道標|≪過去を見つめて|あさっての方向へ≫
私の手はでかい。 以前行った両国のちゃんこ料理屋で、ブロンズ型にとった 力士の手形とそっくり同じ位の大きさで軽くショックを 受けたことがあった。たいていの女の子と比べると 確かに私の手はでかい。
「女の人って、男の人の手を見てる、っていうよね」
ふとそんなことを言われて、確かに思い当たる。 指のさりげない仕草や、手のひらの形とか大きさとか、 何の気無しに追っていることもある。 男の人はスーツや洋服で体の露出する部分が少ないので 肌が剥き身になってる手に視線が集中してしまうんじゃないかね。 顔をしげしげ見れないでしょ。 指の動きや質感に、相手の人間性を探そうとしてるのかと思う。
んで、その逆も然り、男性も女性の手を見ている訳で。
ぢっと手を見る。
散歩の時に散歩紐を絡めているので、手のひらのあちこちが 擦り切れている。ううう、みっともない…。 爪の形も悪いし、こう、色気がどうとかいうレベルの手じゃない。 頼りがいのあるお父さん的な手のひらだ。イヤー。 もっとこう、ちいちゃくて、もっちりした質感があって、 「こんなおててにさすさすされたい!!」と言われるような セクシーお手手になりたいもんだ。
彼の手と手のひらを合わせると、私よりやや大きい位で、 ぶ厚い。…これでビンタされたら痛いだろうな。 いや、されたことないけど。
好きな人のものはなんでも好きになるもんだ。
タダで映画を見せると言うので、誘いに乗って行ったら 商工会議所主催の『オペラ座の怪人』。 一度見てるけど好きな映画なのでよし! ミュージカルは大きい劇場で見るとステキさ倍増。 ただ、見れば見るほど戸田奈津子の翻訳は変だと思ったよ…。 なんだ情熱のプレイって…。ドン・ファンの場面が 最高に好きなのに超萎え!!いやー。
映画『容疑者室井慎次』の副次本、 『diary 野口江里子の日記 1983-1985』を立ち読む。 10分しないで読める内容ですが、これ、ネットのブログ読みで 十分だな。 これが公式になるのはちょっとイヤかも。 元仙台住民としては知ってる場所や名前がちらほら出てくるの 嬉しいけど、なんか、こう、違うような気が…。 室井慎次像がズレてるような感じ。 ファンフィクションとしては楽しめる内容でした。
2005年10月16日(日) |
銀杏並木のセレナーデ |
秋だ元気だオザケンだ。 小沢健二『LIFE』が手放せない。高校生の頃に 買ったアルバムだけど、今でも大好き。
本日は行楽日和。川原では芋煮会の煙が至る所で上がっていて うらやましかった。結局今年した芋煮は仙台風のみ…。
することないので霧城公園を二人で散歩した。 ナツメの実が生っていたのでもぎ取って口にしたら まだ酸っぱくて美味しくない。
彼「それ食べられるの?」 私「!子供の頃、木登りして取って食べたりしなかった?」
と彼に言ったら、「いや」という返事。そりゃそうだ、 山形とはいえ彼の住まいはまだうちの田舎よか都会だ。 ナツメの実はリンゴに似た味で、シャリシャリして美味しい。 子供の頃はうちの親戚の家の裏庭に生っているのを むしって食いまくったし、山でグミの実(レア)を見つけては 一人占めして食ったりした。山ぶどうも幼稚園の近くに 絶好のポイントがあって、こっそり一人で貪った。 ざくろの実をゲットした時はあまりの酸っぱさに もだえ苦しんだ上、服を真っ赤に汚して母に叱られた。
…こうして書くととんだ野生児だった私…。
映画『姑獲鳥の夏』で、事件の舞台となる久遠寺医院の モデルになった旧済生館本館三層楼。 映画になる前、ドンピシャここのイメージで小説読んでたので セットのモデルになったと聞いて涙が出るほど嬉しかったのだが 結局まだ観てない。観たいなあ。
