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2006年03月03日(金) 忘れるという機能

 「忘れる」っていうことって一つの能力だと思うんだ。人に与えれらた素敵な機能。忘れてしまった悲しさっていうのもあるんだとは思うんだけど、嫌な事を忘れてしまったことで次へ向かえるような気がする。素敵な出来事を忘れてしまったことでまた初めてような気持ちになれるような気がする。

 忘れられずに記憶のデータベースに残された思い出っていうのはきっと二度と体験できないから記憶さているんだとも思う。それにしても思い出というデータは修正されたり部分的に削除されたりして、どうしたってオリジナルでの記憶としてデータベースに保存されたりしないんだろう。きっと悲しすぎることは自然に脚色され、捻じ曲げられる。いや捻じ曲げている。たぶんそうしないと向かえないからなのかもしれない。

 過去があるから今がある。それは当たり前のことで、過去の恋を否定して今の恋がベストなんて思ってる人はきっと幸せにはなれないような気がするんだ。それがあったから今がある。たとえいつかの恋が愚かさや儚さに包まれていたとしても、それはそれで良かった思えること。良かった思えるデータがしっかり記憶されてる人が幸せになるんじゃないのかな。

 人は強いが壊れやすい。人の記憶の最大の欠点が自らバックアップ機能を持ってないということ。ただバックアップはしっかりあって、例えば友達もその一つ、「あのとき、あぁだったじゃん」って言ってくれただけで一気に記憶が復活する。あれは不思議だね。一つの回路が繋がったら、すべてを思い出すんだ。そうして記憶のデータベースは拡張していくんだろうね。そういう意味では、人は忘れるという機能を持っている一方で人の記憶容量は無限だ。


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   CHAGEandASKA 『WALK』


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