ウチの支店長は「昨日」のことを「きのう」と言えない。 いつも「きにょう」と言う。
なぜか、一昨日のことまでも「きにょうのきにょ〜。」と言う。 だからと言って「胆嚢」のことを「たんにょう」と言うワケでもない。 ホントになぜだか「きのう」だけが「きにょ〜。」なのである。
そんな支店長の口癖を私たちはいつもマネしてみたり、 名前の最後に“の”のつく人の名前を“○○にょ”と呼んだりしている。
そんなこんなの支店長が昨日 「○○さん(私)、ボク明日休みだから。 ちょっと出かけるんだけど、晴れだからヨカッタよ。 きにょ〜は雨だったからさ。」と言った。
つい思わず、「ホントですねぇ。きにょ〜は雨でしたもんね。」 と私も同じように言ってしまった。
や、や、やばっ!!!
ゆーてもーた。やっちまった。
いつものクセで同じようにゆーてもーた。
支店長は「うん。昨日は雨だったから。」と力強く、返事をした。
支店長の「キノウ」は初めて聞いたような気がした。
でもでもあ〜ぁ、やっちまったよ。
ごめんね、支店長。
明日に手術を控えた部長から支店長に電話があった。
なんでも手術を担当する執刀医から 「悪くなってる胃も少し診るのですが、 今後の実験のために少し切らせてもらえないか?」と言われたらしい。
今後の研究材料として部長の胃の一部を切り取っておきたいというのだ。
部長は激怒していた。
切り取るのはいいけど、“実験”と言うなっ!!! と。
確かにそうだ。 実験・・・ではなく、他に言い方があっただろう。
検査の結果も遅く、手術するしないもハッキリせず、 一度は「しなくてもいい。」とまで言い、挙句の果てに「実験用にくれ。」
よくそんなことが言えたもんだ・・・とコチラ側でもかなり憤慨していた。
ひどい話だよ。ほんま。
昨日はヨガの日だった。
やっぱりいつものように笑いっぱなしの90分。
肩肘をついて半身を起こし、反対の肘を後ろにひいて胸をひらく・・・という なんとも不思議なポーズの時にみんななんとなく、わかっていなかった。
「え?どこが?どう?」 みたいな明らかに???マークが飛び交っていた。
先生が「あいてる肘を後ろにぐっと引いたら、どこに一番力入ってる?」
すると一人が 「・・・・・・顔・・・。」と言った。
まるで「よっしゃ〜っ!!!」のようなポーズだから、わからないでもない。
もうみんな大爆笑でポーズどころじゃなくなった。
「もう、いい。このポーズやめる。」ととうとう先生もあきらめた。
この日のプログラムはキツかった。 やっぱりややこしいのもあって、右手右足、左手左足がばらばらになる。 ただでさえ頭の中でゴッチャになっているのに先生もサラリと間違える。
「右手で左足を押さえて左手で右足の先を持ってください。」
みんなまるで手探り状態で「右手で左足、左手で・・・右足・・・よっこらしょ。」
「じゃあ、そのまま右手で右足をぐぐーっと自分に近づけてください。」
????? み、右手で右足? え? は?
「ごめん、また間違えた。左手で右足・・・。」
みんな「びっくりした〜。どないなってるのかわからんから、 正しいのか間違えてるのかもわからんねん。」とか言いながら、必死だった。
そして最後の最後・・・リラックスに入ってみんな目を閉じる。時間にして3分弱。
いつもここで本気で寝てしまう子がいる。 軽く夢も見る。
「さあ、じゃあ、起きてください。」
彼女だけ起きなかった、みんなで半分期待して彼女を見ていた。
しばらくして「あ〜。」と言って起き上がってきた。
「なんの夢見たん?」と先生が聞いた・・・すると 「かつサンド買いに並んでんねん。でも私の前はみんなリスやねん。 “あ〜、リスに負けてしもた”と思いながら、抜かすこともできるのに 秩序良く並んでんねん。もう少しで買えたのに〜。」
「なんでかつサンドなん?」 「後ろの○○さんのTシャツがバーガーの絵やったからかなぁ。 さっきひねりのポーズをした時、顔は見えへんのにTシャツの柄だけ見えてん。」
彼女、前回はピアノの発表会の夢だった。 忘れてしまって弾かれへんのに、自分の順番が回ってきた・・・というピンチの夢。 でもピアノは習ったことはないらしい。
毎回たった3分くらいで笑える夢を見てくれる。 爆笑ヨガは彼女の夢で1日のプログラムを終わるといってもいいくらいだ。
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