読書日記

2002年08月12日(月) 茅田砂胡『神々の憂鬱(暁の天使たち2)』(中央公論社2002/07/25)を読了。

茅田砂胡『神々の憂鬱(暁の天使たち2)』(中央公論社2002/07/25)を読了。
どんな展開になるのか楽しみだったが、今回は過去の整理と次回へのつなぎにすぎなかった。945円も出しているのに11月まで待たねばならない。
シリーズものの嫌なところはこういうところだ。

齋藤孝氏の著書の影響で『スラムダンク』を読んでいる。8巻まで来た。結局30巻全部読むことになるのだ。残り22冊誰かポンとくれないだろうか。

『ピンポン』は既に読んでいたのでよかった、よかった。

齋藤孝『「できる人」はどこがちがうのか』(ちくま新書)を拾い読みしていたら、「卓球」という言葉が目に飛び込んできたので錯覚かと思いつつその当たりを熟読して確認。54ページから60ページまでは元「卓球」選手の話題だった。齋藤孝、恐るべし。

北杜夫の兄上でいらっしゃる斎藤茂太氏の『頭は刺激しないと鈍くなる(脳細胞がどんどん動き出す刺激法』(青春文庫1994/09/15)を拾い読み。
脳のためにしてはいけないことの第1番目に休日に家でごろごろしないことが来ている。最近そういうごろごろしていたいという願望が結構強い。要注意だ。
実際にゴロゴロしていなくても願望があるだけでも相当脳が老化してきているそうだあ。
テレビ『ランチの女王』を見る。テレビを見るのも老化につながるそうだ。



2002年08月10日(土) 茅田砂胡『スカーレット・ウイザード外伝』(中央公論社2001/11/25)を読む。

茅田砂胡『スカーレット・ウイザード外伝』(中央公論社2001/11/25)を読む。
『暁の天使たち』の前にこれが出ていたのを知らなかった。
あとがきにあるように「エピローグ・アンド・プロローグ」の巻であった。
リィがジャスミンの生まれ変わりでなんとかかんとかでとかあれこれ想像していた自分がバカ。
リィとルウに加えて生まれ変わった殺人機械三人衆が登場して、ケリーとジャスミンのいない未来世界で何をするのか。
『デルフィニア戦記』十八巻と『スカーレット・ウイザード』六巻、合計二十四巻に足すところの『暁の天使たち』二巻(今のところ、今日二巻目を入手)で現在二十六巻の大河小説が進行中。
まさか『桐原家の人々』にまでつながる?
無国籍漫画風荒唐無稽ファンタジィ増殖中である。

今日ははるばる丸善ラガール店に出かけた。行くたびに縮小していたノヴェルスの棚が見つからず店員さんに尋ねたら「なくなりました」とのこと。
『神々の憂鬱(暁の天使たち2)』(中央公論社2002/07/25)は別の本屋さんで買うことになった。
齋藤孝著のちくま新書二冊は丸善で購入でこれはめでたい。



2002年08月09日(金) 齋藤孝『スラムダンクを読み返せ!!(仲間がいるからパワーが出せる)』(パラダイム2000/11/09)を読む。

齋藤孝『スラムダンクを読み返せ!!(仲間がいるからパワーが出せる)』(パラダイム2000/11/09)を読む。
アイデンティティを話題にしながら仲間とは「お互いのアイデンティティを磨き合う」関係だと主張する筆者の意見は新しいだけでなく、核心を衝いている。
僅か110ペ−ジの薄い本は筆者のエッセンスを濃厚に伝えている。
『子どもに伝えたい<三つの力>(生きる力を鍛える)』(NHKブックス2001/11/20)の親本の一冊と言える重要な作品だ。

茅田砂胡『暁の天使たち』(中央公論社2002/03/25)を一気に読み果たす。
『デルフィニア戦記』と『スカーレット・ウイザード』の続編。いつものように筆者はあとがきでおおぼけでどうにもならない人だが、登場人物たちが相変わらずの活躍(?)でそれはどうにも隠しようがない。
冒頭しばらくは話が掴めず多少混乱するのもいつもの通り。
我慢していると『デルフィニア戦記』の危険人物が四人ほど『スカーレット・ウイザード』から約五〇年後ほど過ぎた時代に転移して来ていることが分かってくる。
話の筋はやはり荒唐無稽。細かいことは気にしない天才にしか書けないようなもの。
アクションの場面もいつも通りうまい。

黒崎裕一郎『はぐれ柳生殺人剣』(徳間文庫2002/04/15)を44ページまで読んでみた。
解説の菊池仁氏が破格の推薦文を書いているので読んでみる気になった。漢語の使い方と剣戟場面が印象に残った。

青山光二『極道者(アウトロー小説集)』(ちくま文庫2002/3/6)と齋藤孝『声に出して読みたい日本語』(草思社2001/09/18)を入手。
齋藤孝氏のちくま新書を探したが近くの本屋さんにはなし。文春新書は結構あったが意味がなし。



