2006年10月15日(日) |
夜のピクニック/恩田 陸 |
■夜のピクニック/恩田 陸
80kmに渡る歩行祭の間に 主人公が変わっていく姿を描いた作品。 というのがメインの話。
ただ、そこよりも、 高校時代にこういうこと話してたなぁ、とか こういう感覚だったなあ、と しみじみ感じてました。 (勧められた言葉そのままだな、これ)
自分では高校のときから考え方とか あんまり変わってないと思っているけれど この作品を読むと、なんだかんだと 大人になってるのかも、とか思ったり。
2006年10月09日(月) |
めぐり逢い/十八の夏/青空感傷ツアー/イッツオンリートーク |
■めぐり逢い/結城信孝編 恋愛小説のアンソロジー。 全体を通して読むと、暖かくなるような物語。 最初と最後が暖かいのでそう感じるんだけど、 間に入ってる物語は割と切ない物語も。
■十八の夏/光原百合 淡々とした物語から、暗い物語まで の短編集。 どの作品も再生って印象がある。 個人的にはささやかな奇跡とイノセントデイズがお気に入り。
■青空感傷ツアー/柴崎友香 ごめんなさい、あんまり。 一作目のきょうのできごとがあまりに好きだからかも。
■イッツオンリートーク/絲山秋子 二つの物語が入っていて、二つ目の物語がお気に入り。
乗馬中にアクシデントで乗っていた馬が・・・という主人公が また歩き出していく物語。 一見いい人も、裏では、とか 最初から期待していなかった人にも、 気がついたら期待し始めているとか、 そういう微妙なところをついてます。
でも、途中から出てくる主人公と一緒に乗馬をしていたけれど、 今ではケーキ屋で働いているという篤がいいです。 まっすぐな人への描き方がいいなあ。
2006年06月19日(月) |
聖域/夏休み。/天使はモップを持って/透きとおった糸をのばして/贋作師 |
■聖域/篠田節子 ある未完の小説を巡って 編集者がその作者を探す物語。
と、これだけだとあっさりした物語に見えるけれども、 独自の宗教観を描いているので かなり重厚な話。
ただし、現実味のある重さなので ぐいぐい読んでしまいます。
■夏休み。/アンソロジー 夏休みを描いた短編集。 基本的にはさっぱり。
■天使はモップを持って/近藤史恵 ビルの清掃をする女性、というか女の子が そこで起きる事件を解決していくという物語。 さくさく読めて面白かったです。
ちなみに、まだまだ続く模様。 早く文庫が出ないかな。
■透きとおった糸をのばして/草野たき 主人公の香緒と、いとこの知里と、その友達のるう子。 その三人のどこか変な共同生活。
主人公が中学生で、 その視点で描かれているので 重いことも軽くしか見えてないし、 軽いことが重く書かれていたりする。
そんな感じだったなーと。
■贋作師/篠田節子 高名な洋画家が残した作品を修復していくうちに そこに隠された真実を探していく、という物語。
どんでん返しが沢山。 面白い物語でした。
あ、ちなみに聖域よりは軽いです。
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