なべて世はこともなし
日記アーカイブ(インデックス)へ|前日の日記はこちら|翌日の日記はこちら
|アイルランド真実紀行へ
2006年11月18日(土) |
更新再開記念スペシャル:ようやく完結。ダブリン家がある!シリーズ3 |
更新再開に際して、きちんと話をまとめておきたかったのが、「ダブリン家がある」シリーズ。2ヶ月近く開いてしまって話をご記憶でないという方、そんな話しらねーよという方は、どうぞ、その(1)、その(2)、その(3)、その(4)、その(5)、その(6)、その(7)をご覧ください。全部読むのはちょっと面倒という方はその(6)、その(7)を読んでいただければだいたいの話はつかめると思います。あと、一部内容が10月2日の日記にかぶってますが、きちんとした形で完結させたいと思ったので敢えて重複させてますのでご了承ください。
結局最初の「厚化粧おばあちゃん家」か、「大家が隣にすむきれいなウナギの寝床か」というある意味で究極の二択で、ひでかすが私がいいなあと思っていた、ウナギの寝床に拒否権を発動し、21倍だかの競争率を勝ち抜いて住めるという状態になったのにそれを断ってしまった。こうして、結局「厚化粧おばあちゃん家」に住むことになったのです。
その翌日。私は掲示板で気になった投稿があったので、ちょっと実験をしてみることにしました。
4866番の掲示板の投稿より転載。
仕事中もずっとdaftをチェックしておりました。もちろん仕事はそっちのけ。しかもある特定の地域の物件をいち早くメールしてもらえるよう、設定もすると言う気合の入れよう。ある日、よさそうな物件があったのですぐに電話。しかし、電話に相手が出てもあわてて、「えっと、いつ物件が見せられるかどうかわかんないから後で電話する。名前と電話番号ちょうだい」といってくれたがかかってこず。(不動産屋とおしてないところ)
その後違う物件で電話したら不動産屋だった。 また同じ答えをされるものの電話がかかってこず。1時間半後シェアーする友だち(アイリッシュ、女)に代わりにかけてもらったらすんなりと時間と日にちを教えた!
そこで思った。「こいつら、人種差別してる。」
もちろんその後も電話なんて私にはかかってこなかったのであった。
まあ、2件だけそれがあったほかは私は大丈夫だったんですがね。2件くらいで軽々しく人種差別といってはならないと誰かに怒られそうな気がする。。。
これを読んだときには正直言って、「さもありなん」と思った。この際だから私も実験してみましょう。
実験台に運悪く選ばれたのは、LisneyというDrumcondraにあるエージェンシー。ここ、何回か異なる物件で電話をかけたが、色よい返事をもらったためしがない。Daft.ieで見つけたNorthwoodの物件について電話。
私:「Daftに載っていたNorthwoodのアパートについてお伺いしたいのですが。ご担当のXXXさんはご在籍でしょうか」 相手:「少々お待ちください」
電話を回される。
私:「Daftに載っていたNorthwoodのアパートなんですが、まだ空室ですか?」 相手:「あ、さっき契約されたところです」 私:「そうですか。どうもでした」
で、30分後に、アイリッシュの同僚に電話を頼む。
相手:「実は一組興味を持っている方がいらっしゃるのですが、まだ空室ですよ。内見されますか?」
人種差別化どーかは知らんが、私と同僚のときでは返ってくる答えが違った。これは事実。
まあ、これが人種差別だとしても私は全く驚かないし、むしろ、そうだろうなあと納得さえする。今はどうかは知らないけど、私が日本でアパートに住んでた頃は、「外国人不可」だの「水商売不可」だの「子供同伴不可」などいろんな規制があって、それが堂々と広告に書かれていた。それ自体わからなくもない。外国人は身元の引受人がいないことが多いから万が一のトラブルのときに困るとかつけようと思えばいくらでも理由はつけられる気がする。
ともあれ、そんな国から来た人間が、「こっちで人種差別された!」と怒っても…という気がする。もっと大本に立ち返ると、人種差別のない国なんてたぶん今のところこの地球上にはない気がするし。
ただ、どうせ最初から外国人お断りのつもりだったら、いっそのこと最初からそう書いていてくれればお互いに時間を無駄にしなくてすむのにとも思う。むろん、そんなことを書いたら、人種差別だなんだで違法だの何だのという騒ぎになるのは目に見えているが。
ただ、ひとつの明るい話としては、日本人は「逆差別」される可能性もあるということ。一度よい日本人を店子にとった大家さんは、汚さないわ、文句は言わないわ、家賃も滞りなく払うわと、いたく感心して、以降その店子が出て行くときに、「ぜひ別の日本人を探してきて」と懇願したりすることもあるらしい。
いや、そんなとってつけたような話じゃなくて、つい最近もそうやって日本人が住んでいたアパートが別の日本人に引き継がれたケースを知っていたりする。語学留学のホストファミリーにしてもしかりで、「日本人限定」というホストファミリーも身近に知っていたりする。要は、「捨てる神あり拾う神あり」ということなのだと思う。
かくして、数日後には契約書にサインをしまして、決戦の木曜日の翌週末に引っ越すことに。これを運がよかったというのか悪かったというのかは意見の分かれるところかもしれませんが、私達の前の家の退出期限は月曜日。
で、新しいおばあちゃん家の入居日はその前日の日曜日。つまり、日曜日と月曜日にすべてを終わらせなければいけない。よく言えば二重家賃がほとんど発生しない。悪く言えば、月曜日には仕事のある二人、日曜日にすべての荷物を動かして、家の掃除をするというのはほとんど無謀に近い。さあ、どうなる?
