鳥の人

風のない日
雲のない日
無音の静寂を保つこの空に
鳥一羽 飛んでないことに気づく…

鳥になりたい
この空を飛べる幸せな鳥に

 ホントニジユウ?
 ホントニシアワセ?
目の前にいる この鳥は
束縛された悲しい鳥
あなたに幸せにして欲しいのに
この鳥は鳴くことさえ出来ないの
 ソシテ鳥ハ夢ヲ見ル
 守レナイ約束ヲシニ

鳥になりたい
この空を自由に飛べる幸せな鳥に…
2000年10月15日(日)

砂時計

さらさらと
ただ落ちゆく
この砂のように

アタシも堕チテシマイタイ

堕落したこの世界と
あたしの心はそっくりで

ソレデモ堕チキレナイ

さらさらと
ただ落ちる
この砂は
あたしの望む全て


あたしの望みの
この砂は

スベテ堕チタ…
2000年10月14日(土)

想い 見届けて

彼らは思う
「大切な何かを 想い続ける気持ちは
 時にワガママなんだろうか」と…


僕は君を
守りたいよ…
でもそれを
君が求めてるとは限らないから

君を想い
君を守って
君の側で眠りたい

ごめんな ワガママで…

あたしはあなたを
愛してるよ…
でもそれは
貴方も一緒だとは限らないから

貴方を想い
貴方を愛して
貴方の夢を見ていたい

ごめんね ワガママで…


運命の輪は回り続ける
彼らは愛し合い
終わることのない輪の上を
歩き続ける
2000年10月13日(金)

永遠(とわ)に謳おう

彼らが
星になるというのなら
私は
空を仰いで待ちましょう

この醜い
生に執着しようとする
彼らの光を
待ちましょう

彼らが
大地になるというのなら
私は
地に埋もれて
眠りましょう

この美しい
死の快楽を抱き
彼らと共に
眠りましょう

ずっとずっと
永遠(とわ)の愛を謳いましょう
彼らが何になろうと
どこにいようと
謳いましょう この愛を
2000年10月12日(木)

革命前夜

開けっぱなしの窓は
あたしの心のようで
何にでも心を許して
傷ついてく自分を見るのが好きだった

流した涙さえ
拭えなくて
自分を棄ててまで
守る何かは必要なのか

こんなに冷たい壁にさえ
突き放された
あたしの居場所はどこにある
こんなに広すぎる部屋の
どこにあたしの
居場所がある

今度は何に心を許そう
この果ての無い世界の
何に傷つけられて
生きていこう

今も
生々しい傷跡は
深くあたしに刻まれて…

明日の傷
苦痛と快楽を抱き
今日はひとまず
ここで眠ろう…
2000年10月11日(水)

楽園への道

自転車に
二人乗りして帰った
学校の帰り道

今日は疲れたね。
君に話しかけたけど
返事がない

君の静かな鼓動が
僕の緊張した背中に
伝わってくる
僕のうるさい鼓動が
君を起こしてしまわないかと
心配になる

ずっと
この道が続くのなら
そう願っても
どんどん君の家は近づいて
この鼓動も聴けなくなるんだと
不安になる

また明日ね。
そう言った君の言葉が
僕の不安を取り除く

そう また明日
君に会うことを
楽しみに思うこの僕の
家への帰り道は
楽園に変わる
2000年10月10日(火)

眠って

君が生きてた事
僕は決して
忘れはしないから
だからどうか
恨まないで

無抵抗な君を
死に追いやった
「誰か」を
どうか恨まないで

僕は
「誰か」なんて
知らないし
かばうつもりもない

けど
君が恨んでしまったら
君が辛いだろう?
君が苦しいだろう?
だからどうか
恨まないで

僕は決して
忘れないから
君が生きてた事
君の存在
忘れはしないから
だからどうか
眠ってくれ
2000年10月09日(月)

帰らない 君の心

握りしめた君の手は
死人のように冷たくて
こんなに冷たかったかと
不思議に思う

初めて手を握った時
二人 緊張して
汗ばんだりしてた

握りしめた君の手が
こんなに冷たくなっていて
君の気持ちを知ったんだ

人ゴミの中
君の手は僕を求めない
一人でも
君は迷わないんだね

僕が君を見失ったら
きっと焦って
必死で探すんだろうね
君を失うのが怖いんだ

握りしめた君の手は
氷のように冷たくて
冷めきった君の心だったんだ

さようなら
愛する人よ
さよなら
…僕の大切な人
2000年10月08日(日)

帰るトコロ

どうして?
どうしてそんなに傷ついてるのに
立ち向かうの?

どうして?
どうしてこんなに疲れてるのに
立ち上がるの?

進むことって そんなに大切?
ちょっとぐらい 立ち止まっちゃダメ?

もういいよ もういいんだよ
休もうよ
そしたら私が
癒してあげるから

そんな私の手を
邪険に振り払って
何も聞いてくれなくて

そんな貴方も 嫌いじゃないよ
でも
お願いだから
無理はしないで

頑張ってる貴方に
やめてなんて言っちゃいけないね
だからせめて
私の元に戻ってきて…
どんな傷でも
癒してみせるから

いってらっしゃい
必ず…
必ず帰ってきてね
2000年10月07日(土)

強く

離さないで
この手を
ずっと
ずっと強く握ってて

やっと見つけたの
あたしを捕まえていてくれる
貴方の手

例え…
その手が血に染まっていても
あたしが洗い流してあげるから
あたしが守ってあげるから

もう離れないように
あたしの手
強く
強く握ってて

二人で強く生きていこう
2000年10月04日(水)

□■白昼夢■□ / 透花

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