日記でもなく、手紙でもなく
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2003年06月14日(土) |
稲房安兼の抹茶水無月 |
茶団子をおみやげに持って帰るという話をしていたので、午前中に宇治まで行く。
昨日の夜京都に着いた時は、さほど蒸し暑く感じなかったものの、今日は上着などを着ているとかなり汗が出てくる。
平等院の入り口すぐ前の店で、抹茶ソフトクリームを買うと、挽きたての抹茶を漉し網に入れて、上からふりかけてくれる。ちょっとかけると美味しいからという。 確かに、一口食べてみるとそれがよくわかる。いろいろやってみるものだ。
いつものように宇治川まで出ると、雨がぱらつき始める。あまり長居してもしょうがないかと思い、いつも茶団子を買う店まで。 30粒入と83粒入の二つを買った後で、<水無月>と書かれた張り紙が見えたので、抹茶の水無月を四つ別に包んでもらう。
家に帰ってから、さてここの水無月どんなものか、などと思い一つ食べてみる。上に敷き詰められた小豆の粒が大きく、土台の外郎の部分も水っぽくない。さすがに、抹茶らしい抹茶の味が口の中に感じられるのは、茶団子の味と同様。思ったとおり美味しい水無月だった。
2003年06月11日(水) |
山口百恵≪Momoe Premium≫ |
昨日ネット上のニュースをチェックしていたら、《百恵CD、22年6カ月ぶりトップ10》という記事があった(スポニチ)。 そうだった、2ヵ月前くらいに、山口百恵のCDボックス・セットが、5月末か6月初め頃に出るという記事を読んでいたことを、急に思い出した。山口百恵の全アルバムを、今回新たにリマスタリングし直して、完全限定予約販売ということで出していたはずだった。
記事をよく見ると、「デビュー30周年記念のCDセットである<Momoe Premium>(6/4発売)が、オリコンの16日付アルバム・チャートで初登場8位を記録。百恵作品の(アルバム)トップ10入りは、<伝説から神話へ>が1980年11月19日(=百恵挙式当日)に記録して以来。」と書かれている。やはり、CDセットが売上チャートにも入ったということだった。 しかも、9日段階(発売後5日間)で、4万セットを出荷したということだ。
もともと、最初にも書いたように、限定予約発売ということで、基本的には予約をとっておいて、それだけの数量を発売日に出荷するわけだから、売れれば更にプレスして出す、というような性格のものではない。だから、次の週にはチャートではランク外に落ちてしまうことになるが、しかしそれでも、税込定価29800円が4万セット出た、単純計算では12億円弱のお金が動いた、ということになる。 たいしたものだ。
1980年に15〜20歳くらいで山口百恵ファンだった人というのは、既に38〜43歳。これくらいの年齢なら、3万円程度なら捻出できなくはない金額だし、結婚している人だと、自分の子供の年齢が、自分が山口百恵を聞いていた年齢にかなり近づいているはずだ。4万セットというのは、当時のことを考えると、驚くほどの数ではないのかもしれない。
しかし、もう一方で、確かに24bitリマスタリングで音は良いのかもしれないが、既にSME(Sony Music)では、百恵のアルバムというのは、大半というか全てCD選書という形で、廉価盤として発売済みである。何か特別なものが付いているのかどうか、もう一度チェックしてみた。 一つはLPアルバムのジャケットや中の歌詞カード類を、そのサイズのまま収録したハードカバー160ページの写真集。<たすき>の写真まで全て収録されている。これは、ファンにとってはセットに一緒に付いているオマケとして、かなり嬉しいものだろう。他にも、全アルバム22タイトルに加え、10曲入りオリジナル・カラオケCD1枚、更に未発表音源「東京の空の下あなたは」(1977年ロンドン録音)のCDシングル1枚が付いている。
全アルバム22枚入りでセット価格29800円としても、1枚あたりにすれば1355円程度。1枚ずつCD選書のアルバムを買うよりもお買得だし、オマケも大きい。しかも、カラオケCDというのは、ファンのリクエストにより選曲した(シングルA面を除く)アルバム収録楽曲のカラオケ10曲、ということになっている。 ここまでのことは、セット商品としてのお買得感、音質改善というクォリティ・アップ感を増幅している、という内容である。買う側の合理的選択を刺激するものだろう。
ただ、もう一点、かつてのファンの心理をつかんでいるのではないかと思うのは、(旧来CD選書で発売されたものは、かつてのLPアルバムでは入っていた百恵のナレーションが全てカットされているのだが、)今回のボックス・セットのCDでは、ナレーションまで全て収録されている、ということだ。 そういえば、かつて出ていたLPでは、(全アルバムではないにしても)曲と曲の間などに、ナレーションが入っていた記憶があるが、何枚かCD選書を聴いたときには、そのことは全く考えずに(私などは)聴いていたのだと思う。しかし、かつてのファンからすれば(人にもよるのだろうけれど)、入っていたはずのナレーションを削ったアルバムというのは、不完全なアルバムであったに違いない。なぁんだ、と腹を立てた人だっていそうだ。このあたりが、かつてLPアルバムを聴いていたファンの心情を、うまくつかんだのではないかという気もする。
