ことばのかけら
桜子



 夜更けに想う

いかに
今まで
虚勢張って生きてきたか、ってこと。

いまは静かに満たされてる。
何もかも。


2002年10月09日(水)



 ニブいなぁ

アイマイな事ばかり話すキミの態度が
時々掴めなくて
ニブいなぁ 分かんないかなぁ
ここまで分かりやすく気持ち話してるのに

近づこうとすればするほど
話をそらして笑ってる
ニブいなぁ ホント分かんないかなぁ
分かって気付かないフリをされてるのかな

そろそろ
煮え切らない態度に苛立って意地悪な言葉を投げる
ニブいなぁ ニブいなぁ ホント
キミが突然泣き出した

駆け引きをすればするほど
自分の気持ちからも遠回り
結局何を知りたがってたんだっけ?

すれ違ってばかり
それでもどうして
こんなにも分かり合おうとするのだろう

・・・それも 分からない?
本当に?

2002年10月08日(火)



 はんぶん

心和やかに話す時間は
あっという間に過ぎていく

「明日があるのにゴメンね」と
反省はんぶん 感謝はんぶん

話の合間 途中途中
妙に笑ったり 早口だったり
ツマラナイ事言いづらくなって 黙ったり

「あなたを好きでいていい?」と
期待はんぶん 心配はんぶん


2002年10月07日(月)



 おまじない

くりかえし
くりかえし
唱えてくれた
その言葉
目を閉じて また心の中でくりかえし くりかえし

目を開けたら歩くんだ
この曲が終わるまで
お願い もう少し聞かせてね
優しい声のリピート

歩き出したなら 自分の声で
言い聞かせるんだ
くりかえし くりかえし

2002年10月06日(日)



 Roun’ the world

星空のもと 立ち尽くしてみた
あわれすぎる悲しみに触れた夜
どうしようもなくちっぽけだね
何も力になれやしない 隣で一緒に泣くだけ

けれど お陰で気付けたの
私ずっと そうやって勇気をもらってきた
その偉大さに 温もりに 慈愛の深さに

受け取った贈り物は
部屋と心を満たして溢れていた

生まれ 芽生え 育った優しさ
形を変えて誰かに手渡すこと出来た
きっとそうして 世界は巡っていくんだね

夏の暑さに ひとり歩くことを忘れていた
寄りかかりきりの心地よさに慣れてしまっていたんだ
自由な時間をくれてありがとう
私 いつの間にか強くなれていたよ

肩落とす人を見かけても
足元を見つめてる時は気付かなかったんだ
人の痛みを共にすることが出来るまでになれた
時は流れてる 不思議なくらい

生まれ 芽生え 育った優しさ
形を変えて誰かに手渡すこと出来た
きっとそうして 世界は巡っていくんだね

生まれ 芽生え 育った優しさ
あなたに返すことは出来なくなっても
巡り巡ってあなたにたどり着きますように
いちばんに気遣ってくれてたあなたへ―――


2002年10月02日(水)



 Lost&Get

こぼれすり抜け落ちてゆく
失ったものは 確かに大き過ぎた
そうして憎んだものだよ
奪い去った人を 力無い自分を

けれど いずれは慣れてゆく
それが さも当たり前の境遇だったかのように

無くして分かる 何もかも
流した涙は雨になり
倒れた誰かに掬って飲ませる
・・・そんな風にだって 生きられる


2002年10月01日(火)



 脚光

ちいさなちいさな はぐれ雲が
さんさんと輝く三日月に照らされ
横切る瞬間 そっとその姿を見せた

なんとなく
その雲を羨ましいと思った
たったひと時でも スポットライトを浴びられた雲に
良かったねと言いたい気持ち

その瞬間を発見できたのは
私ひとり
小さなタカラモノに満たされ
夜の散歩道を引き返した

2002年09月30日(月)



 Mind

ぴったり似合いそうよ と
買い与えられたレモンイエローの財布が
たまらなく 嫌で 嫌で
仕方なかった

自分らしさは もう
一人で探して掴みたい


2002年09月29日(日)



 あのころ

あのころ

誰も自分のことなんて考えてくれなくて

きっと自分は独りなんだと

伸ばした手なんてどこにも届かなくて

きっと行き着く場所なんてないと


・・・そんな甘えたことばかり考えていた。


2002年09月28日(土)



 ララバイ

ねむれ ねむれ
裸になって

ねむれ ねむれ
全てを忘れて

一握りもない幸せ
宝石にして この胸にしまおう

天から羽根が舞い降りた
静かに瞳を閉じたなら

ねむれ ねむれ
今夜はおやすみ

2002年09月27日(金)
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