2003年02月22日(土) |
NHK「課外授業ようこそ先輩」制作グループ+KTC中央出版[編]『見城徹 編集者 魂の戦士』(KTC中央出版) |
NHK「課外授業ようこそ先輩」制作グループ+KTC中央出版[編]『見城徹 編集者 魂の戦士』(KTC中央出版1400円2001年12月27日初版第1刷発行p204)
題名の通り、今を最も勢いのある編集者の核心を最も単純明快な方法で紹介した本。 この編集者に小学校で「編集の授業」をやらせるとは!また本人も引き受けるとは!驚きの出来事から生まれた一冊としかいいようがない。 感動と愛情がなければ著者に本気でものを言うことはできない。 見城徹の姿勢が小学生とのやりとりを通して明らかになる。
2003年02月21日(金) |
永江明『不良のための読書術』(ちくま文庫) |
永江明『不良のための読書術』(ちくま文庫620円2000年5月10日第1刷発行p287)
ゴダール式読書法のススメと題して「本を最後まで読むのはアホである」「おもしろい本は他にある」「おもしろくても、途中でやめる」などと生真面目な読書法をやめて不真面目でもかまわないと筆者は説く。 今は一日1冊読まねばならないとか、読み始めたら最後まで読み通さなければならないとかいったことをごり押しする人はいないので、もう当たり前のことになっている部分もあるが、あれやこれやそれこそ結構生真面目に主張する筆者が面白く感じられる。 津野海太郎さんと同様に目配りが広く、視点がしっかりしているので意外に有益な本である。
2003年02月20日(木) |
森真沙子『快楽殿』(徳間書店) |
森真沙子『快楽殿』(徳間書店800円2001年11月30日初刷P239)
古本屋、古書、戦時の秘話、伝説の雑誌、奇譚、インターネットなどの言葉に惹かれて読んでみたが、随所に光はあるもののいま一つ。 主人公が、盛岡にあるオンライン書店「書肆ロルカ」の店主という設定につられてしまいました。 残念ながら、おすすめの本にはなりません。
2003年02月19日(水) |
永江朗『消えた本、残る本』(編書房) |
永江朗『消えた本、残る本』(編書房1600円2001年2月10日初版第1刷発行p250)
この著者の本は勘所が明解なのでいつも面白い。分かりやすいだけでなく楽しく読めるのはなんでだろう。紹介にとどまらず著者の批評意識が感じ取れるからだろうか。 評された多くの本の中でちょっと気になったのは、『リストラと能力主義』(森永卓郎、講談社現代新書)で、「日本のリストラは、(中略)実は会社優先を残したまま能力主義を導入するというとねでもない方向に向かっているという。」(p105)と紹介している。 以下、目次の紹介 第一章 消える本、残る本(本のありがたみが減っている、本の贋金化、残る本とは) 第二章 どうしてこの本は売れたのかーベストセラーを解読する 第三章インタビュー 永江朗が語る<書評について> 第四章うわさの個性は書店。第五章フリーライターという仕事 あとがき 、という具合で、具体的に目配りが利いている。
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