かくして引越しの日曜日。「引越しには一日かかるから、朝の9時半には鍵をもらいたいんですが」と新しい家の大家に頼んでおいたが、大家は9時になって、「ごめん!まだ片づけが済んでないから11時まで待って」と言ってくる。こうしてますます少ない時間がより少なくなる。
それからは…よく覚えてない。ひでかすと、手伝いに来てくれた友人と私の3人で、手当たり次第に荷物を私の車に突っ込んで、歩いても10分くらいしかかからない新しい家に運び込む。もう、時間がなくて考えるだけ時間の無駄だからと、目についたものをそのままゴミ袋に入れて捨てりゃいいのに、捨てずに車に放り込んで新居に運ぶ。それを繰り返す。
私がアイルランドにやってきたときは、当然といえば当然スーツケースひとつでやってきた。それから年々歳々荷物が加速度的に増えてゆく。引っ越すたびに荷物が増える。
今じゃ考えられないが、最初の頃の引越しなんかタクシーで荷物を一度で運びきってしまったのに、今じゃ、スーツが5着だの(数えてないからわからんけどそれくらいは確実にある)書籍に関してはカウント不能、CD・DVDも多数…と、まあ、考えられないほどの荷物に囲まれているわけ。ひでかすの荷物も入れてだけど、車で10往復以上しました。今度の引越し。
すべてに荷物を運び終わったときは、すでに夜の9時を回っていた。
そのときに撮った新しい家の写真。どこのご家庭も引っ越した直後はこんなもん…なんですかねえ。
で、荷物を新しい家に運び終わった時点で日曜日が終わってしまったというのはほとんど致命的な遅れといっていい。新居が片付いていないというのは、開き直ってしまえばそれからのんびり片付けていけばいいのだが、前の家が汚いまんまというのは非常によくない。
これまた開き直ってしまえば、前の家、あとは野となれ山となれ、テキトーに汚いまま返してしまったっていい。よほど壊したりとか、よほど壊したりしない限りデポジット(敷金)はこの国では返ってくる。…だけどさ、この辺が日本人だと笑われるのかもしれないけど、やっぱり気持ちよく返したいんですよね。きれいにして。
百歩譲って、あとは野となれ山となれ状態で返すとしても、まだ家の中はゴミだらけだし、少なくともあと1-2時間は掃除をしないといけない状態。今から掃除機をかけたりすると近所迷惑というのも事実。
やむなくひでかすと私はよく月曜日の午後、半日休暇をとりました。月曜日が特に忙しい私は上司に散々文句を言われ、いつの忙しいと嘆いているひでかすに至ってはいったいどうやって休みをひねり出したのか疑問。
私は昼の2時ごろ前の家に行き、掃除機を手始めに思いつく限りの場所の雑巾がけをして、水周りの徹底した掃除を始める。途中からひでかすも参加して家の中の徹底的な掃除を始める。
大家は夕方の6時ごろに来るといっていたので、いつものパターンからして、来るのは早くても6時半と見ていたのだが、ありがちと言おうかなんと言おうかこの日に限って大家は6時きっかしにやってきた。
大家:「まだ、終わってないの?」 私:「うーん、あと1時間」 大家:「んじゃ、ちょっと散歩に行って、1時間後にまた来るわ」
大家は1時間後に酒臭い息で帰ってきた。どこへ散歩に行ったやら(愚問)。ちなみに、私もこの日記をビール片手に更新してるから人のことは全く言えないんだけど。
大家は、家の中を見回すと三浦友和のような口調で、
大家:「時間、かかったろう」
はい。かかりましたよ。大の大人二人で半日ほど。
無論そうは言いませんでしたが、大家はいたく感心した模様。デポジットを全額返してくれたのは勿論のこと、2週間に1度くらいの割で手紙をわざわざうちまで持参してくれています。やっぱり、気分よく取引を終えるって大事なことだと痛感した次第。こういういい日本の常識は、どんどんアイルランドに持ち込むべきだと思う。もっとも、そうすることで日本人であることを悪い意味で利用されないように気をつけなきゃいけないという問題は残りますが。
というわけで、ダブリン家があるその3はこれでおしまい。おまけとして、掃除が終わったときに撮った前の家の写真をどぞ。4ベッドルーム、1バスルーム、リビングに予備室、台所に広い庭というこの家、家賃は月に1650ユーロです。
まずはこちらは主寝室。私の部屋でした。この作り付けの棚がいらないものを全部しまえるという意味で本当に便利でした。
