ことばのかけら
桜子



 静かな夕暮れ

セミの声も聞こえない

子供の遊び声が遠くなる

かわりに小さく 鈴虫

空はすこし 高くなったよう・・・

茜色の鮮やかな夕日が

東の空まで朱に染める

風が冷たくなった

もう 秋


ちぎれ雲 ひとつ

はぐれたように浮かんでる

もし どこに居ても

見つけ出してくれる・・・・?


そんな感傷に浸る季節

はしゃいだ暑さに手を振った




2001年08月19日(日)



 よるのいろ。

たまには電気を消してみよう

香りのいいキャンドル灯して

小さく音楽流して

夜の色 すいこまれそうで安らぐ色

それは宇宙のいろでもあるんだなぁ・・・

狭い部屋は ごく限られたスペースでしかないけれど

ここも その一部、なんだなぁ

天井見上げて そんなことを考えてみる

2001年08月18日(土)



 かわいい合図

〜あの人が帰る三分前に 必ずメールが来てね

あたしは窓際に立つの

しばらくしたら 坂を登ってくるのが見えるから

二度手を振ったら 玄関に迎えに行くんだ・・・・〜

二人だけが知ってるサイン 私に教えてくれた

ゆるぎない幸せの証

ちょっぴり羨ましくって 絶対真似したくなくって

でも やっぱり微笑んでしまう

私がやったら 似合わないかな・・・

帰り道 自転車こいで ちょっとそんなことを考えた

2001年08月17日(金)



 甘え

出来ないと 諦めていること

それは少しの甘えなのかも知れない

ラクな方へラクな方へ逃げること

カンタンだけど

周りで待ってくれてる人が

あたしには きっと

あたしが思う以上に、大勢いる

2001年08月16日(木)



 謎色

お互いを

理解し尽くすことは

一生かかってもきっとムリでしょう

だから面白いのかな・・・

少し踏み出せては また後退して

掴みきれないけど

ハナから分かってるモノなんてつまらない

2001年08月15日(水)



 自転車に乗って

ちいさなバッグ持って

出かけよう

どこにでもいいから

自転車乗ったら 向かい風が

頭の中で考えてた余計なモヤモヤ 

吹き飛ばしてくれる


2001年08月14日(火)



 おかえし

もらった愛情は
返していこう
いつも親切にしてくれる人にでも
大切な人にでも
見知らぬ人にでも
何にだっていい

今まで生きてきて
受け取った愛情を
今度は別のカタチでわたしから与えていけたらいい

大事なことに気づいたよ
100の説教よりも痛烈に

たった一匹の猫のおかげで

2001年08月13日(月)



 捨て猫

目も見えない

小さな捨て猫

それでも生きる執念を感じる

必死になってブラウスに爪ひっかけて離さなかった

冷たい風から守ることしか出来ないけど

寝息立てて膝で眠り始めた


キミの無条件な優しさを妬んだこともあるけど

今なら分かる

じゅうぶんに気持ちが分かったんだ

2001年08月12日(日)



 のどかな休日

緑の中で深呼吸して

知らない話を沢山聞いて・・・

そんな風に心癒す避暑地

見つかるよきっと

見失ってた何かを取り戻せるよ





2001年08月11日(土)



 増えすぎた思い出

部屋のそこここから出てくる 

増えすぎてあふれた思い出の数々

どの品にも 思いが詰まってる

でも持ち歩けるのは ほんの僅か

覚えていられるのも しまっておけるのも

ごく限られた数でしかないね





2001年08月10日(金)
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