げる事。

力を持つ者の居ない世界での楽しい生活。

力を持つ者を別の圧藤ﾃ的な力で殺す。

妄想の世界。


度が過ぎると、ちょっと不快な出来事があると、すぐに反発せずに感情を抑え込み、記憶をねじ曲げる。

もう、癖なんだろうね。

ただ、そのねじ曲げられた記憶が『虚』だけでなく『実』にも影響が出るのが難儀なとこ。


人間が人間である以上は仕方無いんでしょうけどね。

すっげえ傍迷惑ですけどね。

今付き合ってる女は『飽き性』と自分で言う。

が、俺から見ればそれ程でも無い。


某日記の彼女に比べれば。

早いねえ、今回は一週間保ったか？

完全な決別からはまだ１年経ってないけど、修復不可能なくらいに心を通わせられなくなったのは去年の丁度今ごろ。

だいぶ冷静な目線になったけど、やはりあいつの事は心配なんだな。

そうさ　君はいつでも


悲劇のヒロインで　居たいだけ


そんな君を　直視出来ない


とても痛くて　痛すぎて


自分を不幸に追い込むことで


他人の目を　自分に向けさせる


あたしを見て


アタシヲミテ


アタシハ　ココニイルノ


タスケテヨ


カワイソウナ　アタシヲ


タスケテヨ

もう、人の為に何かを成そうとするのは嫌だ。

疲れた。




今まで頑張って来た事をあっさりと否定される。

これ以上に悔しい事があるか。




相手に求める物の大小はあれ、その為の行動を否定された。


『そんなんするんだったら、しない方がまし。』






俺はそれしかやり方を知らない。

俺はそれしか出来ない。




もう、俺には他人を喜ばせるような事は出来ない。




















俺には何が出来る…？

俺にはわからない。


どうしたらいいかわからない。