こちらはひでかすの部屋。主寝室が8畳とすれば、こちらは6畳くらいの計算になるのかな。この部屋のやはり作り付けの棚があり、便利。
撮影に広角レンズがほしくなるこの部屋は日本的に言えば3階になる屋根裏部屋。広さは5畳くらいあるのだが、屋根が迫っている分体感的にはもっと狭く感じる。引っ越した瞬間は、この部屋もいいかと思ったが、掃除をしながらそのすごい圧迫感を感じ、「ああ、この部屋には住めないな」と感じた。
こちらに至っては、撮影に魚眼レンズがほしくなる玄関真上のボックスルーム。狭い!ですが、現在のダブリンでのハウスシェアで「シングルルーム400ユーロ」と書かれていたら、大方こんな部屋です。これより家賃が高かったり安かったりするのは、家そのものの質や、場所などで、部屋そのものは多分似たり寄ったりだと思います。
トイレです。見りゃわかると思うけど。
リビングルーム。この棚にワイングラスなどを並べていたのはよかったけど、この壁の色のセンスの悪さと、もはやコメントのしようのないソファーにいたっては論外でした。すわり心地は悪くなかったけど、このデザインはあんまりでしょ。
予備室。そして、私のお気に入りの部屋。実は棚の中は私の酒コレクションで埋まっていたというのはここだけの話です。お客さんが来たときなどに実に便利な部屋でした。
台所。おヒマな方は、拙著「指差し・アイルランド」の台所のイラストと比較してみてください。そう、あの台所は実在したのです。
はい。引っ越してからはや7週間が経ちました。ようやく、インターネットが復旧しました。7週間ですよ。7週間。この間、私とはぜんぜん関係のない電話会社同士の争いに巻き込まれて電話・インターネットがありませんでした。
最初の1週間は会社から何とかこそこそ更新をしていたのですが、だんだん忙しくなってそれもままならなくなり、そこに追い討ちをかけるように会社のファイアーウォールで掲示板の閲覧さえもができなくなり、私は素直に更新をあきらめました。楽しみにされていた方、申し訳ありませんでした。とはいえ、今日から正式に再開です。これからもよろしくお願いします。
で、メールのお返事ですが…申し訳ありませんが、対応しきれそうにありません。この2ヶ月のうちに私にメールをくださった方、迷惑メールに間違って振り分けられた…などということのない限り、すべて確実にありがたく読ませていただきました。が、お返事はちょっと無理っぽいです。催促歓迎ですので、お返事のほしい方はどうぞお申し付けください。
はい。週末スペシャルをきちんと更新します。最初の話は、中途半端になっていた「ダブリン家がある」をきちんと完結させます。
2006年11月13日(月) |
くされEircomに電話すると、こんな感じです。再現してみました。 |
さてさてさて。ただいまEircomに電話しました。前回に続いてで恐縮なのですが、この会社のダメさ加減に今一度おつきあいいただきましょう。
くされEircomに電話をするときはまず、1901に電話します。すると、機械が、しゃべり始めます。
機械:「Eircomにお電話いただきありがとうございます。この通話は無料です。よりよいカスタマーサービスのためにお客様の通話を録音させていただくことがあります。お客様のお電話を正しくおつなぎするために、いくつかの質問をさせていただきます。次の4つのうち、お客様のお電話の内容に最も近いものをおっしゃってください。『サービスについて』『すでにされているご注文について』『請求書について『電話の故障』」
ここで私たちは、屈辱的にも機械に話しかけなければいけません。これ、Voice Recognition System(音声認識装置)というらしく、1から4までの番号を選ぶ代わりに自分で言ってくれ…というわけ。どっちがいいかは意見の分かれるところだと思いますが、私には、機械に話しかけるという行為があまりにばかばかしく思えてなりません。多分、二択でプッシュホンで番号を選ぶのとこの音声認識装置で機械に話しかけるのどっちか選べと言われたら、たぶんほとんどの人はプッシュホンを選ぶんじゃないだろうか(異論のある人は掲示板までお気軽にどぞ)。
そんな文句を言っても始まらないので、機械に、「サービスについて」と言ってみます。
