日記でもなく、手紙でもなく
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2003年07月08日(火) Cha cha cha

 −−−と書くと、そのリズムが聞こえてきそうだが、茶・茶・茶と書くと、今年も茶飲料の壮絶な戦いが始まったという感じになる。

 コンビニの棚に、新製品と定番が混ざり合ってくる。

 今年飲んでみて一番感心したのが、緑茶系ではDYDOの<葉の茶>。静岡産深蒸し茶と宇治玉露の抹茶を混ぜたものだが、香り・喉ごしの良さは今まで飲んだものの中では一番。喉にすっと通っていき、しかも味や香りの良さがわかるものは、なかなか出てこない。
 湯で抽出すると茶のエキスの30%しか摂取できないが、抹茶というのが「食茶」のひとつで、こうすると茶に含まれる体に良い成分を取り込める、というところが大変わかりやすい。「まるごと食茶仕立て」である。
 問題は、コンビニではまず見かけないこと。DYDOの自販機の中だけにしかないことで、しかもその自販機も、コカコーラ、キリン、アサヒなどの飲料メーカーの自販機と比べると、かなり数が少ない。

 逆に、ちょっとこれはひどいのではないか、と思ったのが、キリンの<日本伝承「釜の茶」>。一口飲んでみたら、どうも自分には合わない味だということがすぐわかった。500ml入りのお茶で、4分の3は捨ててしまうことになった。

 キリンの<生茶>は、どこのコンビニにも入っている定番中の定番。強者伊藤園を抜くくらいの勢いがある。
 この生茶だが、一番最初飲んだ時は、悪くない感じで、茶の茎の青っぽさみたいなものが、とても新鮮な印象があった。しかし、数回飲んでみると、どうも自分に合わない味だと思い、それ以来ほとんど飲むことはない。
 苦味感よりも、酸味感を強く感じてしまうので、ダメなのかもしれない。これは、口どけ生茶にしても、ウーロン茶の聞茶や烏龍聞茶にも、どうも共通しているような感じも持つ。
 ということで、キリンの場合は、午後の紅茶くらいしか、茶飲料では飲むことがない。

 ウーロン茶では、JT飲料の紅烏龍のことを以前書いたが、既に2003年紅烏龍新茶というのが登場。ただ、紅烏龍を最初に飲んだ時に感じたほどの感激はまったくない。かなりおとなしい感じ。
 今日コンビニで、<青烏龍>というのが並んでいた。水仙・色種という二種のウーロン茶葉のブレンドによるもの。紅烏龍よりも、もともとのウーロン茶の味イメージは、こちらのほうが強い。ただ、比較的これもおとなしい味になっている感じがする。

 今年のウーロン茶では、伊藤園の<烏龍新茶>がなかなかしっかりとした味・香りを出していて、ペットボトルでここまでの水準にしているところ、少し感心してしまう。恐らく定番でトップシェアのサントリーの<烏龍茶>対抗商品か、という感じがしないでもない。

 しかし、今年の茶飲料のダークホースは、何といっても花王の<ヘルシア緑茶>だろう。容量が少ない割に高い。しかし、しっかり売れているようだ。
 一般的な緑茶飲料の3〜4倍もの茶カテキンを含み、3ヶ月程度飲み続けると体脂肪を10%程度減らすことができる、というのが売り。

 茶飲料というよりも、機能性飲料カテゴリーのほうに近いが、他の緑茶飲料よりも何しろ苦味が強いので、まろやかな味わいとか、すっきりした味わいを求める人には辛いかもしれない。それでも、体脂肪が気になる人なら、一日一本、他の飲料の代わりにこれを飲む、というのはさほど辛くはないだろうし、比較的苦い茶が好きな人には、ほとんど抵抗感なく飲めてしまう。
 変なペットボトルの茶より、こちらのほうがおいしいという人も中にはいるくらいだ。

 緑茶飲料市場というのは、伊藤園によると、1990年に100億円程度だったものが、昨年は2800億円近くに急成長したという(日経産業6/12付)。恐らく、花王のヘルシアというのは、このマーケットを更に大きくするのではないか、という感じもする。

 以前にも書いた気がするが、自分が気に入った味の飲料というのは、なかなか定番になってくれないところもある。どうも、他の人と味覚が違うところがあるのかもしれない、とも思ったり.....


