街の中が、異常なまでに観光客であふれかえっている。 夏休みだって、五月の連休だってこれほどではなかった。
物見遊山というのは、結構恥ずかしいのである。 きょろきょろしたり、ウロウロしたりして、非日常感満載の感じが、 その場所で日常を過ごすものにとっては、洗練されてない感じに映るのだ。
物見遊山者は、原宿にいようが、信州にいようが同等に恥ずかしい。
絶対それは不要だと思う、という変な土産物を購入したり、 普段は誰も入らない、小麦粉ばかりの蕎麦屋が行列だったりする。
そんな恥ずかしさに巻き込まれたくないという動機かは知らないけれど、 京都の一見さんお断りといういけずな態度も分からなくもない。
そうかといって、この土地の観光業に携わる人々のサービスの悪さを 認めるわけでもない。
その点、沖縄というのは凄い。 海の向こうから来るものはよいもの、という精神性と相俟って、 外来者に対するホスピタリティが完成されている。
内面に抱えている複雑さを微塵たりとも外に出さないし、 郷土に対する誇りをウェルカムに置き換えることができる。
2004年09月22日(水) 先達はあらまほしきかな
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