※機械:「それでは、お客様の電話番号を市外局番から、どうぞ」 私:「(機械的に)ゼロ、ワン、ナイン、エイト、セブン、シックス、ファイブ、フォー、スリー」(言わずもがな電話番号は架空です) 機械:「お客様の番号は、、ワン、ナイン、エイト、ファイブ、シックス、ファイブ、フォー、スリー」 私:「ちがーう」("No!") 機械:「失礼しました。それでは、もう一度、電話番号を市外局番からどうぞ」
ちなみに、この番号入力はキーパッドでもできるのですが、なぜか会社の電話はこれに非対応。機械的に機械に番号を言っている姿は客観的に見てなかなかマヌケ。
私:「(機械的に)ゼロ、ワン、ナイン、エイト、セブン、シックス、ファイブ、フォー、スリー」 機械:「お客様の番号は、ゼロ、ワン、ナイン、エイト、セブン、シックス、ファイブ、フォー、スリーですね」 わたし:「そう」
機械:「それでは、次に、お客様の顧客番号の上四桁をおっしゃってください」 私:「(同僚に)ちょっと待って、今電話中だから」 機械:「申し訳ありません。お客様のおっしゃったことがわかりません。もう一度お客様の顧客番号を…」
お前になんか何も言ってないわ。このくされ電話会社のくされ機械め。
私:「フォー、スリー、トゥー、ワン」 機械:「フォー、スリー、トゥー、ワンとおっしゃいましたか」 私:「はい」 機械:「申し訳ありませんが、お客様の顧客番号と電話番号が一致いたしません。申し訳ありませんが、もう一度、お客様の電話番号を市外局番から…」
この時点で電話を放り投げなかった私は忍耐力がある人間だと思う。読んでる読者さんもお疲れでしょうが、これをやって、かつ、活字にした私はもっと疲れました。
で、永劫回帰の罠にはまったことを感じつつ、話は上の※印に戻ります。最初からやり直し。で、顧客番号を言うと
機械:「申し訳ありませんが、お客様の顧客番号と電話番号が一致いたしません。ご安心ください。カスタマーサービスにおつなぎします」
お前ら引っ越したのを理由に勝手に顧客番号を変えたろう。さもなきゃなんで電話番号と顧客番号が一致しないんだよ。百歩譲れば、番号を変えてもいいけど、なんでそれで私が不利益をこうむらなきゃいけないんだよ。
ここからが長い長い。
機械:「お客様の電話は弊社にとって重要です。そのままお待ちください」(だったら、さっさと電話に出ろよ)
だの
機械:「請求書の再発行などはオンラインでもできます」
だの
機械:「お客様の電話は順番に対応させていただいております。そのままお待ちください」
だのいろいろなメッセージが数秒ごとに音楽と互い違いに出てくるが、人間が出てくる気配はまったくなし。この時点で受話器を上げてから10分が経過。ここまだ待たされて怒らない人は仁徳者。つまり、誰か人間が電話に出るころはイラついている。だから、コールセンターの雰囲気はあまりよくない…ということが容易に想像できるわけです。
で、それからさらに10分後、ようやく
人間:「お電話ありがとうございます。サポートのジェームスと申します」
…これ、人間か。それとも機械か…と疑いたくなるくらい長い時間待ってようやくつながったよ。あれ、そういえば、今日はMaryじゃない人が出た。珍しい。
で、一声聞いただけでこう言い切ってしまうのはいかがなものかと思うが、このJamesなる人物、賭けてもいいけど、すごく友好的な声を出して親切そうだけど、その実、テキトーなことを言ってテキトーにやろうとする人物と見た。いるんですよね。うちの会社にも。人当たりよくテキトーなことをいってお客さんには受けがいいが、その実問題は何にも解決してないってやつ。で、こんな奴が最近「優秀社員」なる表彰を受けたのでひとりで大笑いしたのです…話がそれました。
人間:「なるほど。引っ越したので再びブロードバンドに接続したいと。問題ないですよ」
このホムペの主題:「アイルランド人の言う大丈夫ほど大丈夫じゃないものはない」
ゆえに、この調子のいいJamesの大丈夫も信用できません。
人間:「接続までに2週間ほどかかります」 私:「かかりすぎ」 人間:「そうはいってもそういう手はずになっておりまして。新しいモデムをお送りするなど時間がかかりまして」 私:「だから、今まで使ってたモデムがあるからモデムはいらないって。引っ越しただけなの」 人間:「それでしたら、古いモデムを送り返していただけますか」
…話がぜんぜんかみ合ってない。
私:じゃあ、新しい契約になるのね。となると、最低契約期間はどーなるの?
