そんな青年の胸の内などお構いなしに、ティオは小声で傍らのルウファに問い掛ける。「さっき言ってたのってこいつ等のことか?」「そ」 彼女は一音だけでそれを肯定した。 少年は改めて老王とカサネを見、そして『影王』を見つめた。「何か訊きたそうだなティオ・ホージュ。建国祭サービスだ。俺に答えられることなら答えてやろう」 『第一王国』の国王と寸分違わぬ姿を持ち、またこの国の『護り』であるという存在は、にやりと口の端を釣り上げた。