いっそのこと明日僕の命が終わってしまえばいいのに。 事故でも殺人でもいいから。 そうすれば何も見なくてすむ。 騒音も聞かなくてすむ。 逃げだってわかってるけど。 逃げたくて仕方がない。
僕は何も知らないから。 先生のなり方も、先生でいる方法も。 どうして僕は先生になった? 確かに誰かに何かを教えることが出来るのは嬉しい。 僕の知識が誰かの役に立つのは嬉しい。
でも僕は生徒を甘やかしているだけだから。 生徒は甘やかされれば嬉しいから、僕のことをいい先生なんていうけれど。 でも本当は違う。 僕は誰にも近寄って欲しくないだけ。 本当は生徒のことを真剣に考えていない。 僕に近寄って欲しくないから。 だから優しいフリをしているんだよ。 あの人はそれがわかったんだね。 だから僕に「生徒を甘やかすのはやめれば?」って言ったんでしょう? 「俺たちに話す声と生徒と会話する声が全然違う」んだって。 僕自覚してなかったよ。 気付く人は気づくんだね。
どうやって僕の持っている知識を生徒に伝えればいい? そもそも僕は生徒が欲しがるような知識を持ってる? 僕の知識は生徒の役に立つ? 僕は先生でいていいの? でも今更悩んでも遅いことだよね。
あぁ、本当に明日僕の世界が終わってしまえばいいのに。 そうすれば僕はカミサマの元にいけて、楽になれるね。 カミサマ、僕は本当にあなたを愛しているのかがわからなくなってきたよ。 僕はカミサマを逃げる場所にしているの? 僕はカミサマを愛していないの? 僕はどうすればいいの?
誰か僕をさらってくれればいいのに。 ココから攫って閉じ込めておいてくれればいいのに。 何も考えないようにしてくれればいいのに。
僕が本当にしたいことって何? 僕の本当に大切なものって何? 僕の本当に好きな人って誰?
僕ってやっぱり馬鹿で愚かな臆病者だよね。 それが解っていても、治す気がないっていうから救う気にもなれないんだよ、きっと。
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