人間:(一瞬の沈黙の後)「3ヶ月です」
お前、デタラメもたいがいにしろよ。別のエージェントは6ヶ月といい、さらに別のはそのようなものは再契約の場合はないといい、お前は3ヶ月という。もう何を言われても驚きません。ええどーぞ、言いたいように言ってくださいませ。
私:「で、いつ、繋がったかわかるの?」 人間:「お客様のほうで試していただいて、繋がったときからです」
おい、それをお前の会社じゃあカスタマーサービスと呼ぶのか?そんな答えを堂々と言ってもいいなら、私だって今すぐ働くことができるぞ。こんなアホどもと6週間もケンカし続けた私は自分で言うのもヘンだが偉いと思う。
さあ、インターネットはいつになったらつながるか。とりあえず、掲示板のお返事はインターネット復帰までお待ちください。メールは…怖いのでそのとき考えます(←その場しのぎ)。
2006年11月12日(日) |
更新再開プレオープン:言っても言っても言い尽くせないくされEircomの悪口から |
数年ぶりに友人とばったり再会したら、いったい何から話し始めますか。ちょっとたとえが違うかもしれませんが、でも、まあ、そんな感じです。はい。途中1回の更新を除き1か月にわたりホムペの更新を放置し続けていましたが、更新再開です。本日は、店で言えば、「プレ新装開店オープン」と言った感じでしょうか。
更新が止まっていたのは、何度でも言いますが、くされEircomのせいです。引っ越して以来このくされアホタレ情けないどうしようもない人をバカにしたとんでもない電話会社が電話回線を繋いでくれなかったからなのですが、…実はそれだけじゃあなかったりするわけです。
別の理由とは、愛用のコンピュータがぶっ壊れました。前に勤めていた会社がバブルの絶頂期に調子に乗ってコンピュータの無償配布というのをやりまして、その時に買ったコンピュータ。ちょっとスペックが低めのマシンをもらうこともできたのですが、わざわざ最新型のにアップグレードして、いくらかの金を払った記憶があります。
ウィンドウズ98セカンドエディション、128Mb、ハードディスク容量20GBとまあ、最新型のマシンをお持ちの方にはただのジョークですが、それでも今まで大きな問題もなく動いておりました。まあ、外付けのハードディスクをつけたらフリーズしまくるようになったとか、問題がなかったわけじゃあないんですが。とはいえ、新しいマシンを買うまでにはいたらなかったのです。金もないし。
で、引っ越した後に気がついたのですが、どうやら引越しの最中に衝撃を与えたか何かで、ビデオカードがお亡くなりになりまして、使用不能に。むろん修理に出すほどの価値はなし。ノートパソコンは残ったのですが、どうもあのキーボードの幅の狭さが気になって使う気にならず、もとよりくされEircomのせいでインターネットもない…というわけで、更新する気にもならなかったのです。
ところが、神はいました。偶然にもアイルランドを出て行かれる方がいてその方からコンピュータを奪いました無償でいただきました。ありがとうございます。スペックは実は私のコンピュータとほぼ同じ。98用のコンピュータに無理やりXPを乗っけて遅いことこの上ないマシンですが、どうやら日記の更新は問題なくできそうな気配。これを使って、今後は更新していきます。
この再開にあたってまず、書かなければならないことは、くされEircomがいかにアホでどうしようもなく、無責任で、デタラメで終わっているくされ会社かということです。ちょっと、信じられますか?6週間ですよ。6週間。Eircomの一度たりとも支払いの遅れたことのない(って口座自動引き落としなもんで) 優良顧客を6週間も放置したんですよ。このバカ会社は。
話が過去数回の日記で断片的になっているので、改めて書き直すと、9月の終わりごろに私は引っ越しました。で、引っ越した先の電話が、EircomではなくSmart Telecomに接続されておりまして、問題はここから始まりました。ご存知の通り、Smart TelecomはEircomに回線使用料を払えなくなり、EircomはSmart Telecomのリクエストをすべて拒絶して、挙句にSmart Telecomの回線を停止するという手段に出ました。
結果として、Smart Telecomは個人向けの電話サービスから撤退することになったわけです(現在は、法人向け電話サービスと、インターネットのプロバイダとして再出発を図ろうとしている模様)。ほんでもって、Smart TelecomはEircomに対し、うちの電話回線を明け渡すようにEircomにリクエストしたのですが、Eircomがそれを拒否。それから、長い長いケンカが始まったわけ。
