なべて世はこともなし 日記アーカイブ(インデックス)へ|前日の日記はこちら|翌日の日記はこちら |アイルランド真実紀行へ
この私が気に入ってやまない家。大家に私は「気に入りました。住みたいです」と言ったものの、いつもに増して冴えない顔をしているのがひでかす。
日記の更新が止まってますが、ちゃんと生きてます。ネタバレになるのですが、引っ越しました。で、更新ができません。ご賢察の通り、アホタレEircomとくされSmarttelecom(どちらも電話会社ねん)のせいです。あいつらがインターネットの回線をつないでくれない限り、私は家から更新ができません。
注:一部の写真は、カーソルを当てると説明が出るようになってます。 で、次の家は、偶然にも同じ通りにある…はずなのだが、なぜか見つからない。アイルランドでは家の番号が順に並んでいるはずで、番号をたどっていけば目的の家にたどり着ける…はずなのだが、この通りに限っては、なぜか行き止まりの通りなどが入り混じって複雑怪奇になっているのだ。 ひでかすとふたりで右往左往していると私たちの後ろでクラクションを鳴らす車がいる。見れば昨日別の物件で会った不動産屋のおねえさん。 不動産屋:「一体、物件はどこなの?見つからなくて」 知らんのか。お前、物件の案内人じゃないのかよ。ちなみにこの時点で午後7時。彼女は15分ほどチコクしてます(←そういう私もチコクしているので人のことは責められない)。 実はこれ、この不動産屋だけがアホタレなのじゃなくて、ほかの不動産屋に電話をかけた時にもこんなことがあった。 私:「この家、どんな感じですか」 相手:「新築の眺めのいいアパートで、広いベッドルームが二つあり…」 おーい、ウェブサイトの説明をボーヨミするだけならわしにもできるぞ。 なぜかこの不動産屋が内件をすると多くの人がやってくるらしく、この物件も前回ほどじゃないにせよ4−5組のグループが待っていた。で、この不動産屋がドアを開けた瞬間…いかりや長介を呼ばずしても「だめだこりゃ」と言いたくなるもの。 基本的な間取りは最初に見た家と同じ。細切れで使いづらい家。違いは…管理状況。つまり、ありていに言ってこの家、管理がなってない。 入った瞬間に帰りたくなった家の嫌な匂い。中は古臭い家具と、手入れの行き届いてない家そのもの。前の家より家賃は確かに1100ユーロと100ユーロ安いが、たとえ安くても住みたくない。 主寝室。ベッドの上に投げられたカーテンと、どうしようもなく家具が、たとえインターネットで匂いは伝わらずとも、ダメダメな雰囲気は十分伝わってくると思います。 こちらは、ベッドルームその2。なぜか「ダブルルーム二つ」と広告にあったのに、その実、シングルルームであるという罠。不動産屋のおねえさんは「ダブルベッドに交換するよう交渉してあげるわよ」と言っていたが、物理的にダブルベッドを置くことは不可能。詐欺だ。詐欺っ! 水まわりだからか、さらに輪をかけていやーな匂いのするバスルーム。ただし、良く見ると、パワーシャワーがついているのはポイント高いかも。あ、そうだ、パワーシャワー。給湯システムについては後日触れます。 気がつくと、私たち以外のグループは一グループを除いていつの間にかいなくなっており(気持ちはわかる)。私たちもとっとと退散することに。 ちなみに、この不動産屋が案内してくれた家は、10組以上の人間が内見したにも拘らず、結局誰にも決まっていないとのこと。…忙しいのはわかるけど、ひとりひとりの客を大事にしないからそんなことになるんじゃないかと思う。 そして、時刻はすでに7時30分。急いで次の家に。 次の家。 左の家。見た瞬間に駄目そうな雰囲気だったが、ところが... とにもかくにもきれい。カウンターキッチンに広いワードロープが備えつけられた二つの寝室。バスタブこそないもののきれいなバスルーム。言うことなし。ひでかす、ここにしよう! で、窓から外を見ると、ほとんど向こうが見えないくらいと言っていいくらいの広い庭。あれがうちの一部なら、1100ユーロの家賃ではこりゃとんでもない掘り出し物だぞ。 私:「この庭は?」 大家:「あれはボクの庭」 私:「『ボクの庭?』」 聞けば、この大家、両隣の家が自分のもので、そのうちの一軒に自分が住んでおり、もう一軒は借家として貸しているそうな。で、ここからがこの大家の頭のいいところで、この二軒の家の間にもう一軒建て増しをしてそこからの家賃をしっかり得ようとしたわけ。それがおよそ6年前でそんなわけで、モダンなきれいな家が建っているわけ。二階の間取りは、中央にバスルームがあり、奥と手前にほぼ同サイズのベッドルームがある...早い話が、ウナギの寝床のように長い家なのだ。 かくして、中庭は大家とこの家を含め三軒で共用。それを引き算に入れてもこのきれいな家は取るに値すると思う。かくして、私の中では心が決まった。 ところが、世の中そうは問屋が卸さない。次回に続く。