何にも考えないでボゲーっと二人でぶらぶら歩く。 たまにはこういうのもいい。
帰りに本屋で週間アスキーを立ち読みしたら、面白いことが 載ってあった。大山のぶ代へのインタビュー記事だ。 かの国民的アニメ『ドラえもん』で、ジャイアンがのび太を 罵倒する「のび太のくせに生意気だ」セリフが、実は バカとかアホとかいうダイレクトな罵倒の言葉を 避けるために生み出された言葉であったということだ。 丁寧で正しい言葉を、という声優陣の心配りが、むしろ のび太そのものを否定する最大級の罵りの言葉を生み出した この事実。流石はジャイアン。
帝国のマーチ(ダース・ベイダーのテーマ) ウクレレバージョンですが、ものすご弱そうです。ゆる。 通称が「やる気のないダースベイダーのテーマ」て。
姉がテレビに出ていた。 母が親戚中にそのことを電話で話しているのを聞き、萎える。 友達から「金ちゃん(仮名)のお姉ちゃんがテレビに 出ているよ!」とリアルタイムで電話あり。恐るべし国営放送。
2005年10月13日(木) |
遠くに見ゆるは監視員 |
帰りにスーパー寄ったら、入り口のそばに隠れるように 立つ、長身の男性。隠されるように壁に追い詰められているのは 老人男性だった。
…これが噂の万引きGメン…。
途切れ途切れに聞こえてくる会話はテレビに出てくる正にそれ。 老人ゆえ哀れがましさを誘うが、犯罪に老いも若きもない。 Gメンの手にはペットボトルのレモンティ。 買ったばかりのロト6を手にそっと老人を見送る。
大学時代、とびきりキレイな女の子が 学内生協で万引きするのがいかに簡単かを嬉しそうに 力説してくれて、唖然としたことがある。 友達の友達で、たまたま一緒に食事を取っただけの関係だったが 私は激怒した。こちとら金の無い財布からパン一個買うのに どんだけ苦労してると思っとるんじゃいボゲエ!と ハアハアして「そんなことしていい訳ないでしょ? 泥棒だよ、泥棒!」と即刻止める事を力説したが こちらの意向が全く伝わらず、
「泥棒なんて…そんなオーバーなものじゃないよ」
とニッコリ照れ笑いアハー。泥棒に大も小もねえよヽ(`Д´)ノウワァァン!! 微笑む彼女の瞳には、罪の意識が微塵も感じられなかった。 お前なんか実録犯罪24時だ!!キー!!
今日の夕飯はカレーだった。 お母さんの子供に生まれてよかったと、こんな日はつくづく思う。 旨すぎて死んじゃうよママ。
>なおべえ(※注・こけもも甥)が、 >食パンマンのお姉ちゃんを描けという。 >適当に、髪の毛をのばして、リボンとつけて、ひげをつけてやったら怒った。 >どうしたらいいのだ・・・。
姉がブログで嘆いていたので、2、3分でそれらしい絵を描いてみた。
似ない。 うろ覚えに食パン女性らしいものを描いたのだが、どうか。 手に持ってるのはバター付きのバターナイフ。 あれで塗るんですよ。ぬらぬらと。
…甥は中途半端に喜んでくれたようだ。 カッとなってやった。今は反省している。
昨日の日記における『昔の彼との写真の処理』について 色んな意見を頂戴したので何点か紹介します。
1.彼氏に返す 流石にきまずいだろ。
2.燃やす・捨てる 写真なんかは姿が写っているだけに抵抗が…(呪ってるみたいで…)
3.本にする いや、ここまでしなくても。
何でもかの安達裕美ちゃんも、元カレこと黒田アーサーとの 写真の処分に困っているそうです。いえーい同レベル! でも彼氏が黒田アーサーだったことで既に女として負けています。 浅はかだったわ、ごめん裕美。 写真の処分はアーサーに免じて当分保留だ。とほほ。
今でこそあまり機会がないからなのだが、 大学の頃は一ヶ月に一本は36枚撮りのフィルムを 現像に出していた。 その結果。 昨日の掃除で出てきた山のような当時の写真。 そこには、昔の彼と写っている写真や かぎりなくデブだった頃の私の写真が写っている。