私に言わせると何のロジックもないんですよね。借金のカタ(あるいはあてつけ)にSmart Telecomのリクエストを拒否する。そんで、自分とこの客(私のことね)が迷惑をこうむるというまったく意味不明な状況。これが6週間も続いたわけです。
私だって黙っていません。最初の頃は毎日電話して、スーパーバイザーを出してケンカしたりしてました。まあ、毎日電話をしていてとことん痛感させられたのですが、Eircomという会社組織のいい加減なこと。こちとら自分の電話番号や顧客番号を全部オープンにしてるのに、こいつらはリマーク(備考)すらシステムに残さない。つまり、電話するたびに一から説明しなきゃいけない。
電話は10分待ちは当たり前で繋がらない。担当者の名前を聞けば、名前を言うことすら拒否する(「下の名前は言えても上の名前は『会社の規則につき』言えません」などとほざかれたこともある。あとは、誰に聞いても女性の名前がMaryだったのはEircomの七不思議)。担当者によって言うことがまちまち。部門間の連絡がなってないから、たらいまわしにされた挙句にどこにも行き着かない。…いちいち書くのがだるくなってきたのでやめますが、とにかく「ダメな会社の典型例」ですね。あの会社。
かくして、こりゃ埒が明かんわと監督官庁にあたるComregというとこに連絡。ここが何やらつっついてくれたらしく、ようやく先週になって「Smart Telecomが占有していた(とEircomが主張する)」うちの電話回線が開放されまして、ようやく電話が繋がるということに。で、Eircomに電話すると、
担当者(ちなみに名前はMary):「問題ないですよ(←アイルランドで一番信用してはいけない言葉)。新しいご住所は?」 私:「もう10回、いや20回以上言ってるんだけど。ちゃんとリマーク読んだ?」 担当者:「わからないから聞いているのです(←逆ギレ)」
以下、やれ電話帳に電話番号を載せたいかだとか(冗談じゃない)、支払方法はどうするかだとか前のまんまでいいと言っている私を質問攻めにする。15分後…
担当者:「それでは今回の回線接続の費用は130ユーロになります」 私:「ハァ?」
キレた。Smart Telecomが回線を開放すれば費用はかからないという約束だったのになんで今になって130ユーロかかるとか言い出せるんだ?このアホタレ会社。
担当者:「はあ、『費用がかからない』とは私が言ったわけではないので。お客様の回線は12ヶ月以上使われていなかったので」
意味不明。Smart Telecomがずっと使ってたわい。
こりゃダメだと思い、Comregに電話。すると、
Comreg:「もう1回電話してみたら。別の人が出たら別のこと言われるかもよ」
…どういうアドバイスやねん。こいつらも所詮は同じ穴のムジナか。
で、翌日もう1回電話してみました。すると、今回はなぜか費用はかからないという結果に。そこにはなんの根拠もなし。強いて言えば、「アイルランドだから」なんですかねえ。Comregの対応もアイルランド的といえばそうだし、Eircomはもしかすると、別の意味でアイルランドを代表する会社なのかもしれない。一見人をナメているとしか思えないComregの助言も、実は的を得ていたと言う…もはやなんとコメントしてよいやら。
で、土曜日に、次のステップとして、インターネットに再接続を図るべくEircomに電話。土曜日は「午前9時から午後6時まで開いている」はずのサポセンに電話すると、テープで、「土日は休みでーす」とほざく。何に驚いたって、こういう事態に全く驚かないひでかすと私だと思う。
というわけで、まだ家からインターネットにはいけない状態。インターネットにちゃんと接続されて、かつ、来月の請求書が来るまでは安心できませんが、どーなりますやら。言うまでもなく、自動の口座引き落としはキャンセルして、かつ、10月分の費用に関しては一切支払い拒否をしてケンカを売る予定です。
正直言ってこれを機会に別の会社に変えたかったのですが、別の会社のいいうわさは聞かないし、なにより、新しく契約をすると、最低6ヶ月だか1年だかの契約期間があって、それが面倒なので二の足を踏んだことと、インターネット接続までに2週間程度かかること。6週間待たされた挙句にさらに2週間待たされるなんて冗談じゃないわけで。さらにSmart Telecomのようにある日突然つぶれないとも限らないというのもあり、Eircomとつきあうことにしたのですが、次はいったいどんな問題を起こしてくれるやら。とりあえず、先行き不透明ですが、更新再開です。今後ともよろしく。
2006年10月24日(火) |
