ヤグネットの毎日
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2006年11月02日(木) 府市政要求懇談会

11月に入りました。来年のいっせい地方選挙まで、わずか4ヶ月となりました。
 
 宣伝、訪問、要求活動など、すべてを急ピッチでテンポをあげていこうと、昨日の午前中は、いいだ薫市会議員とともに、寺田西地域を宣伝。
 僕は、無駄な大型プロジェクトへの税金投入をやめるべきだ。城陽市では、産科がなくなってしまった。それくらい、少子化が急激に進んでいるのだから、子どもの医療費を小学校入学前までの無料化を、対象年齢を引き上げて小学校卒業までにする、そういう方向に税金を使うべきだ。この声をご一緒にあげましょう!と訴えました。

 夜は、党城陽市会議員団主催の「予算要求懇談会」。


冒頭に、僕のほうから府政報告をさせていただきました。10分間という限られた時間でしたので、ポイント的なお話だけになりましたが、僕自身が一番いいたかったこととして、「伏見・親子心中事件」を具体的に語り、京都府政が「福祉を壊し、福祉で人を殺すような」冷たいものになってはいけない。そのことを訴えさせていただきました。

 「伏見・親子心中事件」について、語った部分のみ掲載しておきます。


 今年の2月1日に桂川の河川敷で、54歳の息子さんが86歳のお母さんの首を絞めて殺した。そして自分の首を包丁で突いて自殺をはかったけども、死にきれなかった。この事件の裁判の判決が、7月21日に下されました。翌日の「京都新聞」が詳しく報じています。
 裁判のなかで経過が詳しく明らかにされていますが、私は、涙なしにはこの経過を聞けませんでした。

 この息子さんはもともと友禅職人。西陣といっしょで仕事がなく会社を辞めざるを得なくなり、派遣労働をしていた。ところがお母さんの痴呆が激しくなって、仕事を続けられない。介護と仕事が両立できるところを探すということで、職安にも何回も行ったけども見つからない。そういうなかで生活保護なんとかならないか、ということで3回、福祉事務所に行ったけども「仕事を探しなさい」と拒否をされて、お母さんを、特養にあずけることもできなかった。


 そしてとうとう失業保険も切れて、家賃も払えない。こういう状態になって1月31日に、車椅子にお母さんを乗せて新京極から京都市内の思い出のコースをずっと歩いて、最後は桂川の河川敷でお母さんに「もうあかん、お金がなくなった。これが終わりや」と言った。そしたらお母さんは「そうか。あかんか。お前といっしょやで。」こういって、息子の頭を抱えて額と額をあわせて親子の話をしたそうです。そして最後は息子さんが首を絞めざるをえなかった。


 この裁判で、判決を下したのち、裁判長は、こう述べています。

「結果は重大だが、行政からの援助を受けられず、愛する母親を殺めた被告の苦しみや絶望感は言葉では尽くせない。日本の生活保護行政のあり方が問われていると言っても過言ではない。そして介護にからんだ心中事件が続き、何がこれら悲しい事件を起こすのかと考えている。行政のあり方を再度考える余地があるのではないか」――こういう指摘をしました。

 まさにこの息子さんが生活保護を受けられていたら、お母さんが特別養護老人ホームに入ることができていたらこんな悲しい事件は起こらなかっただろうと思うんです。いま政治や政党、政治家に問われているのは、こうした人たちに手を差しのべてくらしを支えていく。そして福祉を支えていく。
 これがいま何よりも大切なことではないでしょうか?

 ところがどうでしょう?

 事態は、あべこべです。介護保険が改悪されました。この介護保険の改悪で大変なことが起こっています。介護度1以下の人は、いままで電動ベッドや電動車椅子で、自分で起きあがる、そして家の中
の用事ができる、外出をすることもできた。ところが介護度1以下は、10月1日から電動ベッドも電動車椅子も取り上げることになりました。いま、レンタル業者の倉庫は、ベッドや車椅子であふれかえっているのです。さらに、こうしたベッドの利用料も、介護保険なら一ヶ月1500円の負担で使えたものが、全額自己負担へ、なんと10倍もの15000円もださなければならない。寝たきりのお年よりを、意図的につくりだしていわれても仕方ありません。
 こんな改悪を強行したのが、自民党、公明党、民主党です。

 国会だけの話ではありません。
 こうした、ベッドや車椅子の「貸しはがし」という異常事態を緊急に解決するために、日本共産党府会議員団は、「こういうやり方は中止すべきだ」と議会で提案をしました。そしたらこの意見書に、自民党、公明党、民主党が反対して、つぶしてしまいました。


 そして負担増の問題では、府議会でこんな議論がありました。年金者組合の方から「この負担増を中止してほしい。住民税が上がりすぎている。介護保険料も上がった。国保料も払えない」――こういう請願がでました。
 このときに自民党の議員が「いまの年金生活で十分やって、いけるんだ。生活が苦しいと言う方がおかしい。貯金をしている人だっているではないか」と暴言をはく始末です。

 冷たい福祉行政によって、人の命が危険にさらされているときに、肝心の議会では、自民、公明、民主のオール与党によって、願いがふみつぶされています。

 これが、京都府議会の実態です。こうした住民の現実と思いからかけはなれた府議会を、この城陽から変えていこうではありませんか。私は、そのために全力でがんばります。


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