そして翌日は水曜日。 この日はFree Ad Traderという広告主が無料で広告を掲載できるおまけのような新聞がついてきまして、そこにあった広告のめぼしいものに片っ端から電話。ところが、結果は全敗。どうも、広告の鮮度が悪い…つまり最新の広告ではないようなのだ。 daft.ieの場合、家主・くされ不動産屋は店子が見つかった時点で広告をネットから削除してしまえばいいのだが、新聞の場合、そうはいかない。ちなみにEvening Heraldの場合、同じ広告が2-3日掲載される。つまり、月曜日の時点で載った広告が、火曜日・水曜日と再掲されるわけ。 で、月曜日の広告を見て誰かと入居契約を結んだのに、火曜日・水曜日になっても電話がかかってくる…と。こと、水曜日のFree Traderに関しては、広告の量を水増しするために、わざと古い広告を入れていたのではないかとも思えた。ともあれ、私にとってEvening Heraldは引越しのときのお皿を包む緩衝材くらいの役にしか立ちそうにありません。 なんだか今日はめぼしいものがないなあ…ハズレだなあ、何か物件を見に行きたいなあと思っていると、また、空港脇の すると、高速で返事が来た。 「Northwoodは明日だよ。今日はNorth Circular Roadで内見をやるからおいで。2Bedroomsで1400だよ」 高いよ。高すぎるよ。 だけど、この人のSMSに高速で返事をよこすこの不動産屋に好感を持ったので、冷やかしでNorth Circular Roadへ。North Circular Roadは、その名の通り、ダブリンの市中心部をPhoenix Parkからダブリン港付近までの半環状線。道路は結構混む。 私が思っていたのは港付近のアパートの一室だったが、行ってみると実は物件はNorth Circular Roadの反対端、つまりPhoenix Parkがわにあることが判明。あれ、あの辺って、昔ながらのジョージア調の家じゃなかったっけ? この育ちに育った街路樹からもわかるとおり、実に由緒がある感じの通り。家の一軒一軒もでかい。 で、指定された家は… うおっ、ここですか。 この築100年超の家は、中はきれいに改装され、モダンなキッチン、現在のアパートなら二部屋にするだろうという感じの広いベッドルーム、開放感溢れる高い天井、主寝室にいたっては、キングサイズのベッドにシングルベッドまで置いてある(ここはB&Bか!)。ちょっと、これ、1400ユーロは破格じゃないですか? 一瞬目が点になったが、よくよく見るといろいろな問題点があることが判明。まず、駐車場がない。で、このやたらと混むNorth Circular Roadで縦列駐車をするのは至難の技。そして、きれいになったはいいがなぜか小さい冷蔵庫(日本のワンルームマンションに備え付けられていることのある冷凍庫がほとんどないあれね)。そして、やたらと広いはいいが意味不明なバスルーム。 そう、このバスルームが意味不明だったのだ。6畳くらいあるバスルームに、洗面台、トイレ、そして、なぜかシャワーが二つ。バスタブなし。 で、不動産屋の兄ちゃんに… 私:「ここ、いくらだっけ?」 相手:「月2200ユーロだよ」 え゛?1400ユーロじゃなかったですか? 相手:「1400ユーロは裏の家だよ」 …ならどうしてここに呼ぶ? 家賃が2200ユーロなると、この家、まさにコンセプトが不明なのだ。写真を撮ってこなかったことがとことん悔やまれるが、あのバスルーム、少なくとも6畳はあったから、例えば、トイレとバスを別にして、さらにシャワールームをつけるくらいのスペースは余裕であった。なのに、そうしないでドアがひとつしかない(=ひとりしか使えない)バスルームを作って、ダブルベッド二つにシングルベッドひとつと5人が住むようにしている家って、使い勝手がかなり悪いような気がする。 しかも5人となるとひとりあたまの家賃負担額が大きいから、もっと大人数でシェアしようとすると、バスルーム問題はさらにひどくなるし、2200ユーロ出すなら、もっと使い勝手のいい家に住めそうな気がする…どう考えてもコンセプト不明。 で、1400ユーロの家は、ガレージがある裏側の通りに建てたほとんど新築。きれいだけど、可もなく不可もなくで、やはり1400ユーロは高すぎるのでボツ。しかも、不動産屋、7時半を過ぎると急に落ち着きがなくなって、ひとこと。 不動産屋:「ボク、8時からマンチェスターUのサッカー見るから、失礼するね」 といい残し、去っていった。私の手の中に残ったのは、一枚の名刺。 …やる気があるんだかないんだかわからんやっちゃな。ちなみに、この不動産屋、実はアイルランド人ではなかった。 こうして水曜日は終了。以下、決戦の木曜日に続く。
前日の日記で、daft.ieの8割方の広告が不動産屋経由で、残りの2割が大家からの直接の広告と書きましたが、そんじゃあ、この2割の直接大家と交渉する場合はどうかというのが今回のお話。 ともあれ、ここのアパートは月に1150ユーロ。バスルームは一つのみ。ひでかすはまたGround Floor(一階)であることで却下。私は私で、何だかまったく陽の当たらない居間が嫌で却下。 そして、最初に断ったNorthwoodの大家から電話。 大家:「1,100ユーロにまけるから、住まない?」 …うーん、5年前とは状況が違う。 続く。
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