ところで、「完全予約限定盤」というのは、予約しないと絶対買えないか、というとそうでもない。一つは、メーカーのほうから、売る力のある店には、あえてそれを置いてもらうようにしたり、また自店の顧客のことをつかんでいる店(その限定盤が置かれているかどうか、問い合わせが必ず入るような店)では、客からの予約注文がなくても店からメーカーに発注する形で仕入れておく、ということもある。もちろん後者の場合は、読み間違えて、売れなければ在庫になるリスクを伴うことになるので、置いておけば必ず買いに来る客がどれくらいいるか、というのを予めつかんでおく必要がある。
限定といっても、CD1枚だけの商品ならまだしも、このような枚数の多いセット商品は、売れない場合の金額的リスクも高いし、場所もとる。売れもしない商品に場所を取られるよりも、良く売れる商品をその場所に置いたほうが、売り場の単位面積あたり売上効率は良くなるのだ。 だから、このようなセットものを置いて、売り切る力を持つ店というのは、店舗面積が広く、扱う種類・店頭在庫も多い店でないとなかなか難しい。小さい店では、売れなかった時のリスクを考えると、予め発注をかけることは怖くてためらわれてしまうことになる。
ただ、この仕入れをうまくやればやるほど、欲しい商品が置かれている店という評価が(その店の顧客から)なされることになる。結局そのことが、リピート客を増やす一番大切なポイントになるものだろう。 書店にしても、CDやビデオ/DVD、ゲーム含むパソコン・ソフト、あるいは玩具などを扱う店(=少量多品種型の店)では、仕入れのための発注リストがどれだけ的確に切れるか(=それを買いに来る客がどれだけいるか、ということをどの程度つかんでいるか)という点が、ショップ/ストア・ロイヤルティの高さ低さに影響を与え、その結果として、売上を大きく左右するポイントにもなる。
話が少し逸れてしまったが、山口百恵CDセットがチャート・インしたという記事を読んだ昨日、会社の帰りに銀座山野楽器に寄ってみた。この店だと、外資系のCD店より客層の年齢も高いと思われ、別枠で発注をかけているかもしれないと思って、カウンターで聞いてみた。ところが、既に完売状態で、メーカーのほうでも追加生産はしないのではないか、というすげない話だけで終わってしまった。
かなり以前のことだが、やはりSMEから<筒美京平作品集>がセットで出たことがあり(4枚組のものが上下2点)、この時はこんなものが出るとはつゆ知らず、それを知った時はやはり完売状態だった。この時ばかりはどうしても手に入れたいと思い、SMEの関連会社にいる知り合いにも電話をして、入手できないものだろうかというお願いをした。結局それもダメだったのだが、当時まだ六本木にもあったWAVEで、追加注文を受ける旨の告知が店頭に出ていて、この時は本当に嬉しかった記憶が残っている。 今回は、その追加にも応じない、ということらしい。
実は今日、渋谷タワーに寄ってみた。銀座山野でダメなら、ここもたぶん売れてしまっているとは思ったが、一応見ておくだけは見ておこうと(普段は最初に5Fに行くのに)2Fに直行し、山口百恵のCDが置かれているコーナーを見た。雰囲気としては、「や」で始まるアーチストの棚に、大きいセットは見当たらない。しかし、良く見るとポラロイドで撮影されたボックス・セットの写真に、レジ・カウンターに商品は置かれている旨、手書き文字が添えられている。 これを見て、タワーの発注力にほとほと感心すると同時に、ずっしりと重いセットを持ち帰ることにもなってしまう。
2003年06月05日(木) |
ヴィア・アクア・サンタ |
六本木ヒルズへ行った日、この店に久しぶりに行きたかったのだが、電話をしたらアウト。機会を見つけて行こうと思っていた。
知り合いから6時前に電話が入る。本当は先週食事でもしようかという話にしてはいたのだが、予定していた日が都合わるくなり、一週間ずらすことに。 7時に落ち合うことにして、この店に電話を入れたらOKだという。
待ち合わせ場所からタクシーに乗って、混む道を避けて順心女学園前まで。交差点名として、順心女学園というのは残っていても、今ここの建物は順心英語ビジネス専門学校になっているらしい。
メニューが特に変わったわけでもなく、味も薄いわけではないのだが優しさを感じさせるのはそのまま。前菜を一口食べただけで、かなり感激されてしまう。 今日は、イカ墨を練りこんだパスタを2人とも選ぶことになる。 今までと少し雰囲気が変わったのが、最後のデザートの時に、女性パティシエの人がワゴンを席までもってきて、そこでお皿にすべて盛り付けてくれるところ。 相変わらず焼き菓子の種類がこの手のレストランにしては多い。 珍しくデザートは、一緒に行った人と全て違うものになり、それではということで、私の皿に乗ったものも、少しずつ食べてみたらと勧めてみる。
エントランスから席に着くまで、少し高級感漂う店なので、最初はちょっと緊張したけど、食べているうちに本当に気分がよくなり、最後のデザートを食べ終わると、とってもリフレッシュした、というのが今日初めてそこへ行った人の感想。 好きな店に一緒に行って、本当に喜んでもらえるのが、(連れて行った側にとっては)今日の一番のご馳走。(w/k)
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