快賊日記「funnyface」

2007年08月13日(月) 夢の途中で

すれ違うその姿に何を思うだろう。
まだあどけなさの残る横顔。
真夏の太陽にキラキラ輝く艶やかな黒髪。
憧れるように目を細める。
まだ年月を味方につけれない私は、少しだけ
急くような気持ちになる。
あの頃は、思い出す記憶は遠いのに
気持ちはまだ離れられなくて。
だけどそんな私とすれ違うあの人は、
一瞬だけ目が合う時に何を思っただろう。
腰を伸ばし空を仰ぎ、一つため息をつき
また緩やかに歩を進める。
チラリと目に入った若い姿をどう思うのだろう。
人はいつの日か命を終える。
老いに気持ちが追いついた時、それもまた
若かりし頃の甘い痛みと知るのだろうか。
長くも短くもある人生。激しく懸命に生き、
いつしか切なさだけを残す夢のような道。
私はまだ、夢の途中。


 < 過去  INDEX  未来 >


快賊船 [HOMEPAGE]

My追加