未更新お詫びSP:アラン島へリベンジに行く |
まず業務連絡。
相変わらず家にはインターネットがありません。もういい加減キレてますので、別の方法でインターネットへの接続を考えてますが、どうなるかは未定。で、こうやって会社からこそこそ更新してるのですが、ここに来てさらに問題発生。
掲示板が閲覧不能サイトに見事にノミネートされました。
掲示板。見れません。お返事、書けません。
管理ができない掲示板を放置しておくのもまずいのでリンクをはずそうかとも思ったのですが、こと「よしなごと掲示板」については需要があるようなので、とりあえずこのままで行くことにしました。かくして、現状は管理不行き届き状態であることをお詫びしつつ、でも悪いのはくされ(以下略)と主張するものであります。
もし、管理者不在の隙を狙って掲示板が荒れるようであれば、やむなく利用停止としますのでご了承くださいませ。また、「お返事はいつでもいいよ」という心の広い方は、どんどんカキコしてくださいませ。ともあれ、本日はお詫びの意味も込めて通常の3回分の分量で、アラン島リベンジ編をお届けします。
アラン島。
このホムペで「あそこにだけは行くなかれ」と口角泡を飛ばし主張している場所ですが、あの記事を書いてからもう6年。書いた本人も何を書いたか忘れているあの場所へ私はリベンジに行ってきました。そう、6年も経てば、おいしかったレストランはまずくなり、まずかったレストランは淘汰されて潰れていたりもするはず。6年前のくされ島と現在をとことん比較しようと言うのが今回の目的。ともあれ、まずは、6年前に書いた記事をご覧くださいませ。
かくして、引越しの直前…だから1ヶ月くらい前のある日、思い立ってアラン島へ行ってきました。今「思い立って」と書いたけどホントに思い立ってのこと。年休を取ってぼーっとしてたら突然思い立って昼すぎにダブリンを発ったのだ。
ごく正直に書くと、その時点ではくされアラン島になぞ行くつもりはなかった。ゴルウェイにでも二泊して、遊ぼうと思っていたのだが、ゴルウェイ着いたのが午後5時。アホな私は気がついてしまった。「イニッシュモア島行きの最終のフェリーに間に合う」
で、小雨降る中をアラン島行きのフェリーが出るドーリンに向けて走る。夕方のラッシュに巻き込まれたりして、フェリー乗り場に着いたのは午後6時。
フェリー乗り場から1キロくらい離れているところには「アラン島行きフェリーフェリー駐車場一日5ユーロ」と、何もないイナカでぼったくりとしか言いようのない値段を掲げた駐車場なども通過。アラン島に着く前からすでに島がさらに観光地化されて擦れてきていることを感じさせる。
アラン島に行くフェリー会社は2社あるのだが、頭の悪いことに二社とも最終のフェリーがドーリンを出るのは午後6時半。さてどっちのフェリー会社にしようか。
(写真は帰りに撮影。行きはすでに薄暗く、雨が降っていた)
…とまあ、ほったて小屋が二軒並んでいる。左のほうが、見ての通り大きくトイレやカフェまであって(ただし倉庫化していた)見ていると人はみんなそっちに吸い込まれていく。こうなるといつも少数派でいたいと思うあまのじゃくな私は小さな方のフェリー会社を選ぶ。
フェリーは、がらがらーすかすかー(ひでかす語録より無断使用)。
テーブル席を確保してふと見ると
む、あの6年前に私を釣った「釣師」Noelオヤジは未だに観光客を釣っているらしい(しつこいけど読んでない方は6年前の記事を読んでくださいませ)。
フェリーが動き出す。海上に出ると、雨脚はますます強くなり、着く前から鬱。着いてみると、雨はさらに強くなり、来たことをとことん後悔。しかも、地元民も観光客もみんな雨は想定済みで雨を跳ね返すようなウィンドブレーカーなどを着ているが、私とお連れのMausiはそのような準備をしてない唯一のアホ観光客。
雨に濡れ惨めな気分で埠頭を歩き、港のすぐ脇にあるB&Bへ飛び込む。
このくされB&Bは入り口に「空室あり」と書いてあった。確かに書いてあった。
私:「(今晩)空き室はありますか(ちゅうかあるよね。そう書いてたんだし)」
ところがこのおばさん、私たちのみずほらしい身なりを一瞥して一瞬の間の後に
おばさん:「悪いけど、空室はないの」
よほど「じゃあ表にあった表示は何だ!」とケンカを売ろうかと思ったが、所詮これがアラン島。怒るだけ損ねというわけで、激しい雨の降りしきる中を再び外へ。
二人とも機嫌は最悪。まあ、お約束どおりといえばそれまでだけどひどい雨と強風。で、そこから2分ほど歩いた別のB&Bへ。そこにはすでに私たちとは別に2組の客が飛び込みで入っていったところ。