捨ててしまいたい、むしろ自分の恥ずかしい写真など 燃やしてしまいたい衝動にかられるのだが、 小心者の私はそれができないでいる。 たまにアルバムを開いてはぎゃあとかうげえとか 悶絶しながら、それでも目がそらせない。
私はこの頃の自分が好きだった。 今より化粧がへたくそでも、股ズレができるほど太っていても、 美容室選びを失敗しておばはんパーマであっても、 ピッチピチの服で更にデブ感割り増しドンであっても、 楽しかったあの頃の私を否定はしたくない。 あの頃好きで好きでたまらなかった恋人の写真を 残しているのも未練からくるものではなく、 生活の一部だった彼を切り離して学生時代を思い出すことが できなくなっているからだ。
昔の彼との思い出とか、みんなは捨てたりするんだろうか。
今の彼が知ったら、きっと嫌な気分になるだろう。 私がその立場だったら間違いなく怒るし、ブチ切れる。 いつかは処分しなきゃいけないんだろうか。 それはそれでなんか悲しい。
たまりにたまった部屋のゴミをかたすべく、 朝から掃除機と共に四苦八苦。 一日かけてキレイになった部屋でのんびりくつろいで 雑誌を読んだりベッドでごろごろしたりした。
折角キレイになった部屋なのに 階下で焼いてた秋刀魚の煙がダイレクトに 部屋に流れ込んでいて臭い。うおお、ママン!換気扇回せ!!
本屋で調べものをしていたら、ヘンリー・ダーガーの画集を見つけた。 あまり日本では高名な作家ではないが、あのアナ・スイも 熱狂的なファンだというマニアック作家の一人。ヤダー。 一度見たら嫌でも脳裏に焼きついてしまう作品だ。
ちんこのついた美少女軍団が、オトナ帝国の不条理な暴力に晒されつつも やたらとでかい植物に囲まれた非現実の世界で健気な 殺し合いをするという、『非現実の王国で』。 グロテスクな場面も多く、前のページでアハハウフフと 浮かれている子供が、次のページでグチャグチャに八つ裂きに されているのも当たり前の世界だ。 万人不向けというか、拒否反応を示す人もいると思うし、 実際私は気持ち悪くて購入する気にはならない。 (意外にグロいの苦手なの☆)
だが特筆すべきは、この作者のダーガーが19の歳から約60年間 毎日毎日この作品を、自分のためだけにウハウハと描き続けて 誰に発表することもなく、ひっそりと死んでいったことだ。 かのみうらじゅんが日々収集しているエロスクラップの匂いがする。 敵も味方もグダグダに死んでいるのだが、ダーガー爺さんは 敵側味方側で何人死んだかとか、きちんと把握していたらしい。 その思い入れと、どんだけこの世界にどっぷり浸かっていたか感が わかるちょっとイヤンなエピソードだ。
ダーガーによるダーガーのためだけのトンデモ世界が 後世の人々に高く評価されている、この事実。 美少女大好き爺さんの妄想世界。いやー、本人さぞかし 草葉の陰で嫌がってるんだろうなー。 しかも映画まで作成中だってよ。どこまでもかわいそうな爺さん。
東北芸術工科大学の学園祭に行って来た。 相変わらずステキなキャンパス。学生作品堪能して帰って来た。 溢れる才能。芸術センスゼロの私にはひどくうらやましい。
コンタクトを外すのに二時間もかけた馬鹿は私です。 白めにハードレンズが吸い付いて離れない。 よくあることだったけど、どうしようもないくらい 食い込んでて何をどう足掻いても無駄無駄無駄無駄アッ!
夜中、洗面台前で泣きそうになった。実際泣いた。 もどかしくて苦しくてまるで恋です。じたばたしてたら ようやく取れた。
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