2003年07月06日(日) 横木安良夫<サイゴンの昼下がり>

 昨日、家に戻る途中で読み始めた写真集&エッセイ、あっという間に今日の行きの電車で読み終わってしまう。

 アオザイというのは、現地の発音では<アオヤイ>となるそうだが、これが実は結構薄手で、下着が透けて見えるという。この本の中にも、横木氏がそのような写真を撮っている。
 気候から考えて、やはり厚手のものなどは、避けられるのだろうし、薄手であるからこそ、体の線が出てセクシーな感じも出てくるのだろう。

 写真展や、この本の表紙に使われている白いアオザイ姿の女性も、その写真をよくよく見ると、腰のあたり下着が透けて見えている。なるほど。
 だから、若い女性たちは、アオザイを着る時には、かなり下着に気をつけるのだ、ということも書かれている。
 ちょっと、ベトナムに行ってみたい気にもなる。

 日本(だけに限らず各国)の中古バスが、まだ使われていたりして、行き先が漢字表示のままになっているバスの写真があるかと思うと、海辺の砂浜のようなところで、雪が降っているような写真もあった。
 一瞬まさか、と思い、最後のほうのページに記載された(とても小さいフォントで印刷されていて、えらく読みにくいのだが)それぞれの写真の解説・コメントを読むと、石英の砂がそこに大量にある、ということだった。
 やはりこれほど、砂の色が違ってしまうものか、と思う。

  cf. http://www.alao.co.jp/saigon/index.htm


2003年07月05日(土) 赤坂見附・田町通り

 国立近代美術館を出て、まだ時間的な余裕があったのでサントリー美術館のポスター展でも見ておこうと思ったのだが、地下鉄で行こうとすると大回りになる。タクシーだと、さほどでもないだろうと思い、どちらから回っていくかよくわからなかったので、近代美術館前でタクシーを止める。
 赤坂見附まで、と言うと、ここでUターンしますので、と運転手。

 工芸館の方向へ向かい、平河町へ出る。ここへ出てくるのだった。坂を下って左折すると東急ホテル前。

  *****

 サントリー美術館を出て、Café de Crieでお茶でも飲もうと思い、田町通り(ベルビー赤坂の裏手の通り)に入る。

 その通りに入ってすぐのところにあるビルの1F入口に、写真展覧会の小さいリーフレットが案内板に貼られている。
 リーフレットの写真は、見覚えのある、白いアオザイを着た若い女性が通りを横切っている写真。麦わらで作ったと思われるような帽子をかぶっていて、小さな庇に造花があしらわれている。
 はっとするほど、女性の全身から感じられる美しさを捉えた一枚の写真。

 このビル(紀陽ビル)の4Fに東京写真文化館のサロンというのがあり、そこで横木安良夫写真展が開かれている。
 ちょっと覗いておこうと思い、エレベーターでそのサロンまで。さほど広くないスペースに、A4くらいに引き伸ばされた写真が、かなりぎっしり展示されているのが、エレベーターを下りてすぐわかる。

 受付の手前横の壁には、この白いアオザイを着た女性の一連のカット5枚がかけられている。
 これだけ見て、中には入らずに帰るのなら、入場料は要らないし、結果的にはそれでも良かったのかもしれない。

 小さいテーブルを置いただけの受付で、入場料650円。テーブルの上には<昼下がりのサイゴン>という、エッセイと写真集を合わせたような本、絵葉書のセットなどが置かれている。
 ちょっと入場料は高いかも、とは思いながら、入ってみる。

 横木氏らしい人とまだ少し学生っぽい女性が、小さなテーブルで話をしている。
 入ってみて、ああ、そうだったNHK−BSの「わが心の旅」で、この横木氏がヴェトナム再訪をしていたのが、確かにあったことを思い出した。番組の中で、なかなかきれいなモデルも出てきたし、留学してロシアでバレーをやっていたのだが、ヴェトナムに戻されたという少女なども出てきた。
 その時に、このアオザイ姿の女性の写真が、番組の一番最初に登場していたのだった、そうだった。やっと思い出した。

 出る時に、10枚入り絵葉書セットと、「昼下がりのサイゴン」を買ってしまう。
 絵葉書のほうは、そのほとんどが、今回の展示では少なかったヴェトナムのモデル嬢などを撮った写真。

 Caféで冷たいものを飲んで時間を少し潰した後、そこからもう少し通りを先に行ったところにある、創作中華の店へ向かう。
 地下1Fの店へ入っていく入口には、まだ<仕度中>の札がかかっている。まさかまだ開いていないのだろうか、と思いながら、階段を降りていくと、掃除をしている。
 まだ入れませんか?と尋ねてみると、どうぞというので、カウンターの席に。
 餃子は変わらず、やはり美味しいと思う。海鮮刀削麺は、どういうわけか、麺の量が多くて食べきれず、残してしまう。


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