□■白昼夢■□

忘れな草

忘れないでと
嘆く花
その不安を断ち切るかのように
この花はとても強い

僕が貴女を
忘れないという保証はない
頼りない思い出
守りきれるほど
僕はそんなに強くない

だから
貴女がくれた
この花を
深く心に刻みこもう

忘れないでと
嘆く花
記憶の花は
今年も強く
鮮やかに咲く

2000年12月22日(金)

貴方

夢は見ない

裏切られるから

空に魅せられて

貴方を想う

雪にさらわれて

貴方は消える

星に願わずとも

貴方に会える

夢など知らずとも

貴方と笑う

変わりゆくことはない

貴方への想い

ただひとつ

…愛してる

2000年12月20日(水)

大好きな場所

小さい頃
叱られた日は
いつものあの場所

高く高くただ高く
あの大きな木に登ろう

高く高くもっと高く
狂い出した世の中見つめ
ぬけるような青空
手にして笑おう

太陽沈むまで泣き叫んで
気が済んだなら
あの家に戻ろう
いつものあの場所

きっとまた
叱られるだろう
暖かい声で
心配したのよ…って

2000年12月16日(土)

誓いの時

あの場所に
一人で来たよ
また二人で来ようって
約束した場所

二人一緒
いたずらに名前書いて
誓った場所

君が名字なんて書くから
悲しくなるじゃないか…

今は違うんだろう？
僕が呼んだこともない君なんだろう？

僕の知らない君がいて
僕の知らない君の愛した人
刻んできたよ
あの場所に

僕の名前を…
どうにか消して…

2000年12月12日(火)

なんでもいいから知りたいの

地理は苦手だけど
地図を買ってみたわ
貴方が住んでる所
どんな所か知りたかったの

理科は苦手だけど
気象図は見るのよ
貴方が住んでる所
明日の天気が知りたいの

こんな気持ち
貴方には重いかもしれないけど
どうしても知りたかったの

こんな気持ち
貴方には教えたくないけど
なぜか知ってほしかったの

こんなこと考えるほど
あたし弱くなかったのに
貴方を想うほど
不安になるのは
やっぱり…

貴方を愛してるから…かな？

2000年12月11日(月)

真実に侵され

届くわけないのに
差し出した手は
荒んだ風に

連レ去ラレタ

あなたを捕まえたくて
伸ばした手は
激しい雨に

溶カサレタ

現実は私に厳しくて
夢は真実より辛かった

これは夢？
これは幻？
それは…
真白の現実

アナタガイナイ…

2000年12月10日(日)

願うことを忘れない

飛べない鳥は
空を見ない
願わなければ　辛くない

飛びたい魚（うお）は
空を仰ぐ
願い続けて　夢を見る

飛べ私は
空のつぼみ
願いはずっと　忘れない

奇跡なんて信じない
奇跡だけは信じてる

飛べない鳥は
いつか飛べるの？
飛びたい魚（うお）は
羽をもらった
飛べる私は
何がしたいの…？

あの星を摘みに行きたいの
誰かと一緒に…
貴方と一緒に…

2000年12月09日(土)

メグリアウタメ

逃げない。

もう…

怖くない。

逃げれば貴方が

遠くなる。

貴方を失う

その方がずっと

怖いから。

私はもう…

逃げない。

2000年12月06日(水)

偽り

痛い
イタイ
遺体

死んでしまいたいのか

いたい
痛い
居たい

そこに何があると言うのだ

存在理由が欲しいのかい？

あげようか？
その手に

世界を君に

2000年12月04日(月)

ネガイゴト　タダヒトツ

懐かしい歌
口ずさみ
君が眠りゆくのを
見ていたい

そっと目をつぶり
体よせて
君の隣で
夢を見たい

今日も…
いつも通りの朝が来る

懐かしい歌
口ずさみ
君が振り返るのを
見てみたい

そっと目をつぶり
体よせて
君の頭を
撫でていたい

今日は…
どこに行こうか

2000年12月03日(日)