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2003年10月04日(土) ワンダフルライフ II


なんだかもう、ずいぶん昔の話のようだ。

―――

8月。

前回書いた、7月の長期連休から2週間後。
僕はまた、9日間の連休を貰った。

せっかくなので、田舎に帰ることにした。

―――

付き合って一年半になる女の子も、連れてくことにした。

まわりはいろいろ言うけれど、僕はただ、生まれ育った町を見てもらいたかった。

それだけ。

―――

大好きなひとに、大好きなひとたちを紹介する。
みんな、好きになってくれたみたい。
よかった、よかった。

両親は、「いいかげんなことはしてくれるなよ」と心配顔だけど。
大丈夫。
あなたたちの息子は思うほどいいかげんではないのです。
抜けたところもあるけれど。

―――

連休後半。

ひと足先に帰る彼女を見送ったあと、
僕と仲間は あてのないドライヴに出掛けた。

住む場所も環境も違って、ひとりだったり、ふたりだったり、もうすぐ三人になったり。

「もう昔みたいにバカできなくなってくるからね」
そう言われるのが悔しくて、
『そんなのは一般論で、僕らにはあてはまらないのさ!』
口に出すより行動でそれを確かめたかった。

男4人。
トランクにちょっとの着替えと、ギター3本、ウクレレ1本。

なんとなく、行き先を富良野に決めた。
たいてい僕らの物語の真ん中だったり、端っこにかかっていたりする。
でもまあ、なんとなく。

どこかでひとつ、歌をうたおう。
せっかくだから外でうたおう。
野良演奏だ!

…結局、天気に嫌われて それは出来なかったんだけど。
それでも車中やら室内やらで うたいまくった。

泊まったペンションの部屋は、まるでそんな僕らのためのような、本館とは隔離された列車の車両を改造したバンガロー。
大丈夫。
外に音は漏れていない。
それをいいことに、夜中まで騒いだ。

大丈夫。
僕らも、だいじょうぶ。



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