果たして空きがあるかと思っていると、すでに観光シーズンを過ぎてB&Bはフェリー同様がらがら・すかすからしく部屋は空いていた。
おかみさん:「一泊ひとり32ユーロ」
高い。高いよ。が、すでに骨まで濡れてしまった二人。部屋を見せてもらうことすらせずにそこに泊まることに。
このB&Bは、まさにB&B用に作られたもの。羊羹のような形の建物の中心に廊下を作り、左右に狭い部屋を割り振ったもの。合理的であることは認めるが、味も素っ気もない。私たちの部屋もベッドが部屋の半分を占拠している状況で、狭い。
で、濡れた体を温めるべくシャワーを浴びようとしたのだが、まあ、シャワーは友人が言うとこの「老犬のおしっこ」。ちょろちょろとしたお湯とも水ともつかないものがシャワーから滴る程度。体を洗うのが精一杯で体を温めるどころの騒ぎじゃない。しかも、窓のないバスルームからは湿気がまったく逃げてゆかず、トイレットペーパーなどはべとべと。なんで外に向かって窓を作らなかったのか…構造欠陥としか言いようがない。
ともあれ震えきった私は、部屋の暖房を強めようとするが部屋の暖房はすでに最強。そして、部屋は寒い。これの意味するところは、この部屋には濡れた体を温めるすべはないということ。靴下は変えたものの、濡れた靴を気持ち悪く履き、雨の中をお隣のレストランへ。そのレストランを選んだ理由は単純。B&Bから一番近かったから。
入った瞬間に、ダメダメな雰囲気が漂う。まず、テーブルクロスがビニールなところ。さらに客がほとんどいない。普段なら絶対入らないような状況ながら、外は激しい雨。これ以上濡れたくない。かくして、座る。
メニュー。
高い。高すぎる。ビニールクロスのテーブルでメインコースが20ユーロ超ってのは一体全体どういう了見なんだ?かくして、唯一安かったピザを注文。味は…うーん、可もなく不可もなく。
こうして6年前の経験をまったく生かせずに、アラン島での楽しい楽しい一日目は終了。
この日の一番の被害者。私の車の置き傘。アラン島にて殉職されました。
翌朝。
アンビリーバボーな快晴。一体全体どーしたんだ。これ。
6年前に果たせなかったレンタサイクルにて島巡りをすべく港のレンタサイクル屋へ。
チャリンコを西に向かって漕いで漕いで漕いでたどり着いたのは当然の帰結として島の西の端。
こういう写真を見ると、わかる。この写真をどっかのホムペで見たらオレ、絶対にアラン島に行きたくなる。この風景はやっぱり人を惹きつけるものがある。それは認める。
途中、Seven Sistersという観光地へ(注:イギリス南部のあそことはたぶん関係ないと思う)。…というか、観光客用のミニバスが集まっていたからその場所に気がついていって見ただけ。
そこに停まっていたミニバスの一台。
出たな。釣師Noel、ここで会ったが…覚えてない。こんな顔のオッサンだったっけ?少なくとも、稼いだ金で車を買い換えたな。
ところでこのSeven Sistersに着いて気がついたのだが、昨日の雨はとんでもないものだったらしい。
Seven Sisters冠水。
さらにSeven Sistersの先の道は…
完全冠水。通行不能。
道の左の場所はサッカーだかのグラウンドながら、完全に冠水。Seven Sisters脇の掘っ立て小屋でアランセーターを売っていたオッサンによると、昨日までまったく水などなかったのに、一晩で完全に冠水してしまったそうな。
そして断崖絶壁の南側の海岸へ。
ええ?どうよこれ?いかにも「アイルランド的なのよ」といわんばかりの息を呑む絶景。なるほど、こういう風景がある限り、アラン島を訪れる人が絶えることはなさそうだ。
島の天候の厳しさを体で表す木。自然に生えた木ではなさそう。
そして、港まで戻ってきて6年前にも来たカフェ(6年前は「コーヒーショップ」と表記)で昼食。カフェの椅子に座った瞬間に運動不足のオッサン体の全身を疲労感が駆け抜ける。今から島の反対の端に行こうと思っていたが、カフェに座った瞬間にそんな気分は完全に失せた。
カフェとスーパー。
で、島の中心の散歩。6年のうちでの変化。カフェの隣のスーパーになんとまあ
ATM登場!
さらには
ファーストフード店登場!
季節営業で、かつ、マクドナルドなどではなく、ゴルウェイに本拠地を置くスーパーマックスの小さい店というのがせめてもの救いかもしれないけど、ついにこの島にはファーストフード店が登場するまでになってしまった。ダメダメ度がますます増してしまったアラン島へおいでませ。
今回の結論:アラン島は弁当・テント持参で人と会うことさえ避ければそんなに悪くないかもしれない。ただし、天気がよければね。
そして…これ、どー考えても、リベンジというより、返り討ちだ…。
|