2002年08月07日(水) 茅田砂胡『スカーレット・ウイザード』全5巻(中央公論社1999/07/25〜2001/04/06)を一気に読む。

茅田砂胡『スカーレット・ウイザード』全5巻(中央公論社1999/07/25〜2001/04/06)を一気に読む。
前作の『デルフィニア戦記』を思い出す。奇想天外常識破りの主人公にそこの全世界が振り回される設定は同じ。SFであるにしてもやっていることは『デルフィニア戦記』そのもので今回はたまたま3分の1以下の長さで終わっただけ。最後の辻褄合わせはいつ思いついたのかという疑問がどうしても浮かんでくる。もっと壮大な辻褄合わせも計画しているとすると作者ははり日本人離れした天才なのだ。
可愛らしいイラストのせいでコミック的なイメージがつきまとうのはむしろ損であの『銀河英雄伝』と肩を並べる面白さ。

我孫子武丸・牧野修・田中啓文『三人のゴーストハンター(国枝特殊警備ファイル)』(集英社2001/05/30)はゆるゆると読んだ。
全十二編からなる連作集。競作なので三人三様の特色が出ている異色作と言うべきか。共通の設定で自由に遊んでいる風だが、短編としての枠内での完成度がいずれも高い。
三人とも確かな腕前を持っていることを証明した画期的企画。

若桜木虔『プロ作家養成塾(小説の書き方すべて教えます)』(ベスト新書2002/04/01)を一気読み。
前作の『作家養成講座』を面白く読んだのでまた買ってみた。
この著者の文章力と構成力は確かで内容がわかりやくすいすい読める。実際の小説の方はあまり読む気が起きないのも不思議だが、この「作家養成もの」は作家の裏側がわかるので有意義な感じもして熟読している。
解説が鈴木輝一郎氏で短いがこちらも本気で読ませる。

佐野眞一『旅する巨人(渋沢敬三と宮本常一)』(文藝春秋1996/11/30)をやっと読み上げる。
渋沢敬三のことに興味がわかないせいかその話題になると読書ペースがぐっと落ちるので一気には読めなかった。宮本常一の部分はすっと頭に入ってくるので終盤は調子よく読めた。そろそろと続編の『宮本常一が見た日本』を読み始めている。
宮本常一の文章も読んでみたい。

齋藤孝『子どもに伝えたい<三つの力>(生きる力を鍛える)』(NHKブックス2001/11/20)は「当たり」
近所の本屋さんは大量の雑誌・大量のコミックス・そこそこの文庫本・少量の単行本プラスαで「本との出会い」は経験しにくい。昔の文房具屋を兼ねる薄暗い小さな本屋でもなにかしらの「出会い」はあった。今は店内は明るいがよく売れているような本しか揃えていないからないものはない。どこの本屋も同じような「品揃え」だからどこに行ってもないものはない。
多少図書館に頼るのも仕方がない。
「出会い」を求めるには本の数が多過ぎるが。
先だって市立の上のランクの図書館で日垣隆『学問のヒント』を借りようとしたが、蔵書になかった。このランクの図書館なら講談社現代新書はすべてそろっているはずというのは幻想だった。隣の市の図書館にあることはつきとめてくれたのは流石だったが、ちょっと失望した。
それにしても『学問のヒント』は見つからなかった。近在の本屋さん、古本屋さん、新古書店、図書館など出来うる限りのことはしたが、まったく存在していなかった。普通これだけ(自分でそう思う「これだけ」)探していると天の配剤かひょっとした感じで見つけることがあるのにこの本だけは「皆無」だった。
忘れた頃に見つかるという法則も当てはまらなかった。
そして、反則だなと思いつつ上位図書館に頼ったらそこにもないと分かった時は複雑な心境だった。
さて、齋藤孝氏は最近『声に出して読みたい日本語』がベストセラーになっている。そういう著者にはあまり近づかない傾向が自分にはあるのでしばらく縁がなかった。
最近、苅谷剛彦『教育改革の幻想』(ちくま新書)を読んだせいかもしれない。
住んでいる街から百七十キロほど離れた本屋さんで何気なく手にとって(こういう本はわが街には置いていない)目次を見て惑わされてしまった。
具体的で話の展開がよさそうだ。
10分程迷って決めた。
読んだ。
読みやすい。やはり具体的で実践がある。
ベストセラーになった著書があることによって食わず嫌いや誤解、偏見があるかもしれないが、この著者がやっていることは面白そうだし、やってみたくなるところがある。
なによりも考えていることが独創的な気がする。検証は出来ないが「本物」の実践研究家(こんな言葉はないか)として認めておきたい。
一種の文化的総合格闘家。
他の著書も読んでみたくなった。

牧野修『傀儡后』(早川書房)ちょっと脇にどけてある。
この新しいシリーズの読破は楽しそうなので忘れないようにしよう。

高橋英夫『友情の文学誌』(岩波新書)の「漱石と子規」の章を読了。感心まではゆかず。

小松成美『ビートルズが愛した女(アストリット・Kの存在)』(幻冬舎文庫)を42頁まで読んでみた。
スチュアート・サトクリフの存在を初めて知った。昔、もっとビートルズが好きだった時には知っていた事柄かもしれないが。


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